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【世界大恐慌再び!?】2024年の金融大暴落「グレートリセット」が全世界にリーマン・ショックの10倍のショックをもたらす理由

集英社オンライン / 2023年4月17日 7時1分

「2024年末から史上最大規模の新たな金融危機が始まる」と警鐘を鳴らすのは、為替トレーダーとして30年以上、世界経済を見続けている岩永憲治氏だ。NYダウの大暴落が「すでに決まっている」と断言する理由とは。著書『金融暴落! グレートリセットに備えよ』から一部を抜粋、再構成してお届けする。

リーマン・ショックで終焉とはならなかった米国経済

2024年の秋以降、100年に一度の史上最大にして最後の、米国発バブル崩壊が訪れる。世界はリーマン・ショック時の10倍ものショックに襲われることだろう。

なぜ、2024年に発生するであろう米国発のバブル崩壊が2008年のリーマン・ショック時の10倍のショックを世界にもたらすのか?



答えから先に示すと、NYダウがピークから10分の1程度まで下がる可能性があると考えるからだ。株価が10分の1になるのに、10倍のショックが来ない、あるいは軽微で済むと考えるほうがおかしい。

ただし、仮にそうなる場合にはある程度事前に予測ができるはずだ。今後発生するかもしれないそうしたリスクの回避方法を紹介するのが、本書の目的でもある。

相場展開は様々なパターンがありうるが、パターンごとに対処方法は異なる。本書では最もインパクトが強く、最もリスクが高いシナリオを想定している。

これから2024年第3四半期近辺に合わせて、NYダウは4万ドル近辺まで上昇、臨界点でトップアウト。そこからは全世界的に100年に一度の怒濤のグレートリセット(社会や経済のシステムの大幅な 見通し・刷新)が始まる。金融界のみならず世界経済の常識が変わるだろう。

その後のNYダウのボトム(底)はバラク・オバマ政権時代のリーマン・ショック後に付けた6500ドルでは止まらず、そこを突き抜けてさらに下がっていくだろう。

次ページの「NYダウの経緯(月足)」を見ていただきたい(図表1-1)。白抜き、黒抜きの一つ一つの細長いラインは、ある期間の値動きのうち4つの価格(始値、高値、安値、終値)を1本の「足」として描いたものだ。その形状がろうそくに似ていることから、ろうそく足と命名されている。

ちなみに、このろうそく足を並べたチャートから相場の流れを分析する方法は日本の江戸時代、堂島の米取引に由来するとも言われている。90年代前半あたりまでは海外のチャート分析では3本足(高値、安値、終値)が主流だったが、いまやろうそく足の知名度は抜群だ。

株式チャートが示す「暴落のサイン」とは

終値が始値より高い、つまり上昇力の強い相場展開を表したものは白い「陽線」、逆に終値が始値より低い、つまり下向きの圧力がかかっているものは黒い「陰線」となる。白・黒の分は「実体(胴体)」と呼ばれ、「実体」部分以外の実体から高値までの細い線は「上ひげ」、安値までの細い線は「下ひげ」と呼ばれる。

本書P.20−21より、図表1-1 NYダウの経緯(月足)

図表は月足の動きを示したものだが、左上に2016年の2月から示現した「六陽連(月足で6カ月連続高)」の拡大図を入れた。この「六陽連」こそが上昇の相場の合図であり、この時は1万5000ドル台から上伸する合図であった。

少々細かい解説になるが、ろうそく足のなかには「実体」がほとんどなく「上ひげ」とよりひき「下ひげ」だけからなる「寄引同時線」がある。2016年2月は「寄引同時線」のなかでも「トンボ」の名称を持つ独特のろうそく足となっている。

これは月初から価格がどんどん下がっていったものの終わってみれば始値の水準まで終値が戻ってくるという、行って来いで相場が戻ってきた展開を示す。「トンボ」の場合は買い方が優勢、底値圏で出てくると底打ちを示唆するとされ、陽線と同等にカウントできる。

大きなトレンドでは、ここからバブルがスタートし、2022年1月に3万6900ドル台まで上昇後、同年10月に2万8600ドル台まで下落。そこから先は4万ドルを目指して上がっていく可能性があるが、結局はグレートリセットにより、リーマン・ショック後の底値6500ドルでは止まらず、最大 年から 年をかけてもう一段下の4000ドルあたりまで下がっていくというのが私のシナリオである。

よく日本の株式関係者はバブルが崩壊すると「株価は半値八掛け二割引」になると語るが、それよりも強烈な下落が待っているわけである。

NYダウは実はすでに「終わっていた」

なぜNYダウは、そこまで落ちなければいけないのか?

それは、2008年9月のリーマン・ショック発生のときに米国経済もEU経済圏もすでに破綻していたからである。本来であれば、現状のような経済構造を持つ資本主義下での 「最後のバブル」はそこで終了だったのにもかかわらず、各国政策当局は、淘汰されるべき〝ゾンビ企業〞などを残したままマネーを投入することで延命を図ってきた。

FRB(米連邦準備制度理事会)は金融緩和と量的緩和とを駆使し、何とか、ごまかしごまかししつつ経済活動を持ちこたえさせてきた。ごまかしとおせると思っているところで、今度はコロナ禍に見舞われ、さらに米国政府はコロナ対策として国民に対して総額8500億ドル超(1ドル130円換算で110兆円規模)もの現金支給を実施した。

過剰な資金供給を背景に米国経済は活性化したかのように見える。それが本当なのかどうかを今回、マーケットが〝確認〞しにいくということだ。

文/岩永憲治 写真/shutterstock

金融暴落! グレートリセットに備えよ

岩永 憲治

2023年3月24日発売

1,870円(税込)

四六判/288ページ

ISBN:

978-4-08-786139-6


もうすぐリーマン・ショック級の金融危機が起きる!?元敏腕トレーダーが近未来の経済危機を予測し、潮目の見方を指南!

リーマン・ショックから15年。コロナ禍やウクライナ戦争で世界の情勢も変わり、それまでのグローバル経済は立ち行かなくなった。最大の問題は世界的なインフレが止まらないこと!世界中にお金があふれ、生産地と消費地の間のいたるところでボトルネックが発生した結果だ。2022年からアメリカは金融を正常化しようとして急速な金利の引き上げを行っているが、その体制下で新たな金融危機が起こる可能性が飛躍的に高まっている。(2023年3月半ばにも、アメリカではIT系の投資に積極的だった3つの銀行が破綻し、米国財務省の即断の政策により金融危機が未然に防がれた。)
そんな予断を許さない情勢のなか【次なる史上最大の金融危機が2024年末前後に起こるであろう】と予測する。既に経済不況に突入したという意見もあるが、リーマン・ショック後の為替変動をいち早く予想した著者は、もう一度バブルの最後の吹き上げが起こり、2024年の大統領選の終わるころには米国経済においては株価が上がって景気も良くなったというユーフォリア状態に陥るという。そして誰もが予測もしなかった状況で反転し、最終的には1929年の大恐慌やリーマン・ショックを超える危機が来ると言う。
その兆候はいつ、どんな形で現れるのか?過去のバブルとその崩壊の歴史を紐解きつつ、トレーダー時代に培った「潮目の読み方」を披露する。自衛隊での訓練経験を持ち、外資系金融機関で様々なキャリアを経た著者は、独自の情報収集力に優れ、危機管理意識も卓越している。そんな著者が日本人の誰もがこれからの困難な時代に自分の金融資産を守り生き抜くために是非とも読んでほしいと、渾身の思いで書いたデビュー作である。

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