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〈とんがりコーン45周年・全77種一気見せ〉“思ったよりも売れた味”“売れなかった味”をハウス食品に直接聞いてみた!

集英社オンライン / 2023年4月3日 8時1分

ハウス食品のサクッと香ばしいスナック菓子「とんがりコーン」が今年で45周年。そんなとんがりコーンは、実にこれまで77種類もの味を販売してきたのだ。そこで、“思ったよりも売れた味”・“売れなかった味”をハウス食品にズバリ聞いてみた。

とんがりコーン、45年の歴史を振り返る

ハウス食品は、「とんがりコーン」が発売された日として5月25日を「とんがりコーンの日」に制定しているそうだ。そんなとんがりコーンは今年で発売45周年を迎える。

「当時の弊社の担当者がアメリカのゼネラルミルズ社販売の『Bugles』という、とうもろこしが原料のスナック菓子と出会ったのがはじまりです。何とか日本風にアレンジできないかと考えた担当者は、ゼネラルミルズ社と提携した末、1978年に『とんがりコーン』を開発し、販売開始したんです」(ハウス食品・食品事業二部・金井健一氏)



はじめは東京エリアのみの限定展開だったという。

「ちなみにBuglesとはラッパ、つのぶえのことなのですが、あまり日本で馴染みがない響きだったので商品の特徴が伝わるネーミングを検討しました。『日本でも親しみやすく覚えてもらえるよう』という想いで、形が似ているとんがり帽子から名前を取って『とんがりコーン』と命名したと聞いています」

1984年発売の「焼とうもろこし味」は、現在までロングランを続けている

当初はスタンダードの味のみの販売だったが、その後続々と新味をラインナップし、バリエーションが増えていったのだそうだ。

「1982年には『コンソメパンチ』、1984年には現在までロングランを続ける『焼とうもろこし味』と80年代の時点で新しい味に挑戦していました。そして、90年代には『和風バーベキュー味』『コーンポタージュ味』といったお菓子定番の味を売り出す一方、『のりマヨネーズ』『ロブスター味』といった当時にしては斬新な攻めたフレーバーも発売していましたね」

その後、2000年代に入ると、「エビチリソース」「カルボナーラ」など一気にバラエティ豊かなラインナップへと変化。2010年代以降は「七味しょう油味」「パンプキンスープ味」「焼きりんご味」といったアイデアが光る商品も増加していったんだとか。

「これまで発売してきた味は、2023年4月現在で77種類にも及びます。なかにはスイーツの味である『とんがりコーンスイート塩キャラメル味』や、弊社の袋めん『うまかっちゃん』とコラボした味などもあり、商品の方向性もどんどん多様化していきました。

スナック菓子市場は短期間で新商品を出すという市場構造であることが大きいですね。また90年代は、とんがりコーン自体の売れ行きも落ち着きを見せていましたので、会社としてお客様に鮮度を感じていただけるよう、いろいろな味にチャレンジしたのだと思います」

予想を超えて大ヒットとなった味は?

では45年の歴史において、予想よりも売れた味はあったのだろうか?

「2008年発売の『バターしょう油味』は、当初の予想を超えて大幅なヒットを記録しました。当時、とんがりコーンの香ばしさにマッチする食材を探していたのですが、開発検討のなかでバターの風味、しょう油のコクと相性がいいことに気がつきました。
実際に出来上がったものを食べてみても、日本人の好みに合う味だと意見が一致し、これはいけるぞ!と思い、発売してみたんです。するとこれが大当たり。期間限定商品だったはずが、何回も再販することになりました」

