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東海・近畿・四国を巡った10泊11日・車中泊旅では毎日温泉に。特に良かったのは愛知のあの温泉だった!

集英社オンライン / 2023年2月18日 10時1分

冬の車中泊の大きな楽しみのひとつが、旅先での温泉だ。西への旅で出会った運転の疲れを癒してくれる名湯を独断で厳選する。

長く旅するためになるべく出費は抑えるが、
温泉だけはやめられない

2023年1月、真冬の車中泊旅。
確たる目的地を定めず、ただ西へと向かった行き当たりばったりな旅の道のりを、ざっとまとめると以下のようになる。

1日目 我が家のある山梨・山中湖村から出発。一路、静岡へ
2日目 静岡から愛知、岐阜を経由し滋賀・琵琶湖へ
3日目 滋賀・琵琶湖から京都、大阪。そして兵庫・淡路島へ
4日目 兵庫・淡路島から四国入り。徳島から高知へ
5日目 高知から北上して徳島に戻り、香川へ
6日目 香川から岡山を経て、兵庫・姫路へ
7日目 兵庫・姫路から、大阪を素通りして奈良へ


8日目 奈良の中心部から明日香村。そして三重へ
9日目 三重の伊勢・志摩を巡ったのち、愛知へ
10日目 愛知で午後まで過ごしたのち、静岡へ
11日目 静岡から我が家のある山梨・山中湖村へ

僕は車中泊の旅をするにあたり、公共交通機関を使わない、宿に泊まらない、高速道路を使わない、という三原則をみずからに課している(今回に限り4つめの「店で食事をしない」という臨時ルールもあるのだが、その話はまた別の機会に)。

しかし上記の行程を見ればわかる人にはわかるように、原則を守れない場面もあった。
本州・四国間の陸路は3つのルートで結ばれているが、車でそこを行く場合はいずれも有料区間を通らなければならず、「高速道路を使わない」というルールはクリアできないのである。

でも、まあ、そのへんはね。
あくまで“原則”なので、無理な場合はあっさりあきらめる。
いたってユルユルな、俺流ルールなのである。

自分の車で地べたを這うようにひた走り、行き着いた先で「今日はここまで」と、車中泊をする。
このスタイルの旅は大変経済的なので、いくらでも長旅ができるわけだが、ガソリン代以外の旅特有の出費が、毎日の入浴代である。

徹底的に旅の経費を抑えようとするなら、全国にチェーン展開しているネットカフェのシャワーを利用するという手があるので、僕も一応、ネカフェの会員登録だけはしている。
でも、これまでに東北を8泊9日で回ったときも、中部地方の山地帯を5泊6日で回ったときも、結局、旅情緒に欠けるネカフェのシャワーへは足が向かなかった。

日本には全国津々浦々に、必ずいい温泉があるのだ。
そのくらいは旅する者の贅沢として、楽しんでもバチは当たらないだろう。
まして今回は、酷寒の真冬旅。
熱い温泉に浸かることは何よりの楽しみとなり、毎日毎日、行き着いた先でせっせと検索しては、いそいそと温泉へ向かった。
10泊なので、訪れた温泉の数はちょうど10泉。
そのうち、特に良かったおすすめ温泉を、ランキング形式で発表しよう。

三重県・伊勢にて

まずは第5位から3位の発表。
知る人ぞ知る兵庫の昭和風情な温泉もランクイン!

東海・近畿・四国という広範囲をグルグルし、たまたま行き着いた10の日帰り温泉を主観でランキングするだけなので、資料的な価値はまったくないが、そのへんはどうかご容赦ください。

それに僕はいまいち流行に乗り切れず、サウナは苦手なので足を踏み入れない。
サウナ好きな人は、もっといろいろ知りたいことがあるかもしれないけど、そのへんも面倒見切れないので悪しからず。

以上のようなエクスキューズをしつつ、では第5位からいってみよう!


