例年、2月5日になると、事件現場には多くの報道陣や、都史君を悼む人々が訪れる。事件から8年も経過したが、これほどまでに人が集まる理由は、都史君の父親の強い気持ちによるところが大きい。
「当時は、刑事さんから、あと2~3年もしたらみんな忘れますとか言われてね。でも、風化させたらあかん。遺族たちがどういった思いで賢明に生きているか、知ってもらいたいんです」
そう話す森田さん(都史君の父親)は、今年から顔を出して取材対応することを決めたという。
「親やから、子どものために当たり前のことをやってるだけです」
都史君の祭壇には、お菓子やおもちゃなど子どもが大好きなものが並び、それは言葉にしなくても、森田さんの都史君に対する親の愛情が伝わってくる。