德田商店 「酒と食」テーマに鳥取で春季大展示会
食品新聞 / 2024年3月8日 13時33分
德田商店(鳥取市)は2月27日、ホテルニューオータニ鳥取で「春季大展示会」を開催。「酒食(しゅしょく)と肴(さかな)、いっTOKUDA(行っとくだ)!~春はあけボーノ~」をテーマに掲げ、メーカー約180社が出展した。
昨年10月に酒類の卸免許、今年1月に小売免許を取得したことを受け、初めて酒販コーナーを設置。德田豪社長は「一般の消費者へ向けて、食とセットの提案ができる」と話す。コンビニで土産向け商品をコーナー化したり、地域商社と連携し県外向けに提案したりと、地酒を中心とした新たな展開を見据える。
大谷酒造(鳥取県琴浦町)は、県内栽培の二十世紀梨から採取したラカンセア酵母で仕込んだ純米酒を用意。シャインマスカットや桜の純米酒も揃える。大谷修子社長は「酵母を変えることでいろいろなタイプの日本酒ができる。そのことをより多くの人に知ってもらい、日本酒の購買層を広げたい」と話す。
食品ブースでは、おつまみ需要へ向けた提案が行われた。雪印メグミルクは、かけるチーズ「トロチ」を德田商店が扱う「とうふちくわ」にかけて試食提供。「ソーセージやキムチ、カット野菜など様々な売場で関連販売を実施している。お酒に合うメニュー提案も進めたい」(中四国支店)とアピールしていた。
水産コーナーでは2月に竣工した、新公設市場の水産物棟をパネルで紹介。プロトン凍結機を導入したことで、衛生管理が強化された。德田社長は「鮮度が高く、凍結しても崩れないより美味しいものが提供できる。鮮魚の新たな事業展開を図りたい」と力を込める。
自社商品、マルトクフーズのコーナーでは、イカとネギを春巻きの皮で巻いた新商品を用意した。地元農家の白ネギを使った製品で、切り身の魚が中心だった従来のラインアップとは異なり、より惣菜に近いものに仕上げた。「現場が考えて開発した。加工、製品化のスキルが高まっているのを実感する」(德田社長)。
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