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西武池袋「ヨドバシ出店反対」の“豊島区の首領”高野之夫区長(85)が引退へ。コスプレ副区長、朝日新聞記者ら“仁義なき跡目争い”が勃発!

集英社オンライン / 2023年2月8日 11時51分

豊島区長を6期務めた高野之夫氏(85)が、4月におこなわれる区長戦に出馬せず今期限りで引退することが「集英社オンライン」の取材でわかった。“豊島区の首領”として実権を握り続けてきた高野氏の引退に豊島区が揺れている。

今年1月よりNETFLIXにて20年ぶりに配信された人気ドラマ「IWGP」(池袋ウエストゲートパーク)」。作品の舞台となった池袋をはじめ、大塚・巣鴨などのエリアを含む豊島区は、高野之夫氏(85)が6期区長を務め、「高野帝国」と呼ばれてきた。

昨年12月には、西武池袋本店の低層階に家電量販店大手のヨドバシカメラが出店する計画について、反対の考えを表明していた高野区長だが、最近は体調がすぐれず、イベントや議会の欠席も多かったという。


小池都知事の“オトモダチ”の高野氏が…

「高野区長は、1983年に豊島区議に当選。その後、10年間の都議会議員時代を経て、1999年に豊島区長となって以来、地盤を守り続けてきた。豊島区は小池百合子都知事のお膝元と呼ばれているが、それも高野さんの協力があってこそ。二人はまさに”地元のお友達“で、豊島区のホストクラブなどで感染者が相次いだコロナ第1波の際には、都が休業協力金支援をしたのは有名な話です。
言ってみれば、高野さんの強権がこれまでの池袋を支えてきた。区民が高野さんの功績として真っ先にあげるとしたら、池袋の街を文化都市として国際化させたことでしょう。IWGPで印象づけられた、池袋=不良のイメージが随分と浄化された」(都政担当記者)

記者会見をする高野氏(豊島区HPより)

池袋東口のかつて豊島区役所があった跡地は再開発が進み、次々と文化施設が立ち並ぶ。また、サンシャイン周辺は“アニメの街”として、連日多くの若者が訪れている。ハロウィンが近づくと、渋谷では嫌われるコスプレイヤーが、ここ池袋では財源となり、区をあげてイベントを開く。かつてはタバコの吸い殻やゴミで溢れていた公園は整備され、老若男女が集まるなど「街は変貌した」と地元住民は語る。
また、2014年には「消滅可能性都市」とまでいわれた池袋だが、年々タワーマンションが建ち並び、今では子育て世代も定住しているという。いずれも高野氏の功績と区民は称えるが、一方でこんな声もある。

豊島区役所

「緑地化を広げるために廃校の校舎を取り壊し、マンションをどんどん建てたために今度は小学校が足りなくなった。今、区内の多くの小学校が定員を超えて飽和状態、学童保育はイモ洗いのようになっている。また、長年の強権政治が恐怖政治となり、区役所や区議会では誰も逆らえず、プレッシャーから心を病む人が続出している」(区役所職員)

昨年5月には、FLASH(光文社)にて指定暴力団極東会の故・松山眞一五代目との2ショット写真が報じられた高野氏は、“豊島区の首領”と呼ばれ、一部職員や区議から恐れられてきた。最近では、昨年12月に西武池袋本店(同区)の低層階にヨドバシカメラが出店する計画(現在西武は売却期間を延期中)に反対したことでも話題を呼んだ。

「会見で高野さんは『ヨドバシカメラが参入することで池袋の海外ブランド店舗の撤退につながりかねない』として『長年育ててきた顧客や富裕層も離れ、今まで築き上げてきた“文化のまち”の土壌が喪失する』と怒り心頭でした。とはいえ池袋にはビックカメラ本店があるため、『区長はビックカメラのために動いたか』と揶揄され、この発言は“時代錯誤だ”とネットで大炎上しました」(前出・都政担当記者)

2月6日におこなわれた支援者会議ででた一言

1月以降は体調が悪化し、議会やイベントも休みがちだったという高野氏には、側近からも「10日間連絡がとれない」と、その体調を心配する声があがっていた。そんな中、側近たちのあいだで“苦渋の決断”が下されたのは2月6日のことだ。
「都市開発の関係者や池袋の観光関係者などの支援者が集まった会議で、今年4月におこなわれる区長選は『健康面を考えると高野さんで戦える状態ではない』となった」(区役所関係者)という。

後任には副区長の高際みゆき氏が候補に上がるが、どうも一筋縄ではいかない様子だ。

高際副区長

「高際さんは昨年のハロウィンイベントでは『キングダム』の人気キャラ羌瘣(きょうかい)のコスプレをして注目を浴びました。彼女はもともと小池都知事の元秘書担当部長で言ってみれば懐刀。それだけにこれまで高野さんの強権政治に耐えてきた区議や区職員のなかには、彼女のことを面白く思っていない人も多い。
高野派の中には立憲民主党をはじめ複数の野党が担ぐ、朝日新聞の政治部記者を辞めて出馬する神沢和敬(41)にチカラを貸す者も出てくるでしょう。さらに国民民主党は女性議員をたてる予定で、4月の豊島区長選はこの三つ巴の争いとなりそうだ」

池袋駅前

8日、「集英社オンライン」は豊島区役所広報課に、高野氏の進退について問い合わせると「本日の午後からの本会議において正式に報告させて頂きます」と回答した。

“仁義なき跡目争い”を経て、豊島区の新しい“首領”は4月23日に決まる。

〈追記〉

8日、13時から豊島区役所でおこなわれた本会議にて、齊藤雅人副区長がこの日議会を欠席した高野区長のコメントを読み上げた。高野区長は引退を表明すると共に後継者に高際みゆき副区長を指名した。

「私は年明けから新型コロナウイルスに感染し基礎疾患もあったため、療養をしておりました。皆さんには多大なるご迷惑、ご心配をおかけし誠に申し訳ありません。私は池袋で生まれ池袋で育ち、豊島区の発展のために情熱を注いでまいりました。(略)私は次期区長選には出馬致しません。今後についてでございますが3年間私を支えてくれた高際みゆき副区長は皆さんから高評価を頂いている自慢できる方でございます。誰1人取り残さない社会実現のために、これからも豊島区政を長く引っ張っていくリーダーとして適任であると考えております」

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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