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アイナ・ジ・エンドがBiSH解散後も捨てられない宝物。学生時代にいじめてきた相手と“仲良し”になれた理由「復讐してもモヤモヤして『もうやめよう』って…」

集英社オンライン / 2023年2月11日 14時1分

デビューから丸8年となる今年6月29日に解散が決まっている“楽器を持たないパンクバンド”BiSH。そのメンバーであるアイナ・ジ・エンドがこれまでの人生の軌跡、そしてこれからについて赤裸々に明かすインタビュー。今回はそのラストをお届けする。

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リスナーからのお便りで朝まで涙が止まらなかった

「清掃員(*BiSHのファンのこと)から手紙をもらうんです。読んでいると、じわじわと溜まっていた毒が溢れて流れるように涙が出るなんてことがあって」

この後編で最初にアイナ・ジ・エンドが語るのはファンからもらった手紙について。

「高校3年生の男の子からこんな手紙をもらいました。私のソロツアーが新潟で開催されることが発表されたとき、『新潟がある!』って自宅の階段を駆け下りてリビングに行って、ママに『チケット買って!』っておねだりしたって……。



読んだときに、すごく涙が出てきた。新潟に行ってよかったな、とか、もしかしたら誰かの未来が変わるかもしれないようなライブができたのかな、とか。自分がいちばん下っ端だって思っていたけれど、自分よりも若い世代の子たちが、その気持ちを文字にして送ってくれるってことに泣いてしまった。“人の生活”ってものに、涙します。

たとえばケーキ屋で働いてる女の子が、『アイナちゃん知ってる? ショートケーキを眺めるお客さんの目ってキラキラしてるんだよ。ケーキを作るって、人のキラキラを作り出せるんだよ』って手紙をくれたこともあった。ハッピーのおすそ分けみたいな内容です。

ああ、人の生活ってこうやって営まれてるんだ。じゃあ私も生活頑張ろうって。感謝を感じるし、私のほうこそ救われているのが手紙ですね。

「アイナLOCKS!」(アイナがパーソナリティを務めるTokyo FMのラジオ番組)にきたお便りで、『学校からいなくなって死にたい日々です』っていうのがありました。そのときはラジオが終わっても朝まで眠れなくて涙が止まらなくて、『あの子が死んだらどうしよう』って、なにも言えなかった自分を責めていたんです。

いまそこは乗り越えて、精一杯その子に何かを伝えられるように私は私の人生を頑張ろうって思えるようになりました」

私は失敗だらけの人生

――アイナさん自身も、学生時代にいじめを受けていたことがあったと。

「そうですね。でも嫉妬したり、憎んだり、嫌いになってもいいことはなかった。いじめられたからって見返しても結局自分に戻ってくる。中学生の頃、女子に囲まれて私ひとりで詰められてるときに、ちょっと笑っちゃったんです。そうしたら『お前なに笑ってんねん、キショ!』ってさらに詰められちゃったことがあった。

そのなかの1人とはそのあと仲良くなって、一緒に木登りしているときに彼女のパーカーのフードに草をいっぱい詰めてかぶらせたら、そのなかに虫がいてギャーッてなって彼女が泣いたんです。

それはそのときの私に出来た精一杯の復讐だったんですけれど、泣いてる彼女を見た時にすごくモヤモヤして、『もうやめよう』って思った。かわいそうだった。見返しても、どちらも泣いちゃうだけなんです。

成人式で会ったとき、『いじめててごめん』って謝ってくれた彼女は、いま東京でスタイリストしてます。いまも仲がいいから、こうやってしっかり喋れるんだと思います」

――BiSHは過激なプロデユースや演出で「炎上商法だ」といわれたこともありました。それでも大成したいま、後輩アーティストへ伝えたいことはありますか?

「私は失敗だらけの人生で、事務所にもエイベックスにも迷惑かけたし、喉の手術で休養もした。でもこれって全部リスクを背負って挑戦したからだって、全力で生きたからだっていま思えるんです。

もし守りに入った人生で歌とダンスをやっていたら、きっといまの私はいなかったし、もっともっと非力だったと思う。社会には怖いオトナもたくさんいて怒られることもあると思うし、“炎上”して消えたくなることもあると思う。それでも恐れずに挑戦して突っ走ってほしいなと思います」

捨てられないものはMステのパス

最後に、「アイナ・ジ・エンドの捨てられない物」を披露してもらった。

「捨てられないのは、ミュージックステーション(テレビ朝日)の出演者パスです。Mステに出られるってありえないと思ってたから、このパスとボックスティッシュはずっと持っています。

あと、こっちは去年の夏のコニファー(富士急ハイランド・コニファーフォレストにて開催された野外ワンマンライブ「BiSH OUT of the BLUE」)のときのパス。BiSH最大規模の野外ライブで、外だったからお客さんも開放的な気持ちになれてたのが思い出深くて」

――海外に行くとしたら持参しますか?

「しないです!(笑)。この名前入りのノートは昔、ファンがくれたのですが、11冊目の振付ノートです。ひとりで悶々と考えて振付を書いて、みんなに教えるんですが、時々字が汚すぎて自分でも読めないときがあります。たいてい夜中に書くんです。昨日も朝までやってました。

パッと思いついて書くときもあるし、曲を何度も聞いてイメージが湧くのを待ってから書き込むこともありました。ここまでの10冊は、大切だから全部実家に送ってあります。

最近の趣味はフィルムカメラで写真を撮ることです。フィルムは見た目が可愛いものを選びます。ベストショットは、やっぱり自分の犬ですよね」

BiSHのラストライブまでのカウントダウン。「感性を育て、人を愛し、心を開く」――そんな目標を掲げたアイナ・ジ・エンドの今後から目が離せない。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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