即席麺 23年度は食数4%減、2年ぶり前年割れ 割安感で袋麺が健闘
食品新聞 / 2024年5月13日 10時47分
日本即席食品工業協会調べによると、2023年度(4~3月)の即席麺総需要は57億5千6万食、前年比4.0%減だった。マイナスは2年ぶり。物価高の中でもコストパフォーマンスを強みに底堅い需要はみせたものの、2年連続価格改定の影響もあり過去最高だった昨年度(59億9千140万食)には届かなかった。
この数字はJAS品・非JAS品および生タイプの合計。月別の実績をみると、12か月のうち6~8月の3か月のみ前年クリアした。昨22年度が8か月でプラスだったことと比べると物足りない結果といえる。需要期の10月が6.7%減、11月が5.7%減と縮小し、12月は0.8%減と健闘したものの、今年に入り2月8.1%減、3月9.6%減と再びペースダウンした。なおトータルの57億5千6万食は過去5年で最も少ない。
ただし、小売金額ベースの実績(推計値)は7千466億円、前年比4.6%増と伸長。価格改定の効果を含むとはいえ、現在の算出方法となった2年前に比べて14%増と拡大している。
カテゴリー別の総需要は、カップ麺(構成比66%)が37億8千758万食、5.1%減と下げ幅が大きかった一方、袋麺(同34%)は19億6千248万食、1.9%減と善戦したことが注目される。「節約志向が高まる中で1食当たりの割安感が好感されたのでは」(メーカー営業)との指摘が多い。
なお、総需要のうち各社のロングセラーが多く該当するJAS数量(構成比74%)は4.4%減と前年割れ。カップ麺、袋麺とも3~4%ずつ縮小した。非JAS数量も2.7%減とマイナス。こちらはPBなどの廉価品、韓国やアジアからの輸入品などが主力を形成。近年は顕著に伸びていたが(20年21%増、21年5%増、22年16%増)、23年度は一服感が出た。
この記事に関連するニュース
-
日本生協連 コロナ明け利用減の宅配事業をテコ入れ 「リノベーション」推進へ
食品新聞 / 2024年7月8日 10時11分
-
即席麺:東洋水産の稼ぎ頭は、米・メキシコ中心の海外製麵事業
財経新聞 / 2024年7月7日 16時14分
-
サンヨー食品グループ 前3月期は2ケタの増収増益 国内・海外とも好調
食品新聞 / 2024年7月4日 19時8分
-
缶詰・びん詰 昨年は生産量10%減 厳しい原料事情とコスト高 主力品が軒並み減産
食品新聞 / 2024年7月1日 12時29分
-
アルゼンチン、第1四半期のGDP成長率は前年同期比マイナス5.1%(アルゼンチン)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月27日 0時50分
ランキング
-
1ユークス、脚本家の野島伸司氏が社外取締役を辞任 一身上の都合
ロイター / 2024年7月23日 16時55分
-
2日本製鉄、中国宝山鋼鉄との自動車鋼板合弁解消へ
ロイター / 2024年7月23日 17時19分
-
3「脱ママチャリ」電動自転車がここへ来て人気の訳 10万超でも高性能化、小型化で「1人1台」に?
東洋経済オンライン / 2024年7月23日 10時0分
-
4「地方に多いホームセンター」が都会進出を狙う訳 人口減少が進む中、大手を軸に再編が進行
東洋経済オンライン / 2024年7月23日 8時30分
-
5小林製薬、会長と社長が辞任 紅こうじ問題の責任明確化
ロイター / 2024年7月23日 13時9分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください