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「THE FIRST TAKE」出演で話題のVTuber界の歌姫・星街すいせい「本番当日は必死に眠気とたたかってました…」「近づけないのが悔しい」と初めて明かす思いとは

集英社オンライン / 2023年4月2日 10時1分

今、世界を席巻するVTuber(バーチャルYouTuber)星街すいせい。人気音楽系YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」の出演で視聴者の度肝を抜いた彼女はいったい何者なのか? デビューストーリーや楽曲制作にかける思いを聞いた。〈前後編の前編〉

「今だけはVTuber界を背負っている……」
「THE FIRST TAKE」で感じた重責

星街すいせいは、3月27日時点でYouTubeのチャンネル登録者数182万人、Twitterのフォロワー数125.8万人という、驚異の人気を誇るバーチャルYouTuber、通称“VTuber”だ。

VTuberとはバーチャルアバターで活動するYouTuberの総称であり、近年爆発的な人気を博している。なかでも、カバー株式会社のVTuberグループ「ホロライブ」は、国内外問わず熱狂的なファンを持つ。



そんなホロライブ所属の彼女の名をファン以外にも知らしめたのが、1月20日に「THE FIRST TAKE」で公開された『Stellar Stellar』。

VTuberの出演は史上初ということもあり注目が集まったが、彼女の透明感と艶っぽさのある歌声はまたたくまに世界中を魅了。動画は公開からわずか2日で473万回再生、3月27日時点で1017万回再生という驚異的な記録を叩き出したのだった。

――まさにVTuberという文化の魅力をグッと広めた星街さんですが、「THE FIRST TAKE」への出演はどのようにして決まったのでしょうか。

私からカバーのスタッフさんに「THE FIRST TAKE」のパロディ動画を作ろうと提案するくらい、もともととても興味があったんです。でも、「今パロディは待ってください!」と言われて。それから「もしかして……」と思っていたところ、本当に「THE FIRST TAKE」の出演が決まったんです。

――そのときの率直な心境は?

もちろんすごくうれしかったですよ。でも同時に、本番はまだ先なのに、そのときからかなり緊張していました。大舞台での一発撮りということの緊張もあったのですが、それよりも「THE FIRST TAKE」に初めて出演するVTuberという役回りがプレッシャーでしたね。微妙な結果になってしまったら「VTuberってこんなもんか」と思われちゃうじゃないですか。
こんな言い方はおこがましいかもしれませんが、「今だけはVTuber界を背負っているんだ……」という気持ちだったんです。

第一弾の熱冷めやらぬ2月1日には、第二弾『みちづれ』も投稿され、こちらは3月27日時点で再生数469万回と話題に。

本番は緊張ではなく眠気との戦いだった!?

――収録時も緊張されましたか?

緊張というよりも「THE FIRST TAKE」のスタッフさんたちが、初めてのVTuberの収録で、普段と勝手が違ってイラっときてないかなぁ……ってビビってました。もちろんそんなことはありませんでしたけどね。あとは自分の眠気を払うのに必死でした。

――眠かったんですか!? さすが、どしっと構えていらっしゃいますね……。

いや、違うんですよ! そういう意味じゃなくて、私普段からスタッフさんに「歌唱は15時以降で」とお願いするくらいの低血圧で、午前中はほぼ使いものにならないんです。けど、今回はもっと早めからだったので控え室で運動したりして、必死に眠気を払いました(笑)。

大人気バーチャル歌姫の弱点は朝だった模様

――でもそんなプレッシャーをはねのけて見事に歌い上げられていましたよね!

正直、収録時よりも動画が公開されて反応が見えるまでが一番緊張して、生きた心地がしなかったですね……。

VTuberになる前に目指していたのはアニソン歌手や声優?

――そんな星街さんの歌のルーツが気になるところですが、配信などではこうした質問に「どう答えたらいいか困る」とおっしゃっていました。その理由が気になります。

“歌のルーツ”と言われても、カラオケによく行っていたくらいで、そんな劇的なものはないというか……(笑)。むしろ、昔は美術部に入っていて、歌とは縁遠いものを学んでいました。でも、音楽や歌うこと自体は好きで、アニソン歌手や声優さんに憧れていましたね。

