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新環境でやる気が出ない、なんとなくボーっとしてしまう…「春うつ」対策は自ら新しいことをスタートさせないこと

集英社オンライン / 2023年4月7日 9時1分

桜が春の訪れを告げ、気温も温暖で過ごしやすい日が多くなってきた。気分が上がると思いきや、逆に落ち込んだり、体にだるさを覚えたりする人は“春うつ”かもしれない。春うつの原因や対策についてメディカル スイッチ イン クリニックの院長、森田由佳医師にうかがった。

新しい環境への焦りが春うつの原因に

春は徐々に暖かくなり、過ごしやくなる季節ですが、心身の疲労が蓄積しやすい時期でもあります。

そのため、体がだるい、やる気が出ない、疲れやすいなどの症状が出やすくなり、「春うつ」になることも。その原因はいくつかありますが、一番の原因は環境の変化によるものです。

春は卒業、入学、入社、職場が変わる、上司が変わるなど、さまざまな変化が多く、新しい生活をスタートさせる人が多い時期。さらに年度末や新年度を迎えて、仕事が忙しくなるという人も多いですよね。



新しい環境に慣れようと思い、がんばりすぎてしまったり、なかなか慣れずに焦ってしまったり、忙しいのにやる気が出なかったりなど、それがストレスになり、心身が疲労してしまうのです。

また、自分は変わらないけど、周りが変化することもありますよね。

例えば上司が変わった、新しいメンバーが入ってきたなども、今までとは違う環境に戸惑い、不安を感じストレスを抱えてしまうことも春うつの原因になります。

さらに4月だから、春だからと何か新しいことを始めないといけないと思い、無理をしてやりすぎることも。たたでさえ、周りが新しい環境に変わっている中で無理に自分も変えようとすると心身共に疲れてしまいます。

また、他の人との比較をして落ち込んでしまい、情緒不安定になりやすいのもこの時期ならではの特徴です。他の人が新しいことを始めていて上手く流れに乗れているのを見て、自分と比較して焦ってしまうケースも。なぜ自分はできないのか、早く成果を出したいなど考えすぎてしまい、ストレスや不眠の原因になるのです。

寒暖差や気圧の変化も影響を与える

春うつの原因は、環境の変化だけでなく、この季節ならでは寒暖差の激しさや気圧の変化にもあります。
寒暖差が激しいと、体に負担がかかり、自律神経が乱れがちに。

また、今年は特に3月から暖かい日が多く、雨が降ると例年以上に湿度が高く、気圧の変化もあり、体が対応できなくて不調を感じている人は多いのではないでしょうか?

また、花粉症も春うつの原因になります。花粉症がつらく、夜あまり寝付けず、睡眠不足に陥ってしまうと、自律神経の乱れに繋がり、疲れが取れない、体がつらいという原因になり、やる気を喪失してしまいがちです。

特に睡眠が浅く、トイレに行く回数は増えて、あまり眠れていないと感じたら、うつの兆候があるので、気をつけてください。

このように、この時期ならではの気象の変化は心身に影響を及ぼすということを知っておいていただきたいです。

知っておくことで、服装に気をつけるようにする、入浴して体を温めるなどして対策ができ、症状も軽くなる傾向があります。

気温や気圧の変化を感じやすい人は、この時期はスケジュールを詰め込んだり、緊張する状況などはなるべく避けたりするようにしてみましょう。

自ら新しいことを始めないのが対策

春うつの対策は、無理に自分から環境を変えたり、新しいことを始めたりしないことです。自分自身が何か変えなくても、周りに変化が多い時期なので、自分も変えるようにしてしまうと、環境になじめず、焦ってしまいます。

4月は年度初めなので、何かスタートさせたいと思っても、気候の変化に敏感に感じたり、新しい環境になじみにくかったりなど自覚があるのなら、無理をせず、体調のいい時期に始めるようにしましょう。

もしも始めるにしても、時間や体力に余力を残すようにするのがポイントです。

ここでかんばりすぎてしまうと、いわゆる息切れ状態になり、ゴールデンウィーク後に心身の疲れが出て、5月病を発症する可能性があるので、気をつけてくださいね。

食事や睡眠をしっかり取り、規則正しい生活を送ることも大切です。特に睡眠はしっかり取るように。

睡眠が十分に取れていない場合は早めにクリニックを受診してください。それくらいの不調でクリニックにかかるというのは躊躇するかもしれませんが、早めに受診することで、回復が早くなる可能性があるので、専門医に相談しアドバイスを受けるようにしてください。

春は環境や気候の変化によって、いつも以上に気を張ってがんばりすぎて、気が付かないうちにストレスや疲れをため込んでしまいます。すると体力も気力も奪われ、春うつの原因に。

この時期は張り切りすぎたり、考えすぎたりせず、エネルギーを温存するようにリラックスして過ごしましょう。


取材・文/百田なつき

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