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〈豊島区議選出馬〉 またサボるのでは? 元迷惑系ユーチューバー・へずまりゅう(31)を直撃!「“老人消えろ”発言の真意」「西武・ヨドバシ問題」「ガーシーとなにが違う?」全部聞いた!

集英社オンライン / 2023年4月21日 18時7分

4月23日に投開票が行なわれる「統一地方選挙2023」。池袋駅前で過激な発言を繰り返すのは元迷惑系ユーチューバーとして知られる、へずまりゅう氏(豊島区・無所属・31才)だ。過去に数々の“迷惑行為”を働いてきたへずま氏の出馬に豊島区民が揺れている。豊島市在住の記者(20代)が直撃した。

「話題作りでは?」「何をしたいのかわからない」の声に本人は…

「おい! ジジイババアは道を開けろ! オレたち若者のジャマをするんじゃねえ!」

4月19日、池袋駅東口のロータリーには、怒号のような声が響きわたっていた。街頭演説を行うのは、上下グレーのスウェットを身にまとった、元迷惑系YouTuberのへずまりゅう氏(無所属・31才)。過去にスーパーで会計前の刺身を食べて逮捕された、あの”大炎上男”である。へずま氏の周辺には30人ほどの若者が集まりスマホを向けていた。演説中、高齢者が横切るとすかさず攻撃的な言葉を連呼、一部の若者たちから笑い声があがっていた…。


多くの若者がスマホをむけていた(撮影・集英社オンライン)

へずま氏といえば2月20日、自身のTwitterにて豊島区議選に出馬することを宣言。その後は福岡でラウンジ、キャバクラなどを展開する企業の広報担当として雇用されるもの、初日から仕事を無断欠勤したことで話題を呼んだ。

人口約30万人の豊島区は、これまで故・高野之夫氏が長期にわたり区長をつとめ、今回その“跡目争い“がおこなわれる注目選挙区だ。かねてより池袋駅に直結した百貨店「西武池袋本店」に家電大手「ヨドバシカメラ」が出店する計画が報じられたことから、地方選とはいえ区民の関心も高い。

池袋駅近隣の飲食店でも、へずま氏の街頭演説は話題になっていた。

「ニュースで立候補を表明したのは知ってましたけど、まさか本当に出馬して、街頭演説まで行うとは思いませんでした。4月17日の公示日、駅前のポスターはいの一番に貼って話題をつくってましたけど、まだ住宅街の掲示板には、彼のポスターだけ貼られていなかったんです。選挙公報もたった一言だけで、区のことを真剣に考えているか不安です」(40代・飲食店店主)

豊島区議会議員選挙公報より

「ガーシーと同じで名前が有名だから面白がって若い子はいれちゃうでしょうね。公約にも『晒す』とか書いてあるし…。これまでにも当選したら何もしていない区議や、不倫をしたり不正に金をチョロまかす区議もいたけど、豊島区に注目が集まるぶん、彼のほうがその人たちよりマシなのでは…」(30代・飲食店店主)

候補者はどう考えているのか? 自身も高齢者施設を運営している、わがい哲代(70・無所属)氏が語る。

「多様性の時代ですし、それぞれの立場で出馬するのは賛成ですが、高齢者を攻撃するのはいかがなものかと思います、誰もが年をとる。高齢者を邪険にするのではなく、対策をしっかりして若い人の負担を減らす政策もあります」

また、同じく候補者の林二葉(50・維新)氏も首を捻る。

「一度も、選挙カーなどですれ違ったこともなく、何をしたいのかわかりません。若者に特化する政策はともかく、高齢者を切り捨てるのはどうかと思います」

へずま氏を直撃!「ガーシーと自分は違う!」

へずま氏はいったい何がしたいのか。街頭演説終わりに本人を直撃した。

――自分は豊島区在住の記者です。少しお話よろしいですか?

「全然大丈夫ですよ。路上で話すので大丈夫ですか?」

街頭演説中とはうってかわり、へずま氏は紳士的な対応だった。

――毎日街頭演説しているようですが、手ごたえはありますか?

「毎日1、2時間は立つので体力的にはきてますね。明日(20日)からはラストスパートをかけていきます」

スウェット、サンダルで演説する、へずま氏(撮影・集英社オンライン)

――池袋東口駅前の選挙看板には、一番乗りで選挙ポスターを貼ったへずまさんですが、昨日の時点では、まだ多くの住宅街エリアにポスターが貼られていませんでした。なぜですか?

「自分は無所属のため、マネージャー的な人に頼んでポスター回りしてもらってるので、遅れてしまったんです。たぶん昨日の夜までに、全てのポスターを貼り終わったかと思うので確認してみてください」

――過去のインタビューで「寝てる議員をSNSに晒す」と話していましたが、ネットでは「ガーシーとやってることは変わらないのでは?」との声が上がっています。

「そもそも、ガーシーは海外に逃亡していて、直接有権者たちの顔を見て話をすることができていないので、そこの違いはデカいと思いますね。自分にはアンチがたくさんいますけど、逃げずにこの街で演説してますので、行動力が違います。ガーシーと言ってること(公約)は同じだけど、自分は実行してるので」

――ガーシー氏も当選してから、公約どおり、ある議員のスキャンダルを暴露しました。

「あ、そういえば出してましたね。じゃあ一緒だ(笑)。でも自分は、『直接有権者の顔を見て話すことに意味がある』と考えているので、こうして街頭演説している点では、ガーシーとは違います」

――「そごう・西武」の旗艦店でもある「西武池袋本店」が、投資ファンドに売却され、ヨドバシカメラに変わるかもしれないというニュースはご存じですか?