第5位
香肌峡温泉 いいたかの湯

住所 三重県松阪市飯高町宮前177(道の駅飯高駅)
料金 660円
入湯日 2023年1月20日(金)

道の駅に併設されている温泉は、実はいいところが多いということを、これまでの旅で学んでいたので、ここを見つけたときも迷わず訪れた。
薬草風呂やカメ風呂、蒸し湯など、湯がバラエティに富んでいた。
さらっとした軽い泉質だが、奈良・吉野の山道をひたすら走った末に到達した温泉だったので、身体にたまった疲れや凝りが一気に解けた感じがした。
露天風呂から見える山の景色や、眼下に流れるせせらぎの音もいい感じ。

道の駅飯高駅

いいたかの湯の入り口

第4位
掛川つま恋温泉 森林の湯

住所 静岡県掛川市満水2000(つま恋リゾート 彩の郷)
料金 1100円
入湯日 2023年1月22日(日)

広大な自然に囲まれた、掛川市の滞在型リゾートホテル「つま恋リゾート 彩の郷」内にある、日帰り入浴施設。
山の木々に囲まれた露天風呂が特に充実している。
日が暮れてからでも木々はライトアップされており、高い壁もないので、まるで森林浴をしながら入っているような気分になる。
お茶の産地として有名な掛川の温泉なので、内湯には「お茶風呂」があった。
香りも色も、まさしくお茶そのもの。
浸かることで果たして薬効があるのかはわからないけど、ちょっと珍しくて面白かった。

森林の湯の入り口

第3位
湯元・天然温泉 朝日温泉

住所 兵庫県神戸市兵庫区永沢町2-3-3
料金 450円
入湯日 2023年1月19日(木)

旅先の温泉は、どちらかというとリゾート的なところを選びがちだが、ここは例外。
街中にある“ザ・昭和の銭湯”という雰囲気で、個人的には小林じんこ作の80年代名作漫画、『風呂上がりの夜空に』の花の湯を思い出した。
浴場も昭和を極めたりという感じだが、ここは歴とした温泉。
とろみのある少し茶色のお湯は源泉掛け流しで、非常に気持ちがいい。
そうそう。
こういうところには……と思ってキョロキョロしてみたら、やっぱり。
背中一面に、立派なモンモンを背負ったお兄さんが一人、洗い場にいる。
湯煙でよく見えないが、絵柄は弁天様だろうか。
いや、これ以上ジロジロ見るのはよそう。危ない危ない。
ということで人を選ぶ温泉かもしれないが、僕にとっては色々と興味深くて楽しかった。

朝日温泉の入り口

昭和情緒に溢れている

脱衣所もまるで映画のセットのような昭和感

第1位は『日本名湯100』にも選出されている、愛知県のあの温泉だ!

それでは続けて、第2位と第1位を発表しよう。
この2つはどちらも素晴らしく、実は甲乙つけがたかったのだが……。

第2位
よさこい温泉

住所 高知県安芸郡芸西村西分甲2995(ロイヤルホテル土佐)
料金 1000円
入湯日 2023年1月16日(月)

日帰り入浴をやっているホテル内の温泉は、押しなべてハイレベルだとは思うが、ここは特に良かった。
浴槽は、内湯も露天風呂も広々としていて清潔。とても落ち着ける雰囲気だった。
露天風呂は、高知の名所・桂浜を模した半月状の作りで、入浴客は沖の方から海の中に入るような格好になる。
本物の桂浜にあるものと同じ形の坂本龍馬像(やや小さめ)まで置かれていて、なんだか旅気分が盛り上がる。

温泉施設にあるアメニティは、よくわからないメーカーのリンスインシャンプーが多いものだが、ここのは一流ブランドもので、もちろんシャンプーとリンスは別々。
そのうえ、男湯には滅多にない洗顔フォームまで置いてあり、「さすが」と思った。
温泉とは関係ないが、ホテルのロビーフロアのゲームコーナーに、昔懐かしのアーケードゲームが並べられていたのもポイント高し。

