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〈藤沢2歳児・傷害致死〉「うるさい」「泣くな」近隣が聞いた元キャバ嬢母の怒号と家を出入りする複数の男。同居人はツートンカラーヘアの女、「空来ちゃんの姉」の存在を児相は知らなかった!

集英社オンライン / 2023年2月22日 21時4分

またしても胸の痛くなるような虐待死が発覚した。神奈川県警藤沢北署は2月21日、2歳の息子を暴行のうえ死亡させたとして同県藤沢市の田代芽衣容疑者(27)を傷害致死の疑いで逮捕した。男児は出産後すぐに児童相談所が保護していたが、事件のひと月ほど前に保護を解除し、母子で同居を始めたばかりだった。

交際相手らには「子供が邪魔だ」と漏らしていた

調べによると田代容疑者は昨年4月22日ごろ、自宅で息子の空来(そら)ちゃん(当時2歳)の頭に暴行を加え、死なせた疑い。田代容疑者は翌23日になって119番通報し、空来ちゃんは病院に運ばれたが、頭部打撲による頭蓋内損傷で死亡した。
死因などから不信感を抱いた病院が警察に通報、同署が捜査を続けていた。田代容疑者は「納得がいきません」と犯意を否認しているものの、交際相手らには「子どもが邪魔だ」と漏らしていたといい、同署では詳しく動機などを調べている。


逮捕された田代容疑者(本人フェイスブックより)

田代容疑者のSNSを見ると、2014年4月から「既婚」となっており、同年12月には空来ちゃんの姉とみられる女児を抱いて、男性とローソクを灯したケーキを囲んだ姿をカバー写真に設定していた。その後もたびたび女児の写真を掲載し、自らを「1児mama」と紹介。加えて横浜市や川崎市のキャバクラ店で働いていたことなども記載していた。

その一方で田代容疑者は、空来ちゃん妊娠時の定期検診を受診せず、母子手帳の作成も怠っていたことから、医療機関が平塚児童相談所に通告。同児相はネグレクトの疑いが濃厚と判断し、平塚市内の病院で出産後まもなくの2019年6月から、空来ちゃんの乳児院での保護を開始した。しかし、しばらくして田代容疑者から「子どもと一緒に暮らしたい」と申し出があったという。

「すぐにお返しするわけにはいかないので、時間をかけて慎重に対応しました。まず一昨年の4月から週一回乳児院に面会に来ていただき、同6月からは施設の近くの公園で面会し、どういう交流ができているのか確認しました。その後順次、施設外の近隣への外出や、自宅への外出を重ね、同年の大晦日には一泊を認めました。昨年の2月末からは12日間連続で自宅へ宿泊し、田代さんがお子さんに寄り添って上手に育児できる様子が確認できたので、昨年3月末をもって乳児院を退所し、空来さんをお返ししました」(平塚児童相談所)

田代容疑者が女性や子どもたちと住んでいたマンション

当時、住んでいた藤沢市のマンションには、空来ちゃんの弟も同居していたという。しかし、一年がかりの慎重な準備もむなしく、退所翌日に自宅に児相の職員が面会に行くと、空来ちゃんは顔にあざを作っていた。この際に田代容疑者は「どこかにぶつけんだと思う」とシラを切り、翌日以降は児相の職員が何度訪ねても「熱を出した」などの言い訳で面会を拒み続けたという。

事件から1ヶ月後にバーで働きだした

同じマンションに住む女性は「複雑な」田代容疑者の家族環境をこう証言する。

「田代さんは同年代の女性と同居していて、亡くなった子を含めた2人の子どもさんと一緒に住んでいました。同居女性も黒髪の襟足だけ茶髪といったツートンカラーヘアで派手な女性でした。2人とも旦那さんと呼べるほど親しく頻繁に会っている男性はいなかったけど、何人かの男性がたまに出入りしているのは見たことがあります。
去年の春頃、赤ちゃんを抱いている田代さんを2、3度見かけましたが、抱っこしながらあやして可愛がっていましたし、まさか亡くなっているとは思いませんでした。言われてみれば見かけなくなった気はしますが、特に落ち込んだり気が滅入ってるようなところは見たことがなかったです。いつもバラバラの時間に見かけていたので仕事はしてないようでした」

別の女性住人は虐待とみられる怒声を聞いたことがあった。

「去年の4月頃、母親の叱るような怒鳴り声と子どもの泣き叫ぶ声は聞いたことがあります。子供は時間に関係なくしょっちゅう泣いてました。怒鳴る声が聞こえたのは昼間ですかね。30分ぐらい泣き止まない子どもに対して『うるさい!』とか『泣くな!』という怒声が聞こえました。後日警察の方に子どもへの虐待の話を聞かれて、ネグレクトでちゃんと育児をせず、怒鳴っていたんだと腑に落ちた記憶があります」

空来ちゃんの姉の誕生日をパートナーと祝う田代容疑者(本人フェイスブックより)

実は田代容疑者は事件をおこした1か月後、藤沢市内のショットバーにつとめていた。店の関係者が打ち明ける。

「芽衣さんは去年の5月末か6月頭から働き始めましたが、12月末に辞めてしまいました。働き方としては人が足りていない時や、忙しい日に来てもらう、スーパーヘルプのような存在。出勤は月に3、4回ほどです。
お店での芽衣さんは、本当に頼れるお姉さんのような方でした。客がいないと友達を呼んでくれたり、店に足りない物を買ってから出勤してくれたり、気が利くし、明るくてどんなお客さんにも打ち解けていた。LINEやInstagramのアイコンにお子さんが写っていたのと、過去に芽衣さんの自宅を訪れた際ベビーカーが玄関に置いてあったこともあり、普通にお子さんと暮らしてるものだと思ってました。ただ、差し入れでお子さん用のゼリーをあげたこともありますが、特に反応がなく、子どもの話を自分からしない一面はありました」

田代容疑者が留置されている藤沢警察署

また、田代容疑者は事件から3ヶ月後に男児をベビーカーに乗せた写真をSNSに掲載するなど”普通”を装っていた。
ただし、「弟」を確認していた平塚児相は空来ちゃんの「姉」の存在は不知で、「ご主人もおらず、おひとりで空来さんを出産されたということでした」としており、もはや何人子供がいるのかすら判然としない。

何のために産み、何のために児相から引き取ったのか。
親を選べない子が、哀しい。




※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。
メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

Twitter
@shuon_news

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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