――そうした憧れがあったのに、なぜVTuberを選んだのでしょう。

アニソン歌手とか声優さんに憧れていた頃に、「VTuber」という言葉を世界に知らしめたキズナアイちゃんが、バーチャル姿のYouTuberとして大活動して世間に注目されていたんですよ。それを見て、“私もVTuberになれば注目してもらえて、ゆくゆくは歌を歌えるかも!”と、VTuberになることを決意して、2018年の3月から個人勢としてデビューしました。

――“個人勢”とは、事務所やグループに所属せずフリーで活動していたということですよね。最初はどこにも所属されていなかったのを意外に思われる方々もいそうです。

当時は注目されないとなにもできないと思っていたので、何を思ったのか「少年キャラと指ぬきグローブに目がない」とか、意味もなく自分のフェチを晒したりしていました……。

でも、真面目な歌コンテンツにもチャレンジしていて、2018年11月に1stオリジナルソングの『comet』を出して、自分でMVも作りました。ありがたいことに、その年の12月に同じく個人勢VTuberの歌衣メイカさん主催の『V紅白歌合戦』というイベントで、“このVTuberさんがすごいよ”と取り上げてもらい、チャンネルの登録者数が一気に2000人くらい増えたんです。

個人勢時代の星街さん

――下積み時代を過ごされた星街さんが、今の“Vシンガー”とでも言うべき立ち位置になったのはいつだったのですか。

2019年になってホロライブプロダクションのオーディションを受けたんです。そのときの面接には“YAGOO”こと谷郷社長もいました。「こんなこともできます!」ってグイグイアピールしたら、YAGOOさんも「いいですねぇ〜」って笑顔で答えてくれて、「これはいける」って思っていたんですけど、落ちまして(笑)。

YAGOOの愛称で知られる谷郷元昭社長は、過去に盆踊りを披露したことも

でも、まだ好感触ではあったので、あきらめきれずにもう一度メールを送って「面接してください!」って頼み込みました。

その結果、「今、イノナカミュージックという音楽レーベルを立ち上げているので、そこ所属だったら」と言ってもらえて、2019年5月にカバー所属になりました。前置きが長くなりましたが、そのタイミングで「音楽レーベル所属だし、ちゃんと歌を勉強してたくさん歌うぞ!」と決意して、その後ホロライブに移籍して今に至る感じですね。

バーチャルだからこそ“できること”“できないこと”、
パフォーマンスへの想い

――さまざまな作曲家の方とコラボして曲を作られる星街さんですが、作詞をされることも多いと聞きました。今回の「THE FIRST TAKE」でも歌われた代表曲の『Stellar Stellar』もご自身で歌詞を書かれたのですよね。

あの曲は大好きな夜をイメージした曲だったので楽しんで書くことができました。逆に朝とか昼間をテーマにした歌詞はイメージが湧きづらいです。昼ってつまんないんですよね。

夜の街を駆け抜けるような代表曲『Stellar Stellar』ミュージックビデオ

――その理由は?

多分、学校を思い出すのかも。私、学校の勉強が苦手で、当時の先生に「あと何回か休んだら学校にいられなくなるぞ!」とか言われていたクチなので(笑)。だから、学校の授業が終わって“自由”が始まる夕方くらいから夜にかけての時間がワクワクします。

――影響を受けた音楽はありますか?

昔から洋楽とボーカロイド音楽に夢中だったので、その影響はあるかも。洋楽だとマルーン5が大好きでしたし、ボーカロイドでいうと、Dixie Flatlineさんが作った『Just Be Friends』とかは何度も聴いていました。あと、最近エレクトロスイングという電子音楽のジャズにハマっているので、いつか曲に取り入れたいです!

――VTuberシンガーというこれまでの時代に存在しなかった肩書で活動していくことは、VTuberシンガーならではのお悩みもありそうですが。

VTuberシンガーという立ち位置で、“できること”と“できないこと”があるなっていうのはよく考えていて。できないことから言うと、私はバーチャルの世界に生きているので、お客さんとの物理的な距離にもどかしさを感じるときがあるんです。

2nd liveでパフォーマンスを披露する星街さん

でも“できること”もあって、バーチャルなので衣装をその場で変えられて、ライブの臨場感を維持したまま流れでいけるのはメリットかなって思います。今回の2nd live「Shout in Crisis」でも曲を歌い終えた後に、一瞬で服装と背景が変わって激しいテンポの曲に変わる演出を組み込んだりしました。こういうことができるのはバーチャルならではですよね。

会場となった東京ガーデンシアターを埋め尽くしたファンたち!

取材・文/TND幽介(A4studio) 画像/Ⓒ 2016 COVER Corp.

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