カナカン 新事業で生ゴミ処理提案 環境事業部新設
食品新聞 / 2024年3月11日 12時35分
カナカンは、新規事業として、POITO(ポイト)の業務用消滅型生ゴミ処理機「POITO」を、全国のスーパーや惣菜工場、業務用施設などに提案・販売していく。このほどポイトと販売代理店契約を取り交わした。これにより食品関連企業に対し、生ゴミ処理までの提案が可能になる。また、同事業に伴い環境事業部を新設。「食品全体でSDGs関連の提案を発信」(カナカン谷口英樹社長)する。
ポイトは独自の微生物の力で生ゴミを分解する生ゴミ処理機。加工センターなどで廃棄されるはずだった生ゴミを99%水にして排出することから、有力スーパーや羽田空港などに導入されている。
ポイトの主な特徴は二つで「生ゴミが水になる」と「においがない」こと。「人が食べられるものはすべて分解でき、水として浄化槽ではなく下水に流すことができる」(ポイト遠矢康太郎社長)。焼却しないので地球環境に優しい。
また、微生物の分解スピードも早いことから生ゴミを連続投入できる。よって、ユーザーは同処理機に生ゴミを投入するだけ。ただ、貝殻や牛豚の骨などは処理できないので、それらは月一回をめどとしたポイトによるメンテナンスで取り除く。
同機は、1日当たりの生ゴミ処理能力の違いにより50~500㎏までの6機種を揃える。
同機を導入した理由について谷口社長は「試験導入したが、電力消費が少なく、思ったより低コストだった」ことを挙げ、「日ごろから高コストでの環境対策は意味がないと思っていた。北陸で食品を提供するわれわれが行うべき事業だと感じた」とし、「地域の環境保全に貢献していきたい」と話した。同社は現在、200㎏型を導入し、デリカセンター全体の生ゴミを処理している。
使用する微生物は、ポイトが自然界にある3種の菌を配合したもので、特許生物寄託センターで管理されている。ポイトが販売代理店契約を結んだ企業は全国で3社目。
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