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「今でも女性好きは変わらない。でもコンプラチェックは慎重になりました」清掃会社社長のカラテカ入江慎也に「闇営業騒動の真相」「芸人への未練」「相方のこと」全部聞いた

集英社オンライン / 2023年2月19日 11時1分

清掃会社「ピカピカ」社長、入江慎也。“闇営業騒動”の渦中の人物として、奈落の底へと突き落とされてからの絶望の謹慎生活や再起へのプロセス……その詳細を本人に直撃した。

Youtube進出は今は考えられない。

前編では清掃マンとして働くカラテカ・入江慎也の一日に密着したが、後編では今に至るまでの紆余曲折を含めて、じっくり腰をすえてインタビューさせてもらった。あの“闇営業騒動”の真実も……!?

清掃会社ピカピカとは別に経営するイリエコネクションの事務所でインタビューに応じる入江

――改めて、清掃業界に参入した理由を教えてください。

2019年6月、吉本(興業)から契約を解除されたときに自分の部屋を掃除したら気持ちが少し前向きになれました。それがすべての始まりでした。その後、清掃会社でアルバイトさせていただく中で、この業界にビジネスチャンスがあると思ったんです。競合は多いけど、初期投資100万円で中古の軽自動車と、清掃用具を一式揃えられる。これは飲食店よりも絶対安いから、やるならこの業界だろうと。



――芸能界に未練は?

正直言ってしまうと、めちゃくちゃあります。今うちのスタッフに『テレビの出演依頼がきてますけど、どうしますか?』ってドッキリがきたら簡単に引っかかると思います。でも僕も従業員4人を抱える身なので、今はピカピカでがんばるのみです。

――芸人のYouTubeチャンネルに在宅清掃やトークゲストとして頻繁に登場していますが、未練の表れにも見えます。

そういうコメントはよくもらいます(笑)。お世話になった先輩芸人のチャンネルによく出させてもらっているのは、会社の宣伝になるからというのが大きいです。お声がけをいただいて、本当にありがたい限りです。

普通の企業さんなら、広告費をお支払いして出演するのが普通だと思うのですが、僕は元芸人というアドバンテージから無料で出演するどころか、清掃代までいただいて……。本当に恵まれた環境にいると思います。

講演などで着用する服はスポンサー制度を採用している。清掃依頼を請け負った企業などをはじめ、現在20社とスポンサー契約を結ぶ

――ご自身のYouTubeチャンネルは開設しない?

芸人が続々とYouTubeに参戦していた時期に、かつての芸人仲間たちから「YouTubeやったほうがいいよ」とたくさん言われました。でも僕は会社と社員を抱えているので、今は目の前の清掃業を頑張りたいと思っています。ただ、今後会社が成長していくなかで、自社のプロモーションとして、掃除テクニックを紹介するような清掃のYouTubeを企業として取り組む可能性はあるかもしれません。

過去のカラテカのフライヤーなどが事務所に飾られている

――今でも矢部太郎さんとの絆は深いですか?

ちょこちょこ連絡は取りますよ。騒動で解散すると思ってましたが、矢部がTwitterで「これからもカラテカを名乗る」と言ってくれてうれしかったです。当時、一番支えてくれたのは矢部ですし。今、ピカピカで使っている清掃完了報告メモのイラストも矢部が書いてくれました。いつかはまたふたりで漫才したいですね。テレビじゃなくてもいい。またふたりで舞台に立ちたい。

清掃完了報告メモのイラストを担当したのは相方の矢部

騒動後も芸人仲間だけは見限らなかった

――闇営業騒動について、今だからこそ話せることはありますか?

