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イオン 次世代型PCでレストラン品質 「総菜の固定概念を変える」井出執行役

食品新聞 / 2024年6月10日 9時52分

「開発・製造から販売まで一気通貫のSPA形式を採用し、外食品質の総菜を量産できる体制を整えた。お客様の総菜に対する固定概念を変えたい」と語るのはイオンの井出武美執行役GMS担当兼イオンリテール社長。千葉県船橋市に6日稼働した次世代型の新プロセスセンター(PC)「Craft Dellica Funabashi(クラフトデリカ船橋)」から、関東エリアのグループ約1千500店舗(イオンリテール、「まいばすけっと」など)に“シェフ・クオリティ”の総菜を供給する。

新工場の稼働にあわせ「総菜事業新戦略発表会」を開催。次世代型PCの設立は、21年からイオン、イオンリテール、イオンフードサプライの3社によるグループ横断プロジェクトで準備してきた。

井出執行役GMS担当兼イオンリテール社長

冒頭、井出執行役は「総菜のマーケットは拡大基調にあるが、現状は食卓のプラス1品など家庭料理のサポートが中心だ。しかし、最近は当社の冷食専門業態『@FROZEN』で見られるように、レストラン等のメニューを家庭でも手軽に食べたいとのニーズが顕著に高まっている。新PCはその期待に応えるための挑戦」と意気込みを語った。

クラフトデリカ船橋(船橋市高瀬町)は従来の施設に比べて3~4倍の供給能力を誇り、研究・開発機能も備える。延床面積2万1千868㎡。設備投資額は非公表。最大の特長は、開発から販売まで一気通貫のSPA形式を採用し、これまでの常識を超えるおいしさの総菜を追求したことだ。開発は食の専門家らのチームが行い、シェフの調理工程を最新設備の製造ラインに組み入れた。自社店舗の試験販売を通じて商品を常に磨き上げていけることもポイント。

新総菜は「Craft Dellica(クラフトデリカ)」と銘打ち、コンセプトは「まいにち、シェフ・クオリティ」とした。おいしさはもちろん、日常使いできるリーズナブルな価格にもこだわった。

第1弾で約40品目を投入し、順次拡大する予定。うち「海老トマトクリームスープごはん」(本体398円)は、シェフ発案のメニュー。海老・チーズなどの旨みを絶妙なバランスで仕上げた。「鯛出汁の旨み!真鯛のスープごはん」(同328円)は、鯛だしの旨みと香りが溢れる雑炊仕立て。「『スープごはん』は新ジャンルになるが、テスト販売で非常に好評だった。成長の柱にしていきたい」(井出執行役)。他にも売れ筋商品の「唐揚げ 唐王」(同218円)、自社製のソースにこだわった「濃厚ホワイトソースを味わう!ハンバーグドリア」(同458円)、本場タイ産原料を使用した「タイ風ココナッツカレー」(同498円)などをラインアップ。

なお次世代型PCは展開エリアを順次拡大する方針。28年までに中部圏、関西圏などにも新設し、各地域のニーズにあった商品開発も推進する。

一方、井出執行役はイオンの総菜について「当社はこれまでも品ぞろえの幅と深さを強みにしてきた。今後は和洋中にとどまらず、新PCの機能を使ってトレンドに沿ったメニュー開発を強化する。MDサイクルのスピードも数段上げていく」と展望した。

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