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〈科学が証明〉変なダンスを踊ると落ち込み回復! 掛け声かければ作業効率がアップ!

集英社オンライン / 2023年4月5日 17時1分

変なダンスを踊ると元気になる、パフォーマンスを上げるのにかけ声が効果的、といった元気になるコツがハーバード、NASA、東大など、世界各国の最先端研究で証明されている。『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』(アスコム)より一部抜粋・再構成してお届けする。

沈んだ気分を一気に上げる方法

手足の動きは、
表情よりもさらに優位に感情を動かす
=楽しい動きをすると、
楽しくなってくる
――― サンフランシスコ州立大学ペパーとリンの研究


スポーツ選手には、さまざまな決まった行動(ルーティン)があるのはみなさんもご存知だと思いますが、真剣勝負の世界では、「練習通りにパフォーマンスを発揮するにはどうすればいいか」が徹底されており、アクションは非常に重要な要素。



その一つで、たとえば卓球やテニスなどで得点を取ったとき、野球で投手が三振を取ったとき、ふと「ガッツポーズ」をする光景を見たことがないでしょうか。

「よっぽど嬉しいんだなぁ」と思いきや(もちろん嬉しいには違いないのでしょうが)、科学的に見ると、実はガッツポーズには競技のパフォーマンスを上げるための意味があります。

「身体の中でも、より主導権が強いのが頭部より下――自分の意志で動かしやすい手足になる」という考えは、心理学の中でも有力になりつつある説です。

サンフランシスコ州立大学のペパーとリンによる研究を紹介します。この実験では、被験者たちに両手を大きく上げてスキップなどの楽しい動きや、うつむいて歩くなどのしょんぼりした動きをしてもらい、自分で感じる元気エネルギーがどのように変化するかを見ました。

このような動きをした結果、楽しい動きをした人たちは、元気度がアップし、一方、うつむいて歩いた人たちは、実験前に元気だった人たちまでも元気度が大幅に下がってしまいました。

つまり、身体の動きが心に与える影響は非常に強いということです。

「楽しそうな動き」は表情を明るくする

スポーツ選手がガッツポーズをするのは、意図的にしろ無意識にしろ、そうすることによって「よりテンションを上げる」「勢いづける」という意味合いがありそうです。

これは私たちも同様で、たとえば大事な面接があるとき、重要な仕事が控えているとき、またちょっと凹むようなことがあったときは、ガッツポーズをしてみたり、テンション高めに飛び跳ねてみたりしてみましょう。

表情も気持ちも、自然と良いものになっていくはずです。

もちろんガッツポーズに限らず、「楽しそうな動き」は表情を明るくしてくれます。

たとえば、どの国にも伝統的な「踊り」があるものですが、踊ることによってみんなで「楽しい気持ち」「嬉しい気持ち」「神聖な気持ち」などがコントロールできるということを、人は太古の昔から知っていたのかもしれません。

実際、ヨーク大学のキャンピオンとシェフィールド大学のレヴィタの研究でも、5分間ダンスをすると、ストレスや疲労の解消に効果があるということがわかったそうです。

ガッツポーズ以外におすすめのアクション
全力で飛び跳ねる
変なダンスを踊る
「キーーーン!」と言いながら走る

作業に「ノリ」がほしいときは

動作に効果音(かけ声)を足すことで、
効果や効率が増していく
――― リヨン大学ラバヒらの研究


パフォーマンスアップで仕事などで使える効率を高めるアクションを紹介しています。ではさっそく、まいりましょう。

急なトラブル対応や無理やり押しつけられた仕事など、気乗りしない仕事をするとき、みなさんはどうしているでしょうか。そんな場合に有効な方法は、「声を出しながら、目の前のことにあたる」ことです。

リヨン大学のラバヒらが行った実験で、被験者に「ジャンプ!」と言わせて垂直跳びをさせたところ、平均で6%高くなった、という結果が出ました。

声に出すことで自然とやる気が引き出され、本来持っている力を発揮しやすくなるのです。たとえば空手や総合格闘技の選手がパンチやキックを出すときに「シュッ」と声を出しながらやっているのを見かけることもあると思います。これもやはり、動作のイメージに合う擬音を声に出すことで技にキレが出て、速く強い技が出せるからです。

私自身もアメリカに留学していた頃から、大津道場という道場でフルコンタクト(寸止めではないタイプの)空手をやっているのですが、この「かけ声」の大事さを実感しています。声に出すと、本当に速く強く打てるのです。

日常で言えば、開かないふたを開けるときなど、力をグッと入れる必要があるとき、声を出してみるのはどうでしょうか。不思議なほど力が出てくると思います。

ただ、まわりに人がいる環境……たとえばオフィスの中でカタカタとパソコンを打っているときに「オシ!」「いける!」「よっしゃ!」などと声を出すわけにもいきませんね。そんなときにはどうすればいいのでしょうか?

実は、声を実際に出す必要はないのです。先ほど紹介した実験では、声を出すだけではなく、「ジャンプ!」と心で念じたり、「ジャンプ!」と言っている音声を聞いたり、また、「ジャンプ!」という単語を見せるだけでも効果があったそうです。

実際に声を出さずとも、心の中で「今日は調子が良いな……サクサク進む……サクサク進む……」などと念じながら行うだけでも効果があります。ある種の暗示とも言えるこの方法ですが、効果はお墨付き。ぜひ試してみてください。

『誰でもできるのにほとんどの人がやっていない 科学の力で元気になる38のコツ』
(アスコム)

堀田秀吾

2022/12/1

1,540円(税込)

240ページ

ISBN:

4776212492

「やる気が出ない」「仕事がしんどい」「集中力がない」
そんな、なんとなく「元気が出ない」状態は、科学の力で解消できます!
本書では、ハーバード、NASA、東大など世界の最先端研究で明らかになった、「科学の力で元気になる方法」を厳選して38個ご紹介します。
・変なダンスを踊ると、落ち込んでいても元気が出る
(サンフランシスコ州立大学ペパーとリンの研究)
・背筋をピン! と伸ばして堂々と歩くとストレスホルモンが減少する
(コロンビア大学カーニーらの研究)
・20~30分のマイクロスリープで能力が睡眠前よりも34%向上する
(NASA (米航空宇宙局)ローズカインドらの研究)
・仲間同士の「愛ある注意」で途切れた集中力がよみがえる
(イェール大学ジューらの研究)
・身近な人が喜んでくれそうなことを1週間に5回行うと幸福度が高まる
(カリフォルニア大学リウボミルスキーらの研究)
などなど、ストレスを減らしてパフォーマンスを上げる、とっておきの方法です。
誰でも、どんな環境でもすぐに実践できることばかりなので、ぜひ「人生を元気に楽しむヒント」を見つけてください。
※本書は、2017年2月に株式会社文響社より刊行された『科学的に元気になる方法集めました』を改題し、加筆・修正したものです。

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