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60歳でお笑い養成所入学のものまね芸人、ダンシング☆谷村。運命のタイタンライブで太田光代社長に認められて芸人人生をリスタート! 「本気で相方探してます!」20歳の同級生に「ハゲ!」といじられても「ホントに楽しい」

集英社オンライン / 2023年3月4日 10時1分

ベテランものまね芸人であり、芸能事務所の社長、そしてお笑い養成学校の「特待生」でもあるダンシング☆谷村さん(61)。前編ではそのものまね人生と、「売れる人を見出す才能」「なぜか騙される脇の甘さ」について話を聞いた。後編では、お笑い養成スクール「タイタンの学校」の芸人コースに通う現在までの道のりに迫る。

何度も身内に裏切られた経営者人生

「タイタンのタレント紹介ページに僕も写真を並べてもらえるのは、そりゃめちゃくちゃ嬉しいですよ。そのうえ、特待生で『タイタンの学校』に通えているし、もうこれは売れるしかないですよ!」

ダンシング☆谷村さんが現在通うお笑い養成所「タイタンの学校」

激しい動きの谷村新司や郷ひろみなどのものまねでお馴染みのダンシング☆谷村さんは芸人にとっての“売れること”について、このように語る。



「無名だった人が、メジャーに上がっていく姿ってスゴイんですよ。僕も長く下積み時代があったし、売れることで人生が変わるのを間近で見る“感激”ってものすごいんです。
フツーのOLさんだった女性が、芸を確立させてステージ上で輝いていく。ミラクルひかるだって、僕があのとき『イケる!』と思って賭けなかったら、テレビに出て皆さんの目に触れることはなかったかもしれない」

郷ひろみをものまねする際は「GO! ピロミ」と名乗る

「社長業をやってはいるけれど、僕自身はやっぱり“演者”なんですよね。企画構成をして、スカウトした演者を育ててメジャーにして、売り込んで仕事を取ってくるけれど、そのあとはやっぱりほかのマネージャーに任せちゃう。もちろん信頼していたからなのですが、任せたマネージャーからすると、『コレは持っていけるわ』と思うんでしょうね。
何度も身内に裏切られることが続きました」

インタビューに応じるダンシング☆谷村さん

「僕の方針は、なるべく早く所属タレントが“バイトをせずに生活できるようにする”こと。長くバイト生活をするとどうしても心身ともに調子を崩しやすいことを、自分が一番よく知っているし、『芸事で食べていけること=芸能人』だと思っているんです。
だから、テレビにはあまり出られなくても営業のステージで本領発揮すればいい。そのためのイベント企画会社も設立していましたし、所属タレントの8割を食べられるようにしました。

だけど数年前、『会社は軌道に乗って黒字が続いている。でも人を育てるばかりで、演者である自分のことをあまりやれていないな』と、ふと思ったんです。これからの会社の発展とかタレントの将来を考えても、とある芸能事務所と一緒にやっていけないものだろうかと思いついた。そこに降りかかったのが、コロナでした」

「会社ごと面倒みてくれ」と爆笑問題・太田に懇願

2020年初頭から芸能界にも非常に大きな衝撃を与えたコロナ禍。イベント、ステージなどは大きく規制され、営業がメインのものまね事務所には大きな打撃となった。

「それでも社員の給料の支払いなどもある。借り入れは必要になりましたが、なんとか頑張っていました。
ところが、2021年の年末になって、マネージャーが立て続けに『辞めます』と言い出し、タレントたちも『事務所を辞める』って。脇の甘い僕でも、さすがにおかしいってわかりました(苦笑)。
蓋をあけてみれば、取締役兼マネージャーのポジションだった人物が絵を描いて、一部タレントや顧客リストを全部持っていかれてしまいました。売れっ子ものまねタレントを擁す他の事務所の関係会社に流れたようで、いまその件は弁護士さんと相談しているところです。

そんなことがコロナ禍にあって、『もう還暦だし、最後に自分のことにも力を入れようかな!』って。なんだかふっきれちゃったんですよね。自分のこともやりつつ、残ってついてきてくれたスタッフやタレントたちとやり直せばいいか、と」

クラスメイトと打ち解けるダンシング☆谷村さん

またまた身内に騙されてしまったダンシング☆谷村さんだが、そこでまた頭をよぎったのが、「爆笑問題が所属するタイタンに入りたい!」という熱望だった。

「実は2019年に、偶然にTBSの局内で爆笑問題の太田(光)さんに会ったんです。彼は僕のことを、昔の芸名の『くさど人生』で認識してる。『くさど、何やってるの? 芸人も社長もやってるんだ、大変だなあ!』ってそのとき言われたんですが、そんな慰労の言葉を長らく言われたことがなくって……僕、そのあとトイレにこもって号泣しちゃったんですよね。

