――『ママの友達』は生理の重い女の子と、妊娠のうわさがある人気女子との友情の物語ですが、こちらのテーマを描こうと思われた背景やきっかけはありますか?
「予定にない妊娠をした人が、そのあと楽勝に生きられたらいいのに」と前から思っていて。不安じゃなくて、孤独じゃなくて、人に優しくしてもらえて…みたいな。現実はそうじゃないから、妊娠を扱ったそういうまんがを描こうと思い、「生理」「妊娠」について自分自身が子供の頃から今まで感じていたことを集めて描いた感じです。
婦人科系のことは、人に分かってもらえないとか話してもしょうがないと思って、1人で抱え込んじゃう子が多いような気がして。でも、誰かと完全に分かり合えなくても「なんかちょっと1人じゃないかも」って思えたら安心するかなと思って、女の子たちが自分の体の手綱をしっかり握りつつ安心する話を描こうと思いました。
――妊娠している子と生理の重い子、2人を主人公にした理由は?
1番最初は、妊娠した高校生が楽しく学校に通いながら出産・育児をして進学する話か、中絶したあと楽しく学校生活を送る話かを考えていたんです。だけど、「りぼん」を読む子からしたら「妊娠」はすごく距離のある話に感じるかもしれなくて、「生理」はもう少し身近に感じてもらえるかもと思って、生理に関してあまり納得していない子をもう1人の主人公にしました。
私は「My Body My Choice」という言葉が大好きなんですけど、そういう2人の女の子だったら、私の好きな言葉をメッセージに込めたまんがを描ける気がして、それはいいな〜と思って今の『ママの友達』のかたちになりました。