――性暴力を受けるようになったきっかけは?
中学1年の2学期のことでした。担任で所属していたバレー部の顧問でもあった先生から股間を触られたんです。そのうち、キスされるようになって、最終的にはフェラチオまでされるようになりました。
――抵抗できなかった?
股間を触るのをやめてと言うと、『オレの言うことを聞けないのならクラスを出て行け、バレー部の練習も参加させない』と凄まれてしまって。やさしいと思っていた先生がいきなりそんな風に豹変し、パニックになって、どうしたらいいかわからなくなってしまったんです。
――周囲に助けを求めることもできなかった?
放課後に1時間くらい残されて、友だちの悪口を無理やり言わされるんです。それで早く帰りたい一心から『〇〇君にはこんな問題がある』と話すと、今度はその生徒を呼び出して『栗栖がお前の行動に問題があると言ってるぞ』と告げ口する。当然、その友人と私はギクシャクした関係になりますよね。そうして私を孤立させ、助けを求められないような状況に追い込むんです。
束縛もすごかった。毎朝のホームルームでふたりにしかわからない『愛のサイン』を要求するんです。あと、付き合う友人や話をしてもいい教員もすべて指定されました。要するに『オレに反感を抱く生徒や教員とは口をきくな』ということなんです。まるで監視されているようで、毎日が苦痛でした。