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【漫画あり】「妻の飯がマズくて離婚したい」…Twitterトレンド1位になった衝撃の漫画は、ママコミュニティへの書き込みがきっかけだった!

集英社オンライン / 2023年2月22日 12時1分

web連載時にTwitterのトレンド1位になったマンガ『妻の飯がマズくて離婚したい』がついに書籍化され、さらに話題沸騰! 衝撃的なタイトルのマンガが誕生したプロセスを「ママスタセレクト」編集部のさど氏に聞いた。※配信にあたりエピソードを編集し直しています

マンガ公開後に届いた意外な声

――まず、このマンガが連載されたWEBサイト、「ママスタセレクト」について教えていただけますか?

当サイトは「いつでも、どこでも、ママに寄り添う情報を」をコンセプトに、さまざまなコンテンツを発信しています。その中に、読者が悩みなどを語り合うコミュニティがあって、みなさんのリアルな声が集まってくるんです。

そのやりとりの中から、作家さんが「これをマンガにしたい」というものをピックアップしてマンガにしているというのが、おおまかな流れですね。



――では、『妻の飯がマズくて離婚したい』も実話ベース?

もちろんです。ママたちから届いた声には、できるだけ脚色を入れない方針で運営しているので、この作品の脚本を書いた渡辺多絵さんもコミュニティの書き込みを尊重してくれています。

――ミナミは、パートをしながら3人の子どもを育てているママで、将来のために節約も頑張っている。ただ、基本的に「食事なんておなかに入ってしまえば全部同じ」だと思っている上に料理が苦手なので、毎日同じような…マズい料理をだしているというところから物語は始まります。

ところが夫はおいしいものを食べるのが大好きで「食事は楽しみ」という考え方。完全にすれ違っているんですよね。で、あるとき「離婚」というワードが口から出てしまう…。

――日本中のママから「頑張って作ってるのに、ふざけるな!」という声が殺到しそうです(笑)

もちろん、そういう声もありましたが、意外にも男性サイドからの「夫の気持ちはよくわかる」という声が多かったんです。そして「飯がマズくても自分だったら言えない。言ったら離婚される」とか、独身男性からは「こんなことが起きるのなら、結婚するのが怖い」という声も。

うちのサイトを運営しているメンバーは、私も含めママが多いので「3人の子ども育てて、やりくりを頑張ってて、エラい!」とミナミに共感しながら読んでいたんです。ところがいざ公開してみると、ミナミへのバッシングが激しくて驚きました。

――女性からも?

そうですね。食育の観点から見ると問題がある、と。そう言われてみると、ミナミは毎日料理をして、子どもたちにはお弁当も持たせているけれど、「おいしく食べてもらおう」「楽しく食べてもらおう」という気持ちが欠けているんですね。なにしろ「おなかに入れば全部同じ」なので。でもそれでは、食事を通して心を育むことはできない、という意見がけっこうあったんです。

Twitterのトレンド入りしたことで、男性や未婚の読者が増えたのですが、性別、年齢、置かれた境遇によって、ミナミへの意見がまったく違うのが印象的でした。

――さまざまな声が届くということは、それだけ読者にとって他人事ではなかったということですよね。

誰もが毎日食事をしますからね。ただ、感想を発信してくれる人は〝毎日の食事〟に重きを置いている人が多いように感じました。

さらにいうと、〝毎日の食事〟が当たり前にある、恵まれた側からのご意見が多かったように思います。もしかすると、食事に重きを置いていない人、重きをおくことができない人は、声をあげる熱量がないだけで、見えない意見が眠っているのかもしれませんが…。

――読み進めると、ミナミさんが食に興味を持てない根っこには、彼女の母親がそうだったということがあるとわかってきますが、これについてはどんな意見が届きましたか?

一番多かったのは、「ミナミのお母さんに謝って欲しい、罰を与えて欲しい」というものです。この作品に限らず、読者は勧善懲悪を望む傾向がありますね。

実際の生活ではなかなかそうはいかないので、マンガの中だけでも悪者が痛い目にあうのを見てスッキリしたいのかもしれません。

あえてマイノリティな意見を拾うワケ

――ミナミ夫婦は、話し会うことで離婚を回避することができました。

ハッピーエンドになったことについて「ミナミへのバッシングがあったから、こういう結末にしたのでは?」という声があったんですけど、当サイトでは全エピソードが揃ってから配信しているので、そういうことはないです。

私は、夫婦間の悩みやトラブルの大半は、話し会うことで解決できると思っています。ですから、ミナミ家の物語を読んで、そこを感じ取っていただけたら嬉しいですね。

――この作品は食事がテーマですが、家庭の数だけ悩みがあると思います。ママスタにはどんなテーマが多く寄せられますか?

