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「購入費総額は1000万円超え」「僕にとっての“おめかし”」転売ヤーへの思い、盗られてしまった初めての1足…アントニーの深すぎるスニーカー愛

集英社オンライン / 2023年4月7日 10時1分

空前のスニーカーブームが巻き起こっている昨今。スニーカー好きのお笑い芸人として、そのブームのド真ん中を生きるアントニー(マテンロウ)に、お気に入りのスニーカーBEST3、スニーカーを好きになったきっかけなどを聞いた。

愛着度ランキングBEST3

――アントニーさんの愛着ランキングBEST3のスニーカーを教えてください。

まずは、ジョーダン1の“ノースカロライナ”と呼ばれる、マイケル・ジョーダンの母校・ノースカロライナ大学のカレッジカラーの水色と白が使われているモデルですね。

「Nike Air Jordan 1 Retro High OG "UNC"」 現在の取引価格は10万円前後

ジョーダン1って、男臭くてイカついスニーカーのイメージがあるじゃないですか。「OG」というオリジナルカラーのシリーズの中でも、これはポップでキャッチーで、そのスニーカーかわいいねって女子が言ってくれそうで、好きですね(笑)。



――次の一足をお願いします。

ジョーダン4とトラヴィス・スコットがコラボしたコレですね。

「Travis Scott ×Nike Air Jordan 4 Cactus Jack」 現在の取引価格は20万円前後

トラヴィスとナイキが最初にコラボしたのはこっちで、個人的にジョーダンシリーズ(現時点では37代目のエアジョーダン37まで発売されている)の中でも1・4・5がすごく好きなんです。

ほぼ水色でインの部分が赤で、かわいいなと発売当時に思ったんですけど、新品の30センチは足数も少なくて、プレ値(プレミアム価格の意)もついていて。

買えないなって思いながら時間が経って、去年やっとゲットしました。


――では最後の一足をお願いします。

ここまではジョーダン続きだったんですけど、コレはダンクで、オフホワイトというブランドとのコラボですね。

「Nike×Off-White Dunk Low」 現在の取引価格は15万円前後

結局、色物が好きなんですよ。今日持ってきたのも全部カラフルじゃないですか。350足の中にも、真っ黒とか真っ白は少なくて、全部合わせても20足もないくらい。

このスニーカーを見た時に、緑とオレンジのカラーと、シューレースが2つ付いているのがかわいいなって思って。なんとか安いのを見つけて、7万円くらいで買いましたね。

「履いていないときはアートと一緒」

――毎月の購入限度額とかはあるんですか?

20代で一番買っていた頃は、とりあえず家賃や光熱費、携帯代とかを払った後、食費を含めて5万円残しておいて、残った分がスニーカーを買えるお金でした。

残り5万円あれば、先輩とかも奢ってくれるし、なんとかなるだろうと(笑)。

この余ったお金でスニーカーとか服とかキャップを買いまくっていたんです。でも流石に30歳になって、「貯金もできないし、こんなのはよくない」と思って。

最近は本当に欲しいのを月に1足買えればいいかな、という感じです。

――今までスニーカーに使った総額は?

うーん、1000万円くらいですかね。なんか切なくなってきました。

――でも今の高騰を考えると、もし売れば回収できそうな気もしますね。

でも、箱をほとんど捨てているんで…一番高いこのシカゴも箱がない。

箱がなくても買いたい人はいると思うんですけど、ここまでガシガシ履いている30センチは、買い手がかなり少ないはず(笑)。それもあって、売るという概念はあんまりないですね。

僕の中では、履いていないときはアートと一緒で、部屋に飾ってあったらテンションが上がるもの、という感じです。

Nike x Tiffany & Co. Air Force 1 1837

――この春にゲットしたい注目のスニーカーはありますか?

SNSでも情報が出ているんですけど、エアフォース1とティファニーのコラボですね。あれはやっぱり欲しいです。

ティファニーはニューヨークのブランドで、僕がよくかぶっているニューヨークヤンキースのキャップのNYのマークをデザインしたのも実はティファニーなんですよ。そういう部分も含めて欲しいですね。

――そのティファニーの抽選販売が行われるナイキの「SNKRS」(スニーカーのアプリ)の抽選に、ご自身で参加することはありますか?