「はい知ってます。ニュースは見てる方なんで。やっぱり西武デパートは存続してほしいですね。『池袋の象徴』であるデパートが減ると、街自体の魅力も減りますし、結果、若者が来ないという問題に繋がりますし」

池袋・西武百貨店(撮影・集英社オンライン)

――副業のキャバクラはサボっているようですが、もし当選したら、議会には毎回出席できますか。

「はい、ちゃんと出席します。あと毎朝、池袋東口で挨拶運動をしようと思っています。そもそも、なぜ中州のキャバクラが自分に100万円を投資してくれたかというと、『グループ』の名前を売るためじゃないですか? であれば、自分がヒール役になってでも、お店の売名をする必要があるんですよ。てことは、自分がデタラメなことをした方がネットニュースにも取り上げてもらいやすい。キャバクラはわざと、ああやってサボったり、LINEのやり取りを晒して炎上を狙っているだけです。議員になったら、もちろん真面目に公務に臨むつもりですよ」

へずま氏はなぜ、高齢者に攻撃的なのか?

――街頭演説でも、「老人消えろ!」と叫んでいましたが、ネットでは「上の世代が日本を作ったからこそ、今のオレたちがいるんじゃないの?」といった声が挙がっています。どう考えますか?

「うーん、『消えろ!』と言うしかなくて…。というのも、会社だと定年退職で老人は消えていくんですけど、国民全体(社会全体)という括りになると、その仕組みがないので。寿命が尽きるまで消えてくれないんです。確かに、昔に、戦争とか高度経済成長期とか、日本を作り上げたのはすごいと思うんですけど、『じゃあ今、なにしてるんですか?』という感じですね。もう若者に道をゆずって、若者がバンバン経済を回せる世の中にしたいんです」

――具体的に、高齢者にどんな不満がありますか?

「上の世代優先の政治が許せないんです。例えば、コロナワクチンとかも高齢者優先だし、年金も、若い人があんまり貰えないような仕組みなので、そういうところに不満があるんです。もっと若者が活躍できる政策を打ち出したいですね」

演説中のへずま氏(撮影・集英社オンライン)

――豊島区が「65才以上の一人暮らし世帯の割合」が日本一多いことはご存じでしたか?

「はい知っています。票を入れるのが64%以上年寄りだということも理解した上で、『オレのほかにやる人がいない』から立候補しました。あと、豊島区には3年間住んでますし、自分の嫁も12年間住んでいるので、『豊島区から変えていきたい』という思いも強かったんです。もちろん、年寄りが多いのに『若者向けの政策』を打ち出すのは無謀だと思われるかもしれませんが、オレは勝つためにやっています。

これには必勝法があって、自分がジイちゃんバアちゃんを相手にしたところで、そもそも『へずまりゅう』という名前自体知らない人も多い。その代わり、オレには若者のリスナー (フォロワー)が多いし、認知度も高い。その人たちを味方につければ、勝てると思ったんです。もし仮に、今回当選できなかったとしても、豊島区の若者は選挙に興味を持ってくれますし、上の世代を優遇した政治に不信感を持ってくれるんじゃないかと思ってます」

――高齢者が多い豊島区だから、若者に問題提起をしようと思った?

「はい、そうです。正直去年の10月頃は、選挙に当選しやすい練馬区とかに引っ越そうかと思ってたんですけど、豊島区は老人が多いので、逆にそっちの方がいいかなって。最近は、若者世代もけっこう増えてきた気がしますし」

――若者のために動くと言っていましたが、具体的にどんな政策をするつもりですか?

「まだ具体的にはあんま考えていませんが、とにかく老人世代に、若者の生活をサポートさせるような政策を打ち出したいです。例えば、老人世代の税金だけを20%以上に引き上げることで、若者が税金や年金を払う必要をなくして、経済を回すためにガンガン金を使える世の中にしていきたい。
でも、オレの言う若者の括りは広くて、あくまで10代~40代までの人を意味しています。つまり、それ以上の世代の方にはバンバン税金を払ってもらうことで、若者が経済を回せる世の中にしたいですね」

豊島区役所(撮影・集英社オンライン)

――へずまさん的には、現在豊島区が抱えている問題として、何があると思いますか?

「少子化問題ですかね。僕の身の周りでも、産みたくても産めない人ってけっこういるんですよ。実際にTwitterのDMをしてきた人も、『子育て世代の支援をお願いします』って声も多くて。それこそオレ、最近結婚したばかりなんですけど、豊島区には『結婚祝い金』みたいなのもないんですよ。そういう政策が弱いから、子育て世代が引っ越しちゃうのかなって」

――でも、豊島区では「出産育児一時金」として、出生児一人につき42万円が支給されます。具体的な子育て支援のプランは考えていますか?

「すみません、正直そこまで考えていないです。今は街頭演説で、一人でも多くの若者に問題提起をすることしか考えていないので(笑)」

へずま氏が掲げる「若者のための政策」を豊島区民はどうジャッジするのか…投票日は4月23日だ。


※「集英社オンライン」では、統一地方選について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

Twitter
@shuon_news

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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