私がサイトに関わって7年ほどですが、コロナ禍で悩みの種類が変わって来たように思います。コロナ禍前は多かったママ友関係のトラブルが激減しましたね。

子どもの送り迎えでのおしゃべりや、家を行き来することがなくなり、友だちとの関係にあまり興味がなくなったのではないでしょうか。

――逆に増えたのは?

ドメスティックな悩みです。夫がリモートワークになってずっと家にいるのがつらい、義母との関係がこじれている、など家の中のことが増えました。

マンガにするのは、どちらかというとマイノリティなご意見や、普段は外に出てこないネガティブな感情にフォーカスすることが多いんです。日常の中ではフタをされてしまうような問題を、あえてピックアップするというかたちです。

――そういったテーマがサイトに載ることで、同じような悩みを持つ方が「自分だけじゃないんだ」と楽になれることもある?

たまに、編集部で「このテーマは共感は得られないかも」と思いながら公開する作品もあるんです。非常にレアケースなんじゃないかと。

ところが「私もこのことで悩んでいました」という声が必ずある。ですから、見過ごされがちな感情の救済という意味でも、小さな声に耳を傾けていきたいと思っています。

――読者からの声があって、それがマンガという形になり、また読者からの声が上がるというのが、ママスタの魅力ですね。

ひとりのママのエピソードに対して、議論が発生するというところが、まず重要だと考えています。当事者以外にもそのママのことを知ってもらい、考えてもらうことに繋げられたら、と。

そして当事者のママにも、自分以外のママの悩みを知って考えて欲しい。そうすることで、ママたちは前に進むことができると思うから。

――サイトを運営する中で、家庭とはどういったものだと感じますか?

コミュニティで発言してくれる人たちも、編集部で働いているスタッフ、それぞれに悩みがあり問題を抱えています。答えはひとりひとり違うし、テンプレートがあるわけじゃない。

家庭には、正しいや間違ってる、古いとか新しいとかはなくて、最近流行りの〝多様性〟という便利な言葉を最大限に都合良く解釈して、みんなゆったり、マイペースにやっていけたらそれが一番だと思います。

――これから、ママスタセレクトではどういったことを発信していきたいですか?

とにかく、リアルな声をていねいに拾っていきたいです。『妻の飯がマズくて離婚したい』が話題になって、ママ以外、夫やママの親世代の読者が増えたこともあり、介護や相続、その先の問題などにも、もっと力を入れて、ママはもちろん、すべての人が笑顔で、生き生きと生活するお手伝いができたらと思っています。

一番反響の大きかったミナミさんのエピソードはこちらから(第一話を読むをクリック)

1話はこちら

2話はこちら(2月23日12時公開予定)

3話はこちら(2月24日12時公開予定)

4話はこちら(2月25日12時公開予定)

『妻の飯がマズくて離婚したい』KADOKAWA出版

ママスタセレクト (企画・原案), 渡辺 多絵 (著), もち (著)

2023年 1月12日発売

1320円(税込)

124ページ

ISBN:

978-4047372214

こんなにマズい料理を……一生食べなきゃいけないの?


兼業主婦のミナミは夫と子供3人と幸せに暮らしていましたが、
夫から『飯がマズすぎて、離婚を考えることがある』と伝えられてしまい――。

*

結婚とは、生まれも育ちも異なる他人同士が「家族」になることです。
価値観の相違をすり合わせながら、お互いにとって心地のいい関係を築いていくことが、
結婚生活の一番の課題なのかもしれません。

三大欲求のひとつとも言われる「食」に対する価値観が正反対の場合、
夫婦の行き着く未来は明るいものとなるのでしょうか……?

Twitterでトレンド1位を獲得した話題作が、新規エピソードを収録し、待望の書籍化!

取材・文/工藤菊香

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