――初期作品では、ネット文化を取り上げた『リセット』や『ダズハント』、社会の歪みが生み出したネットテロリストが暗躍する『予告犯』を描かれています。
ネットは四六時中見ている身近なものなので、それを切り離して話を考えたことはないです。ただ、『ダズハント』や『予告犯』の頃は珍しがってもらえましたけど、今は物心ついた時からネットがあるのが自然な世代が読者の中心だと思うので、それはもう売りにはならないでしょうね。
作風もあって、「ネットをよく思っているか、思っていないのか」についてよく聞かれるのですが、それも良し悪しで語る必要はないのかなと思っていて。いつも「いい面もあれば悪い面もあるので」と、ありきたりな答えになってしまうんです。