ロイヤルホテル土佐

フロントで入浴料を払い、ロビーフロアを通って大浴場へ

素晴らしいラインナップのゲームコーナー

第1位
尾張温泉 東海センター

住所 愛知県海部郡蟹江町蟹江新田佐屋川西97
料金 700円(日曜日のため 平日は650円)
入湯日 2023年1月21日(土)

ここはかなり人気の温泉のようで、広い駐車場には数多くの車が停まっていた。
それもそのはず、NPO法人・健康と温泉フォーラムによる『日本名湯100』に、愛知県で唯一選ばれた温泉なのだ。
外観はちょっと古臭いので心配だったが、これは敢えてのイメージ戦略のようだ。

中は最近リニューアルしたということで、最新設備が整えられ、非常に広々としていて綺麗。
露天風呂もあるのだが狭く、内湯の方が売りのようだ。
内湯としては珍しい岩風呂だが、まるでプールのように広く複雑な形。
場所によってお湯の温度がさまざまに設定されているので、好みの温度の場所を探すことができる。
名泉と呼ばれるだけあって、少しとろみのあるお湯は肌触り良く気持ちいい。

湯上がり後も、身体のポカポカが一際長続きした。
ぜひ、また来たいと思わせる温泉だった。

レトロな外観の尾張温泉東海センター

「日本名湯百選」の一覧。愛知で選ばれたのはここだけ

惜しくも私選ベスト5入りはしなかったが、
負けず劣らずの温泉を5つご紹介

さて、それでは今回は惜しくも僕の極私的ベスト5ランキングには入らなかった、ほかの5温泉もご紹介しておこう。
断っておくと、僕は行き着いた先でスマホを駆使し、近くで一番良さそうなところを選んで行っているので、ベスト5には入らなかったが、それぞれに特徴的でいい温泉だったのだ。
ハズレはなしなので、訪問日順に順位をつけずにご紹介したい。


伊太和里の湯
住所 静岡県島田市伊太1-22
料金520円
入湯日 2023年1月13日(金)

幹線道路から少し山道を入った先にある。山の近くで、とても静か。
館内は広い。少しとろみのあるお湯が心地よい。

伊太和里の湯の入り口

天然温泉コロナの湯 大垣店
住所 岐阜県大垣市三塚町 西沼 523−1 イオンタウン大垣内
料金 850円(土曜日のため 平日は750円)
入湯日 2023年 1月14日(土)

全国にチェーン展開している温泉で、複合商業施設の中にあるので風情は期待できない。
露天風呂は、岩風呂のほかに木化石風呂や壺湯などがあって充実。

コロナの湯。商業施設の2階にある

白川温泉 チムジルバンスパ神戸
住所 兵庫県神戸市須磨区車奥中ノ尾772-6
料金 950円
入湯日 2023年1月15日(日)

韓国式の大規模温泉。露天の岩風呂、ナノバブルの絹の湯など施設は充実していた。
かすかなぬめりがある泉質も十分満足できたが、場所柄からか大混雑していたのが残念。

外観も内部も韓国風のチムジルバンスパ神戸

癒しの里さらい 天然石の湯 ゆの華
住所 香川県坂出市西大浜北1-1-22
料金 850円
入湯日 2023年1月17日(火)

瀬戸大橋近くの温泉でご当地産のサヌカイト、天照石、バドガシュタイン鉱石といった石造りの湯船が売り。いろいろと健康に効果的と謳われているが、効果はあったのかな?

幹線道路に近くアクセスしやすい癒しの里さらい

華楽の湯
住所 兵庫県姫路市三左衛門堀西の町210(姫路キャッスルグランヴィリオホテル)
料金 900円
入湯日 2023年1月18日(水)

ホテル内の日帰り入浴施設で文句をつける点はないが、可も不可もない感じだった。ただし月の半分ずつで男湯と女湯が入れ替えになるらしく、たまたま残念な方だったのかも。
そして写真は撮り忘れました。すみません。


以上です。
温泉ってやっぱり、いいものですね。
さよなら、さよなら、さよなら。


写真・文/佐藤誠二朗

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