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「高齢パパ活は私にとって福祉の延長」現役介護士のジジ活女子(43歳)が、ホテルデートもする78歳の男性にされた意外なお願いとは

集英社オンライン / 2023年3月17日 18時1分

パパ活よりも、男性の年齢層がさらに高い“ジジ活”。高齢男性が女性を求める理由は妻に先立たれたことによる寂しさが理由となることが多いが、一方で、ジジ活をする中年女性にも言い分があるようだ。ジジ活女子(43歳)が自分を捧げる大義名分とは。

ジジ活により収入は約2倍に

「Tさんと知り合ったのは、年齢層が高めの方をターゲットとした交際クラブです。2年前にクラブから紹介されて出会った後、月に2回程度お会いするお付き合いを続けています」

そう話すのはN子さん(45歳)だ。
N子さんは2人の子供がいるシングルマザーで、普段は週2〜3回介護士として勤務しており、その他の日に“ジジ活”をしている。外見は白衣が似合いそうな清楚な美熟女だ。


N子さんがお付き合いをしている男性はTさんのほかに4人おり、“ジジ活”による収入は1か月で20万円弱。現在の月収は、フルタイムで介護の仕事をしていた時の約2倍になった。

「Tさんは、元々自営業をされていて、副業の不動産投資で富を得たようです。今は家賃収入と年金で生活をしています。現在79歳なのですが、3年前に奥様を急な病気で亡くされたとのことで、寂しくて寂しくてたまらなくて交際クラブに入ったそうです。お金を介した関係であっても、ちょっとでも自分のことを好きだと思ってくれる関係がほしいのだと言っていました」

インタビューに応じる45歳ジジ活女子、N子さん

レストランや居酒屋で食事をした後にホテルへ行くのが基本的な流れ。食事だけの時は1万円、ホテルに行った場合は3万円とTさんから受け取る金額もだいたい決まっている。
お酒が入ると転びやすくなるなどの危険があるため、そういう日は食事だけで帰るというのが暗黙の了解だ。

「ホテルに行く時は私がシャワーを浴びている間に、そっとお札がバッグの近くに置かれているという感じで、渡し方もスマートです」

2人はデートをしている時などに、「どうして自分と付き合っているのか?」「お互いにどんなところが好きなのか?」などと語り合うことがしばしばあるそうだ。

「Tさんは私に対し、『君はいろんな仕事をしてきて生活力があってたくましいね』『人として面白いし、話も弾む。この歳になっても吸収することがたくさんあるよ』などとよく言ってくれるんです。
私はそういう柔軟なところが素敵だなと思っているので、『人として尊敬できるところがたくさんあるので、大好きですよ』『体を鍛えたりして、いつも頑張っているので男性として魅力的です』などと伝えたりしています。
ご自分が男性としてだけでなく、人としても好かれていることがわかるのがうれしいみたいです」

「自動車も買ってくれました」

知り合って2年。TさんはN子さんに恋心以上の信頼を寄せているようで、「もし自分が病気などで体が不自由になってしまったら、うちの近所に住んで面倒を見てくれないか」というお願いまでされたそうだ。

「『もし僕が認知症になったら施設に行くけれど、頭は健全でも体だけ動かないという状態になってしまったら面倒を見てほしい。家族にもN子さんに面倒を見てもらうことを伝えてあって了解を得ている』というんです。その際は月額これくらいで、と具体的な金額も提示されています」

Tさんは家族にN子さんのことをどう伝えているのか。実はすでにN子さんとTさんの娘とは面識があるのだという。

「Tさんは別荘を持っており、そこに遊びにおいでと誘われたので、私の子どもたちと一緒に観光を兼ねて訪ねたんです。そこにTさんの娘さんもいて、私のことは『お世話になっているN子さんだよ』と紹介していました。
あちらも、なんとなく事情を察しているみたいで、『どうも、父がお世話になっています』『ご迷惑をおかけしています。父は奔放なところがあるので……』と挨拶をされましたが、根掘り葉掘り聞かれることはありませんでした」

体が不自由になった時に身の回りの世話をしてほしいと考えるのは、お金目当て、体目当の関係を超えているだろう。恋人以上夫婦未満の関係といったところか。
また、情を込めて接してくれるN子さんに対し、Tさんは自動車も買ってくれたそうだ。

N子さんが買ってもらった軽自動車

「子どもはママチャリの後ろに乗せられる年齢ではないので、習い事の送り迎えなどで困っていると話をしたら『だったら車を買ってあげるよ』と軽自動車を買ってくれました。
デートの時はこの車で送り迎えもしているんですよ。意味のあるお金ならいくらでも出すよと言ってくれるんです。

Tさんをはじめ、高齢になると誰かの役に立ちたい気持ちが強くなるのかなと感じます。介護の仕事でも訪問介護先で『家族で一緒に食べて』と野菜をたくさんいただいたり、『これでお子さんに何か買ってあげて』とお金を包んでくる方もいらっしゃるんです。誰かの役に立って、ありがとうと言われたいのかもしれません」

高齢者となって社会との接点が少なくなり、自分が社会の一員として役に立っていると思えない、お荷物になっていると感じているからなのだろうか。

認知症になると抑えていた感情がむき出しになる

N子さんは自身がジジ活をする理由をこう説明する。

「私はTさんの妻でも彼女でもない。すごく頻繁に連絡を取るわけでもありません。それでも会えば、Tさんにとってその時間があったかくてとても楽しいものなるように接しています。
介護の仕事をしていて知ったのですが、認知症になると、健常だった時に抑圧していた怒りや悲しみ、嫉妬、そして時には性欲といった様々な感情や行動がむき出しになることがよくあるんです」

※写真はイメージです

N子さんが見てきたなかでは、おしどり夫婦と思われていた妻が認知症になってからは、「おじいちゃん以外の男性とデートしたかったな。若い子とオシャレして出かけたかったな」と常に言っていた女性がいたかと思えば、模範的な良妻賢母で礼儀正しくて上品な奥様が認知症になった途端、男性にセクハラじみた行為をするケースもあったという。

「介護の教科書には『感情が易怒的(過剰に怒りやすい)になる』と書いてあり、人ぞれぞれ異なった感情が出やすくなると教えられるんです。でも、実際に晩年の方々と接していると、若いときに抑えていたものが出てくるのだなと感じるんですよね。
中でも性については蓋をしている方が多い。でも、幸せと性の問題って切り離せないじゃないですか。だから、そういう年齢になった男性が私と過ごしたことで活力を得て日常が楽しくなったり、がんばれるなら私はそれに応じたい。高齢パパ活は私にとって福祉の延長線上にあるんです」

「お互いいい年をして……」「お金の関係なんて……」。
そういう見方も決して否定できない。それでもN子さんはその人のためと信じて、これからも“ジジ活”を続けていく。

取材・文/中山美里
集英社オンライン編集部ニュース班

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