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男女比4:1でも東大女子がモテない理由をOGが解説。「飲み会の一発芸で和歌を披露」「デートの誘い文句は『美術館で文化資本を高めませんか?』」

集英社オンライン / 2023年3月19日 14時1分

東京大学合格者の女子割合が過去最高の22.7%となるも、まだまだ学内は男ばかり。そんな中、超高偏差値な東大生のキャンパスライフとは一体どんなものなのか。男子に慣れていないであろう東大女子たちは恋愛をするのもひと苦労……?東大出身の女性ライター(31歳)が東大生の恋愛事情を解説。

女子は合格者の22.7% 飲み会の一発芸は「和歌を一首」

2023年3月10日、東大の合格者に占める女子の割合が22.7%で過去最高となったというニュースが飛び込んできた。

2010年代前半、長らく女子合格比率が2割に到達していなかった時代に東大に通っていた筆者からすると、「ついに2割を超えたのか」と感慨深い。

その一方、男女共同参画の時代に、まだ「4人に1人」の水準にも届いていない現状に、「私が通っていたころと、キャンパスの雰囲気は大して変わらないんだろうな~」と、なつかしさも、もどかしさも感じながら、男子が大半だったキャンパスの食堂を思い出す。



特に理系は女子が少なく、「30人のクラスに女子が2、3人」ということも珍しくない。東大に女子が極端に少ない背景には、結婚・出産といったライフイベントの影響を受けやすい女子が「手に職を」と医師を目指したり、浪人を回避するために確実に合格できそうな大学を受験したりするといった事情がある。また、家族から「学歴が高すぎる女の子は結婚できない」と懸念されるといった実態もあった。

うめ子さんの東大時代の写真

確かに東大女子は、結婚どころか、彼氏をつくることすらひと苦労かもしれない。

実際に、私が学生のころ、東大女子3人で大学のキャンパスから近い渋谷のバーで飲んでいると大学生らしき男子2人が近寄ってきて、そのうちの茶髪の男子が「みんな、大学生? どこ大?」と聞いてきた。
友人が「東大です」と答えると「あっ……すいません」と、謝って去っていってしまった。もちろん彼らは何か悪いことをしたわけではない。

そんな調子なので、東大女子の出会いの場は必然的に東大内に限られがちなのだが……

「東大生の飲み会の待ち合わせの定番は、数々の若者が行きかう渋谷のマークシティーの下、略して『マーク下』。ここには、黒髪+眼鏡+チェックシャツの男子率がやたらと高いので、一目で東大生のグループとわかる」(東大OG)

「文学部の飲み会で参加者がそれぞれ一発芸を披露することになったとき、『歌舞伎の一節を披露させていただきます』『和歌を一首詠ませていただきます』なんて芸が続いた」(文学部女子)

このような、“イカ東”(いかにも東大生)ならではの懇親を深めることもしばしばだ。

男女比4:1でも女子がモテるとは限らない!?

男女比率が4:1というと、女子はさぞモテモテかと思うだろうが、そうとも限らない。東大には、主に“東大男子”と“女子大女子”で構成されたサークルが多数存在する。ちなみに筆者の在学中は、数多あるテニスサークルの中で「東大女子が入れるサークルは3つだけ」と言われていた。

写真はイメージです

2020年、東大で新入生歓迎行事を取りまとめている学生団体が「東大女子お断りサークル」は性差別にあたるとして、そうしたサークルを新歓行事に参加させないと決めた。しかし、東大女子からは、

「東大男子と、女子大の女子たちのサークルの中に入っていいよって言われても、入りたいとはあまり思いません」

「バッチリメイクで髪も巻いたオシャレなキラキラ女子大生よりも、ブランドもののバッグも持たずファッションにも無関心な東大女子集団のほうが話が合う」

と冷めた声が漏れる。

一方、男子からは「女子大の女子と一緒のサークルのほうが、華やかできれいな子と出会える。女子大の子にとっても、将来一流企業に就職する東大男子と付き合えて、結婚できるかもしれないわけだから、お互いウィンウィンですよね」との本音が聞こえる。

写真はイメージ

イケてる東大男子は女子大女子との取り合いになるが、やはり東大女子の分が悪く「クラスのイケメン男子と付き合っていたのに、その彼が入っているダンスサークルにいる女子大の女子に彼を奪われた」なんて東大女子の恨み節は、1年生の冬ごろにはあちこちから聞こえてくる。

「ほぼしゃべったこともないのに告白して撃沈」恋愛偏差値が低い東大生

男女比4:1といういびつなキャンパスを、さらに変わった空間にしているのが、男子校、女子校出身者がやたらと多い事実だ。

例年、東大合格者の高校別ランキングの上位には、男子校では「開成」「灘」「麻布」、女子校では「桜蔭」「女子学院」などの別学がずらりと並ぶ。

何を隠そう、筆者も東京都内の中高一貫の女子校出身で、多感な中高6年間でまともに会話をした男性は、家族や先生を除くと、おそらく10人もいない。そんな恋愛偏差値の低い人たちが急に男女一緒のキャンパスで過ごしても、なかなか交際へと発展させられないのは自明のことだ。

恋愛偏差値の低さを学力偏差値で補おうとするのか、社会学を専攻する学生は本気で「一緒に美術館に行って、文化資本(芸術など文化的素養に関する資本)を高めませんか」とデートに誘ったりする。

また、統計を学ぶ男子学生が「女子ってロマンチックなシチュエーションが好きだから、夜景を見ながら告白したい」と言えば、「ロマンチックなシチュエーションで告白した場合と、そうでない場合で有意差(偶然ではなく、意味のある差)はあるの?」なんて答えが返ってきたりもする。

ある東大男子は「ある程度仲良くなってから告白するという文化を知らず、ほとんどしゃべったこともないのに告白して撃沈した」と話し、ある東大女子は「“メアドを聞く=ナンパ”だと思っていたので、クラスの男子からメアドを聞かれて、ちゃらい男子だと警戒した」なんて思い出話を語る。

そんな学生が東大にはゴロゴロいるのだ。

うめ子さんの東大卒業写真

上記のことから「東大女子は警戒心が強い」と思う人もいるかもしれないが、ひと足先に大学生活を送り、洗練されているように見える先輩男子にコロっといくケースも多い。

東大では4月の入学直後に、クラスごとに2年生が1年生に時間割の組み方やバイト、サークルなど大学生活のイロハを教える習慣がある。コロナ禍でしばらく中止されていたが、4月上旬には、2年生と1年生が合同で交流する合宿もある。

私の友人の東大女子A子(女子校出身)は1年時の合宿直後に2男(2年生男子)と付き合い始めたが、半年も経たずに別れている。

「時間割の組み方やサークルの選び方とかなんでも教えてくれて、お酒も飲めてかっこいい!と思ってうっかり恋に落ちたけど、今思うと相手は“1女”(1年生女子)狙いで、私も“2男マジック”に引っかかっただけだった。偏差値75の大学に入学したけど、恋愛偏差値は35だったなあ……」

そう言って笑っていたA子が印象的だった。

とはいえ、A子も私も今となっては、慣れない共学での慣れない恋愛は、笑い話にできるいい思い出だ。ちょっと風変わりな大学だけど、コロナ以前の日常に戻れそうなこの春、新入生には思い切りキャンパスライフを楽しんでほしい。

合格、おめでとう。

取材・文/津田沼うめ子
集英社オンライン編集部ニュース班

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