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〈狛江強盗殺人事件に関与で逮捕〉中野区強盗事件の永田被告「肩にドクロの刺青あり。将来の夢は彫り師」。広島市強盗殺人未遂事件の加藤容疑者「ホスト転身後に無免許ひき逃げ」ともに少年院に送致された過去も…

集英社オンライン / 2023年2月22日 21時16分

連日報道される特殊詐欺グループによる連続強盗事件。犠牲者を出してしまった東京都狛江市の事件で逮捕された永田陸斗被告(21)と、容疑が固まりしだい逮捕される加藤臣吾容疑者(24)。両容疑者はいったいどんな人生を歩んできたのか。親しかった友人が語る。

加藤容疑者と永田容疑者は
広島の強盗殺人未遂事件にも深く関わる

全国を震撼させた特殊詐欺グループの本丸ともいえる事件が急展開をみせた。

東京都狛江市の住宅で大塩衣与さん(90)が殺され、高級腕時計などが奪われた事件で警視庁は2月22日、実行役とみられる野村広之容疑者(52)と、東京・中野区で去年起きた強盗傷害事件で逮捕・起訴された永田陸人被告(21)、それに石川県内で先月、偽造免許を使ったとして逮捕された19歳の大学生、事件に使われたレンタカーを手配したとみられる福島聖悟容疑者(34)の合わせて4人を強盗殺人などの疑いで逮捕した。


連行される福島容疑者(撮影/Soichiro Koriyama)

広島市で昨年12月に起きた強盗殺人未遂事件で逮捕された加藤臣吾容疑者(24)についても、容疑が固まり次第逮捕する。いずれも昨年5月から全国で30件以上発生した、連続強盗事件の複数に実行犯として関与しているとみられる。

一連の事件でフィリピンの入管施設に収容されながら、スマートフォンの通信アプリ「テレグラム」などを駆使して実行犯たちを遠隔操作していた今村磨人容疑者(38)や渡邉優樹容疑者(38)ら4人の指示役は別の詐欺事件で逮捕、すでに日本に移送済みで、警視庁は今後、この狛江強盗殺人事件への関与についても厳しく調べを進める。

被害者の大塩さんは今年1月19日、狛江市の自宅地下1階で両手首を縛られた状態で殺害され、腕時計3本など60万円相当が強奪された。犯行に使われたレンタカーからは指示役らとのやり取りの記録が残った携帯電話が見つかっており、他の押収物とともに警視庁が解析を進めている。

一連の事件の中でも最も荒っぽく、量刑も極めて重い強盗殺人の実行犯たちはどんな人物なのか。

殺害された大塩衣与さん

「加藤と永田の2人は極めて粗暴で、ともに広島市の事件に深く関わっています。この事件は広島市西区の住宅を兼ねる貴金属店に加藤らが宅配業者を装って侵入、現金250万円と高級腕時計や貴金属90点(時価2160万円相当)を強奪。この際に店主の男性がモンキーレンチで殴られて急性硬膜下血腫で重体に陥り、今も意識不明が続いており、顔などを殴られた店主の両親も全治2週間のケガを負っています」(捜査関係者)

両容疑者ともに少年院に送致された過去

2人は少年時代から手のつけられない存在だった。

「京都市出身の永田の父親はDVがひどく、幼い頃に両親が離婚し、弟とともに母子家庭で育った。母思いの優しさがある反面、粗暴な一面もあり、恐喝や傷害事件を起こして少年院に入った。高校中退後に金沢に移住してから建設作業員などをしていましたが、パチンコや競艇が好きで、負けては借金を膨らませていた。

今年1月に逮捕された永田陸斗被告

加藤は埼玉県川口市出身で中学生時代に両親が離婚、千葉県に引っ越してからは万引きや自動販売機荒らしを繰り返し、やはり少年院に入っています。

出所後は大阪に居を移し、ホストになったものの他人の車を無免許運転してひき逃げ事件を起こしたり、勤務先から200万円盗んで逮捕されるなど根っからのワルです。結婚歴もあるし顔もいいので、女のヒモになって暮らす技術は持ち合わせているようです」(社会部記者)

根っからのワルだった2人だが、永田被告と親しかった友人は事件の大きさに衝撃を受けつつも、集英社オンラインの取材にこう答えてくれた。

「金沢に行った理由は知りませんが、仕事先でお世話になっていた方についていったと聞きました。元からお金に余裕がなかったけど真面目に仕事をして、親に恩返しすると言ってました。優しくて面白くて人の気持ちを考えて行動できる人で、私がしんどい時は支えてくれたこともありました。

狛江市強盗殺人の事件現場

2年前に『京都に戻るから会おう』と連絡がきましたが、『仕事が忙しくて会えない』と言ったら怒り出して、それ以来、音信不通でした。今回のニュースで陸人くんが映っていてビックリです。土木系で朝から夜までしっかり働いていたのを知っていたので、本当に驚きました」

肩にドクロの刺青…将来の夢は彫り師だった

前出の友人は、永田被告が語っていたある夢についてこう述懐する。

「『将来の夢は彫り師になることや』と言ってました。彼は肩にドクロの入れ墨を入れていて、以前から興味を持ったみたいです。元々、絵が好きで暇さえあれば絵を描いていたし、すごく上手でした。

中学卒業後は高校に行くという選択肢はなかったそうです。だから、仕事するしかなかったんだと思います。でも、高卒資格は取りたいとたまに言ってました。

ご家族のことはほとんど話したことがなく『親孝行したい』としか言わなかった。ある時、『お金がほしい』と言って変なサイトにアクセスしようとしたことがあって、私が見とがめてからはやめていたと思ったんですけど……陸人くんは人に頼まれると断れないタイプでした。

付き合ってる彼女もいたと思いますし、その彼女にダサいところを見られたくなくて、お金に目がくらんだんだと思います。

永田被告が育った団地

あの見た目で、彼女には『プリクラ撮りたい! 一緒に〇〇したい!』と甘えたり、寝る前の電話やLINEの返事が遅いと少し拗ねたりするんです。ちょっと束縛系かもしれませんね。優しいけど、自分の気持ちが踏みにじられたと感じると、すぐ手が出てしまうんです。

陸斗くんはあまり地元では遊ばないタイプで、ずっと私の家でゲームしたりして遊んでました。友達の話は一度や二度ぐらいしか聞かなかったです」

複数の凶悪事件に実行犯として関与してしまった永田被告が、身を案じる友人らと“シャバ”で会える機会が果たして訪れるのだろうか。捜査の進展が待たれる。

※「集英社オンライン」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。
メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

Twitter
@shuon_news

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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