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〈お部屋探し新時代〉大家と直接契約すれば初期費用が格安に! 宅建業者の物件はスルーせよ! 「ジモティー」利用の賃貸物件探しのコツ

集英社オンライン / 2023年2月14日 16時1分

春は引っ越しシーズンだが、好みの部屋をリーズナブル価格で見つけるのはなかなか難しい。だが地域密着型サイト「ジモティー」ではお得に契約できることも。ジモティーでの賃貸物件契約について、ルームキューブ代表の榎本敦史氏に話を伺った。

大家さんが直接紹介する物件に掘り出しものがある

もともと「ジモティー」は、住む地域が近いユーザー同士で不要になった品物を譲り合うことができるサービスとしてスタート。家具や衣服、中古車まで取引できるなど、品物の範囲は広いが、なんとここではマンションやアパートといった賃貸物件まで紹介されているのだ。

実際にジモティーで賃貸物件を検索してみると、“初期費用0円対応可能”、“仲介手数料なし”といった文言が目立つことに気づく。また、一般的な大手不動産物件サイトに比べて、貸主側から課せられる条件がかなり緩いようにも感じる。そういった背景から、ジモティーを通して賃貸物件を借りる人が増えているというのだ。



「全体的に賃料は相場より少し安めな印象です。こうした予算のアドバンテージを求めて、ここ5、6年ほどで、ジモティーを通じて賃貸物件を探す方は増えたように思えます。特に郊外や地方の物件の供給が伸びてきたこともあって、若者を中心に浸透してきていますね」(ルームキューブ代表・榎本敦史氏、以下「」同じ)

ジモティーで紹介されている物件は大きくわけて2パターンあるという。

「ひとつは宅建業者、いわゆる不動産会社を通した物件。不動産物件サイトで掲載されているのも宅建業者が紹介している物件となりますので、つまりみなさんが賃貸物件を借りるときに最も多いパターンですね。

もうひとつは、大家さんが直接載せている物件です。宅建業者を通して賃貸契約を行う場合、業者の取り分となる仲介手数料が発生しますが、大家さんとの直接契約だとそういった手数料はかかりません。その分、初期費用を割安にでき、リーズナブルに引っ越しすることができるのです。

ジモティーで“大家直接募集”“大家直”と検索するだけでかなりの数がヒットします。また、物件情報だけで判別できなかった際は、投稿者のプロフィールを見て、個人名ならば大家さんが直接掲載している物件、企業名ならば宅建業者を通した物件という判別もできます」

基本的に仲介手数料は、家賃の1ヶ月分などが多いため、家賃5万円の物件であれば5万円節約できることに。初期費用の相場を考えればかなり割安で借りられるのだ。

宅建業者がジモティーで紹介するのは売れ残り物件?

大家さん紹介の場合、ほかの物件情報サイトで探すよりも初期費用を抑えられることは最大のメリットだ。では宅建業者が紹介する物件はどうなのか。

「物件の質を何よりも重視するような方には、個人的にはあまりおすすめできませんね。というのも、宅建業者がジモティーで紹介している物件は、大手不動産物件サイトで人気がない物件、いわゆる“売れ残り”であることが少なくないからです。

宅建業者は、大手サイトでの物件掲載が主流なのですが、ジモティーは業界内で知名度、優先度が低く、第2、第3の紹介手段という扱いになっていると思います。そうなると大手サイトで人気がなかった物件をジモティーで紹介する、というケースが多いことが考えられます。

こうした事情から“仲介手数料値引き”といったサービスを付けて、ジモティーで借り手を見つけようとする宅建業者もいますが、結局それは大手サイトでも行われる募集方法でもあるので、目新しさ、お得さはさほど感じられないかもしれません。満足いかない物件に出会い、トラブルに発展する可能性もありますので、ジモティーに限らず、物件選びは慎重にした方がいいと思います」

宅建業者の物件と比較してみると、大家紹介の物件は初期費用をかなり安くできるし、お得に引っ越しができそうだ。そして、榎本氏の話から察するに、大家紹介の物件だと大手サイトでも紹介しきれていない掘り出し物もありそうなので、根気強く探せば自分の好みにあったお宝物件と出会えるかもしれない。

引っ越し初心者は要注意!

宅建業者が仲介に入っていないと、契約面や手続などでいろいろと面倒ごとが発生しそうだが……。

「大家さん直物件だともちろん宅建業者を間に挟んでいないため、契約書作成から保証会社、鍵交換、ライフラインなどの手配もすべて大家さんと借主の間で行う必要があり、引っ越し初心者だとかなり苦労をするでしょうね。

また、大家さん紹介の物件だと、宅建業者のような第三者の立場の人間は介在しませんので、大家さんの力が強くなりがちなのもデメリットのひとつ。えてして賃貸に関する知識は大家さんのほうが豊富ですし、悪質な方であれば借主側に不利な契約を提案することも考えられます。

ただ、鍵交換や保証会社などのオプションを自分で選択できることもあるので、初期費用をより削ることもできてメリットとなる可能性もあります。契約面が不安な人は、大家さんと相談の上、契約書を宅建業者に依頼して作成してもらうこともできるかもしれません。書類作成代などの初期費用が多少上がってしまう可能性もありますが、高い知識が必要な契約書作成をプロに任せてしまうのもひとつの手でしょう」

契約書作成を宅建業者に依頼した際の相場は1万円~3万円ぐらい。一番めんどくさそうな契約書の不安要素を取り除けるのであれば、確かに宅建業者に外注するのもアリな気がする。

最後にジモティーに限らず、最近流行っている物件の探し方について話を伺った。

「近年、大手サイトとは別にペット可専門の不動産物件サイトや、デザイナー、ミュージシャンなどのアーティスト向けの住まいに特化した不動産物件サイトのような、ターゲットを絞ったサイトも増えてきました。また個人や業者がTwitterやYouTubeなどで物件を紹介するという手法もトレンドになっています。

要するに万人向けの大手サイトではなかなか理想的な物件が見つけられない人でも、自身の条件やこだわりにぴったりハマる物件に出会える多様なプラットフォームができているということですね。
ですが、サクラの口コミも増加傾向にあるので、その物件や宅建業者が本当に信頼できるのかという精査はおのおのでするべきでしょう」

取材・文/文月/A4studio

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