香ばしい醤油とまろやかなバターの相性が良い「バターしょう油味」

バターしょう油味は、人気を博し6回にも渡って再販されたそうだ。今ではあっさり塩味、焼きとうもろこし味に次ぐ定番の味として愛され続けている。

甘いたれにチキンの旨味が味わえる「チキンナゲットバーベキューソース味」

「また直近ですと、2022年発売の『チキンナゲットバーベキューソース味』は、期待値より上をいくご好評をいただいております。とんがりコーンでは、ハロウィンやクリスマスなどのイベントの時期に期間限定パッケージを販売しており、こちらは5月のこどもの日に合わせて開発したもの。一家団らんの場で召し上がってもらいたいという想いが強い商品でした。お子様から大人の方まで楽しんでいただける味を目指し、チキンナゲット バーベキューソース味を選びました。

推測ですが2022年当時は(コロナ禍で)外出を控える意識などがあり、ゴールデンウイーク期間中でもご自宅で過ごす機会が多くなっていましたので、手にしていただけたのではないかと思います」

子供も食べられるように少し甘辛く味付けされたバーベキューソースにチキンの旨味が絶妙に絡み合う。たしかに万人ウケする味だろうし、店頭で気軽に手を出してみたくなる。

期待していたのに売れなかった味は?

ここで反対に開発時の期待とは裏腹に、思ったよりも売れなかった商品についてもぶっちゃけていただこう。

「まずは2015年発売の『パンプキンバター味』ですかね。こちらは、2014年発売の『パンプキンスープ味』のご好評を受けて開発したかぼちゃをメインにした味でして、ハロウィン需要を見越して発売したのですが、予想よりも反響がありませんでした(苦笑)。
また2021年発売の『ピーナッツバター味』は、「塩キャラメル味」や、「はちみつバター味」に続く、甘めの味を開拓したかった味でして、美味しくできたと思ったのですが、これも売れ行きが微妙で……。
反省点として、どちらの味も本来のとんがりコーンの味からかけ離れすぎたのが、売上鈍化の要因なのかと考えております」

好評のパンプキンスープ味を受けて売り出した「パンプキンバター味」

甘いピーナッツの風味が美味しい「ピーナッツバター味」

とんがりコーンといえば、あっさりとした塩味のイメージが強い。スイーツっぽい甘さが売りの味となると、オーソドックスなとんがりコーンの味を知っている消費者からすれば、味がイマイチ想像できなったのかもしれない。

「開発担当者として、チーズ、バターといった風味が、とんがりコーンとの相性が良いと感じています。ちなみに甘さを足すとすれば、とんがりコーンの空洞の中にロッテさんの『クーリッシュ』を入れて、ソフトクリームみたいにする『とんがり クーリッシュ』という食べ方がおすすめです。

あとは醤油系の相性がいいですね。生地の香ばしさに醤油ならではの旨味、香りが加わることでとんがりコーン自体の持つ美味しさを引き立ててくれます。そう考えるとバターしょう油味はまさに奇跡の組み合わせでしたね」

指にはめる食べ方が生まれた意外な経緯

多彩かつ個性的な味を世に送り続けてきたとんがりコーン。味の豊富さと同様にその食べ方も人それぞれだが、とんがりコーンを指にはめて食べる食べ方は最もポピュラーなのではないか。

今では誰もが当たり前にやっている食べ方だと思われるが、ハウス食品にそのことを尋ねると、意外な答えが返ってきた。

「実は発売当初からハウス食品としては、指にはめる食べ方を提案したわけではありません。当時のCMでは、とんがりコーンを指にはめるのではなく、人差し指と親指でつまむ食べ方をタレントさんに行っていただいておりました。発売以降、お客様の間で指にはめる食べ方が醸成されたものと考えています」

公式が想定しなかった食べ方が今では普通に受け入れられている現状は、よく考えてみたら不思議な出来事である。味や食べ方などとんがりコーンを取り巻く歴史、文化は、我々消費者とともに歩んできたと言えるかもしれない。

「45周年を迎え、長くブランドを維持できているのはお客様のおかげです。みなさんに楽しんでもらえるよう、引き続き愛される商品を作れるよう、社員一同がんばってまいります!」

取材・文/文月/A4studio

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