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〈パパ活女子の確定申告〉「親戚からお小遣いをもらっても確定申告しないのと一緒」パパ活女子の呆れた納税意識が明らかに。税理士は「税務署も決して無策ではない」

集英社オンライン / 2023年3月7日 11時1分

昨年2月、東京国税局は、アプリを使ってギャラ飲みで3年間に約4000万円の所得を得ていた女性に対して申告漏れを指摘し、約1100万円の追徴課税を行った。だが、この事例は氷山の一角だろう。昨今は、マッチングアプリ等の“ハコ”を介さず、SNSや路上で客を募るケースも少なくない。このような金銭の流れが不透明なパパ活やギャラ飲み、売春に税務署はどう対応するのか。元国税調査官の税理士、松嶋洋氏に話を聞いた。

マッチングアプリへの調査でパパ活女子の無申告が発覚

前回ご説明したYouTuberや、自身のSNS等を使って広告収入を得るアフィリエ―ターらにも共通して言えることですが、取引先がIT系業種の場合、税務署は事業者側から攻めることが多いですね。



昨年、アプリを使ったギャラ飲み代の無申告が発覚した女性の場合も、事業者側(アプリの運営会社)に税務調査が入り、その反面調査(対象者本人ではなく、取引先などに実施する税務調査)で、登録者の女性の無申告が発覚したようです。
キャバクラや風俗で働く女性の場合、店舗があれば店側に税務調査に入ることで、女性への支払額は分かります。それと、税務署で管理している女性側の申告の状況(申告していないことも多いと思いますが)を照らし合わせれば、申告漏れを把握することができます。

しかし、SNSなどを利用し、まったくのフリーで客を募ってギャラを現金で授受しているなら、申告漏れを指摘することは非常に困難です」

※写真はイメージです(Shutterstockより)

取り締まりが困難なパパ活。税務署はどうする…?

パパ活などは取り締まりも困難になるが、税務署はどうしているのか?

「ギャラ飲みやパパ活で稼いでいる無申告の女性に対し、税務署にタレコミが入ることもあり、これがきっかけになることはあると思います。ただし、ガセネタも多いでしょうし、マンパワーの問題もありますから、全件対応することなどできません。
一部のパパ活女子のなかには税理士をつけてキチンと納税をおこなっている方もいらっしゃるようですが、パパ活でもらったお金はただのお小遣いであり、給料や商売の収入のように、税務署に申告が必要という認識を持っている方は少ないように思います。

その他、金融機関を通じておかしな情報を入手して調査する、ということはあり得るかもしれません。例えば、明らかに年齢の若い女性が高額の証券を購入していた事実をとある金融機関から入手したら、税務署は税務調査をしてお金の入手先や申告の有無についても調べる可能性はあります。ただし、相続でもらったお金で証券を買うこともありますから、こういう情報があったとしても、申告もれをタイムリーに把握できるとは限りません。

国税庁

とはいえ、税務署側も社会問題化しつつあるパパ活女子らに対して決して無策ではないと思います。
以前、大阪の有名なたこ焼き屋が脱税で刑事訴追されたことがありましたが、この摘発の端緒は同業他社からのタレコミだと思います。このような端緒情報をもとに摘発する場合、実際に調査官が現場に足を運び、1日あたりのだいたいの客数と売り上げ、それに日数分を計算して申告額との矛盾をつくことは多々あります。

巣窟・出会いカフェに行ってパパ活女子たちに意識調査!

このように取り締まりが困難なパパ活だが、一方でパパ活女子たちは自身らの無申告に対してどのような意識を持っているのか。集英社オンラインは都内の某出会いカフェに赴き、複数のパパ活女子らに取材。すると、以下のような実態が垣間見えた。

「今日はスマホ代を稼ぐために出会いカフェでサクッと稼ごうと思ってきました。
パパ活は月に2〜5人。10〜15万くらい稼げるので生活費にあててます。
確定申告はしていません。何十万円と稼いでる人は確定申告する人もいるみたいだけど、自分は額が少ない方だし、割り切りが多くて経費を切ってもらう場面も少ないから変に疑われることもないと思う」(23歳・大学生)

「バイトと違ってシフトじゃなく暇な時に稼げるからラクです。
私はオタクなので月20〜30万円くらいの稼ぎは、推しグッズなどに使います。
確定申告は考えたことがない。しなきゃいけないと噂では聞いたことあるけど、まわりの子も誰もしていないし……。SNSでの相手探しは身バレや税金関係を問われるのが怖いからしていません。あくまでコッソリとお小遣い程度に」(20歳・大学生)

パパ活女子たちのほとんどは確定申告をしていない

「学校が終わってから暇な日はよく来てます。
稼ぎは月に30万円前後。遊ぶお金や欲しいものを買うために利用してます。
自分なんて少ない稼ぎだし目もつけられないだろうから、確定申告はしていません。親戚にお小遣いをもらっても確定申告しますか? しませんよね。それと同じ感覚です。
よっぽどのパパじゃないと関係を続けるつもりもないから、その点、出会いカフェは割り切りだし、目をつけられることもないからちょうどいい」(19歳・大学生)

パパ活女子たちに話を聞いていると、出会いカフェの相場は食事やカフェで話をするだけなら5000円〜1万円。ホテルに行って性行為をする場合は1〜3万円ほどだということがわかった。
いずれにせよ、春を売って稼いだお金を律儀に確定申告をしているパパ活女子に出会うことはなかった。

税務署はこの問題にどう対処していくのか。今後の動向にも注目したい。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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