しますね。全然当たんないですけど。

ついに発売!! TIFFANY & CO × NIKE AIR FORCE 1 LOW “1837”を語る【スニーカートーク】

――抽選開始が朝9時って早いですよね。

そうなんですよ。僕の場合は9時だと仕事が始まっている時もあるし、地方営業とかロケで、ちょうど新幹線に乗っていて電波が悪い、みたいな。会社員の人も出勤の時間だったり、9時はかなり微妙な時間なんですよ。

だからナイキさんに「夜8時開始にしません?」と言いたい(笑)。

父親から紡がれたスニーカーへの愛

――スニーカーに目覚めたきっかけは?

その話にはいくつか段階があるんですけど、実は僕も記憶がないくらい幼い時に初めて出会っていて。

僕の世代は、幼稚園の頃に戦隊ヒーローもののマジックテープの靴をみんなが履いていて、僕もそれが履きたかったんです。

ただ、もう亡くなっているんですけど、アメリカ人の父親が「こんなのを履くんじゃない!」と取り上げて、小さい白のエアフォース1を僕に履かせたそうなんです。でも僕はそれがすごく嫌で、めちゃくちゃ泣いたらしいんですよ。

その後、小学校高学年になって、友達のお兄ちゃんがビーボーイで、中学生でエアフォース1を履いていて、「いいね〜」みたいな会話をしていて。

「え? アレってあの時の! こんなにカッコいいスニーカーだったんだ!」となって、それからエアフォース1を履くようになりました。

――自分のお金で最初に買ったスニーカーがそのエアフォース1ですか?

最初は、中学1年生の時に買ったエアフォース1のバレンタインモデルですね。

池袋のABCマートに、お年玉を握り締めて買いに行って。でも僕の中学校がけっこうヤンチャな地域で、買ってから3日でパクられました。

――「エアマックス狩り」もありましたし、時代を感じますね(笑)。

犯人の目星はついていて、おそらく中3の先輩。26センチを履きこなせるのはアイツしかいない。でも、2コ上なんで言えなかったですね。

パクられたのがずっと悔しくて、2年前に復刻で発売された時に即買いしました(笑)。

「女性のお化粧と一緒」

――転売ヤーも多く、プレ値がつくモデルだけに人気が集中する、という最近のスニーカーブームについてどう思いますか?

個人的には、スニーカー好きということでお仕事をいただいたりもするんで、ブームに対してネガティブな想いはなくて。

でも、やっぱり転売に次ぐ転売ですごく高くなって、買いにくくなることがあるので、「皆さん、自分が履く為にだけ買ってください」という気持ちはありますけどね。

――なるほど。

あとは、こういうジョーダンとか、プレ値ついているスニーカーを自分のお金で買えるようになったのは、なんだかんだ20代半ばくらいなんです。

芸人になった最初の頃は、ABCマートやatmos、BILLY'Sとかのショップに行って、それこそエアフォース1とかヴァンズのオールドスクールとか、普通に買えるものを履いていて。

やっぱりインライン(一般に流通しているスニーカー)で買える王道スニーカーにも、ちゃんとした魅力があるんですよね。

そういう王道スニーカーにもっと目を向けて欲しいな、とも思いますね。でも、人それぞれの楽しみ方があっていいと思います。

――スニーカー選びで大切にしている基準はありますか?

カラーリングですね。なんでこんなにスニーカーが好きになったのかなと考えたら、中学生の頃に先輩から「いいじゃん、エアフォース1」とか、当時ターミネーターというモデルが流行って履いていたら「うわ! ターミネーターいいね!」とか言われたのが、やっぱり嬉しくて。

スニーカーヘッズからは怒られるかもしれないですけど、そうやって人から褒められたい欲が今でもあるんです(笑)。

それもあって、ちょっと攻めたカラーリングのスニーカーの方が僕は好きですね。

――最後に、アントニーさんにとってスニーカーとは何でしょうか?

本当にテンションを上げてくれて、自分を輝かせてくれる。こんなことをいうのはアレですけど、僕みたいなのはいいスニーカーでも履かないと、周りからチヤホヤされないんで(笑)。

だから女性のお化粧と一緒ですね。スッピンで家の外にあんまり出たくないじゃないですか。それと一緒で、スニーカーはおめかしです。

取材・文/佐藤麻水
撮影/浅井裕也

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