出ていることがすべてです。当時は悪いことをしているというより、むしろ良いことをしてるとさえ思ってしまいました。芸人を呼んでくれた社長も喜ぶ、芸人も喜ぶ、僕の顔もたつ。みんなハッピーだと。今思うと、会社を通さずに後輩を呼ぶということが、誰もその後の責任を取れないことだという自覚もなく、考えが浅はかすぎました。人と人を繋ぐとこの怖さを何も考えていませんでした。

相手が反社とは本当に知らなかった。当時、実業家としてメディアにも出ていたため、それを見て信用してしまったんです。世の中にはうさん臭い人がたくさんいるけど、僕のまわりはいい人しかいないんだと思い込んでました。人を疑うことをしなかったんです。

騒動後に記された日記。「あの頃は心がボロボロでした……」(入江)

――“人脈芸人”だった自身を振り返ってみて。

人脈で失敗したのは間違いありません。でもやっぱり人脈に救われた部分も多くて、清掃業を始めたら知り合いがたくさん清掃に呼んでくれた。(レイザーラモン)HGも僕のせいで謹慎になってたはずなのに今でも清掃を依頼してくれます。(同じく謹慎になったガリットチュウの)福島(善成)くんも手を差し伸べてくれた。松村邦洋さんにはお酒や相田みつをの詩集を送っていただいたり、電話で励ましていただいたこともありました。

松村邦洋から送られた相田みつをの詩集

――逆に騒動があって手のひらを返してきた人はいますか?

手のひらを返したという表現が正しいかわからないけど、今も経営しているイリエコネクションは高校の同級生と立ち上げたのですが、騒動が出てすぐに「やめる」と言われたっきり……。SNSのフォローも外されました。

もちろん僕が悪いけど、一緒に乗り越えてくれるものだと勝手に思っていて僕の考えが甘かったのだと気づきました。自分はそれほどのことをしてしまったのだと、大変ショックを受けました。あとは若手の経営者の方々で連絡が取れなくなった人もいましたね。

ただ、芸人の先輩後輩には誰からも見限られなかった。当時の僕と連絡を取るということは、心の中ではきっと怖かったと思います。感謝しかありません。

ファンから「入江さんは悪くない!」と励ましの手紙をもらうこともあったが、それとは比べものにならないほど大量の誹謗中傷を受けた

――吉本に思っていることは?

迷惑をかけてしまったいう思いだけです。たくさんの芸人の人生を変えてしまいました。どんなに弁明したとて、結果で示さないと、信用してもらえない。だからまた信用してもらえるように、今全力で頑張っています。

難しいことだとは思いますし、いつになるか分かりませんが、ピカピカのイメージキャラクターをよしもとの芸人さんで出来たらなあと勝手に夢見ています。いつの日か、この経験があったから今があると言える日が来る人生にしたいです。

――仕事は楽しいですか?

正直、年齢もあってキツイですよ。でも大変だとは思わないようにしてます。僕って高校を卒業してから26年間芸人しかしてこなかったから、仕事って楽しいものだとずっと思ってたんですよ。バイトもあったけど、舞台でウケれば報われるし、毎日が楽しかった。人脈が広がって社長とBBQに行けば車代ももらえる。楽しくてお金も稼げて、最高だなと。

でも清掃業界に入って仕事ってこんなにキツイんだ、これをみんな踏ん張ってやってるんだと初めて知りました。清掃で車代としてもらっていた金額を稼ごうと思ったら本当に大変。改めて、ぶっ飛んだ世界にいたんだと思わされましたね。

「極楽の山本さんもサバンナ高橋さんも結婚したし、僕も今年中に結婚します! まずは相手探しからですが(苦笑)」

芸人時代から日記を書くことが日課。意外と筆マメで2か月で1冊を書き終える

――入江さん自身、いまだに社長たちと会食に行くことはありますか?

ありますよ。昨日も医者の先生との会食に行きましたし、今日もお世話になっている社長と会食です。とてもありがたいことに、騒動後もずっと変わらずたくさんの方々に支えていただいて、今の自分があります。

社長さんたちに女のコのお店に連れて行っていただくこともあります。女のコ好きなのは相変わらずです。本音の本音の部分は変えたくないし、変えられない。それでいい。極論をいえば、清掃業をマジメに取り組んで、夜はクラブでシャンパンを開けたって僕はいいと思っています。

――しかし、また反社が紛れ込んでいる可能性も……?

そうですね。だからコンプラチェックはものすごく慎重にやるようになりました。ピカピカのフランチャイズ先も、反社チェックのうえ、契約書を締結しています。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
撮影/Soichiro Koriyama

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