1999年に映画『ブレアウィッチ・プロジェクト』が公開されて以降、モキュメンタリー(フィクションをドキュメンタリー映像のように演出する表現手法)は一気に世界へと広まった。このジャンルでは、「Mock(疑似)」と「ドキュメンタリー」を組み合わせたその名前のとおり、まるで本当のドキュメンタリーのような体裁でまったくの架空の出来事を描く。そして近年、ここ日本でもモキュメンタリーホラーに再び注目が集まっている。
その大きな要因は、YouTubeで公開されているホラーシリーズ『フェイク・ドキュメンタリー「Q」』だろう。呪いのビデオを調査する映像を皮切りに、次々とおぞましく禍々しい新作が公開され、多くの人を恐怖で凍り付かせた。今や、Jホラーで最も勢いがある存在へと成長している。