去年の1月には共通の知り合いのプロデューサーに頼んで、特番の収録に来ていた太田さんとテレビ朝日で改めて会いました。『TBSで会ったときに、ウチにくるか?って目をしてましたよね』って言ったら、『ふざけんなよ』と笑っていましたけれどね。
でもとにかく、『タイタンに所属させてくれないか。そしてあわよくば会社ごと面倒見てはくれないか』とお願いしたんです」

「太田さんは、『俺はなんにもできないよ。でもタイタンライブ出演の推薦はできるから、そこでウケをとれば社長も認めてくれるんじゃないか』って。それで本当に去年6月のタイタンライブに出ることになったんです」

運命のライブで大爆笑!すると光代社長が…

ダンシング☆谷村さんにとって、これはもう人生のトライアウト。しかし、当日、ライブ会場に3時間も前に入って準備していたら、太田光氏がやってきてこう言った。

61歳でも体をダイナミックを使ってポージングの練習

「『悪いな。社長の機嫌のいいときにくさどのこと話したけど、[なんで60超えたオッサンつれてきてんの、いい加減にしなさい!]ってめっちゃ怒られた。俺のできるのはここまでだ。ウチの社長はお前みたいな“墓場芸人”はキライなんだよ』って(笑)。本番1時間前にですよ!
それから手土産のアップルパイを持って光代社長の控室に挨拶に行ったものの、テレビで見る社長そのままで……、ビビっちゃって『アップルパイどうぞ』しか言葉が出なかった。ボクは元来人見知りだし、権力には弱いんです。

ところがもうこれが最後か、と思いながらステージに出たら、めちゃくちゃウケたんですよ!
エンディングでハライチさんにいじられたときも、『もうこれで人生おわりだ』って気持ちで強気でいったら、またまたウケて爆笑をもらった。
終わったあとに光代社長がいらして、『わかりました、お話を聞きましょう』と」

最前列で授業を聞くダンシング☆谷村さん

昨年8月の暑い日。タイタン社長とジンセイプロ社長兼ものまね芸人との面談が実現した。

「思いのたけを話しました。芸人人生最後にタイタンで高みを目指したいんだって伝えました。そうしたら『あなたの業務提携はいいわよ』となったんです。僕、さらに調子のって、『お笑い芸人に戻りたい』って言ったら、光代社長が『いいわね! 面白いことやりましょう。じゃあスクール(「タイタンの学校」)からいきましょう! 特待生で!』と。側近のスタッフは慌てふためいていましたけれども、あっという間に9月から編入することになったんです」

その経緯については、TBSラジオの「爆笑問題カーボーイ」で語るほど太田光氏も喜んでいたという。

40歳年下の同級生から「ハゲ」といじられても「楽しい」

「太田さんにメールで『スクールに入ることになりました』と報告したら、『ウチの社長、なに考えてるんだろ。60過ぎてるんだから、20代と戦っても負けるに決まってるだろ』って大爆笑でした。

実は僕が10か月早いだけで爆笑問題はほぼ同期。デビュー当時、いまでいう地下芸人のライブ会場で、僕は爆笑問題に先輩風を吹かせてたんです。ちょっとだけメイン張ったりしていたものだから勘違いしていて、初めて爆笑問題に挨拶されたときに、『君、おとなしいけど大丈夫? もっと前に出たほうがいいよ。この世界、厳しいけど頑張りなよ!』って、バーンって肩叩いたら、ふたりが下向いて黙ってたことをすごく覚えてるんです。
『あのとき勘違いしててごめんなさい』って謝ったら、『30年以上たって謝られても!』って笑ってくれました(笑)」

ネタ見せにそなえて衣装に着替える

「タイタンの学校は、ホントに楽しいですよ。最初は『テレビに出てる人だ!』って目で見ていた同級生も、ネタをやりだしたら大したことないと思ったのか、きっちりダメ出しもしてくるしハゲいじりもしてきます。あっちは20歳なのに(笑)。
今までの社長業ってどこか孤独だったけれど、スクールでは同級生からいじられるのが当たり前になりました。でも、陰でコソコソと社長に内緒で独立しようと馬鹿にされてたことを考えれば、表で馬鹿にされてるほうがよっぽどいいですよ。
タイタンの学校のネタ見せでは、ものまねは一切やらないと決めてます。できたら漫才をやりたいから真剣に相方も探しているし、35年のキャリアはあるけれど『お笑い芸人の新人です!』って本気で思ってます。

もちろんものまねはやりますよ。なんでもやります! 拾ってくれた太田光さんと太田光代社長への恩返しがありますからね。
今の僕にはものまねでもお笑いでも、どっちでも売れるしかないんです。
僕は太田光代社長に下駄を預けました! 社長が『もうあなた芸人やめなさい』と言ったら辞める覚悟があります。光代社長が渡哲也さんで、僕が舘ひろしだって心に決めてるんです」

目一杯のネタ見せ

“61歳のお笑い学校の生徒+ベテランものまね芸人+経営者”の、ダンシング☆谷村さん。
売れたいという野望は、まだまだ輝いている。

取材・文/ナムラサエ
集英社オンライン編集部ニュース班

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