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〈銃殺されたラーメン店主は山口組系組長〉抗争か? 金銭トラブルか? 美味いと評判、SNSはラーメン投稿多数の“本気の店”での惨劇。店主は銃口を口に突っ込まれて射殺された?

集英社オンライン / 2023年4月24日 19時23分

4月22日午前11時ごろ、神戸市長田区東尻池町のラーメン店で、男性が頭や鼻、口などから血を流して倒れているのが見つかった。男性は店主の余嶋学さん(57)で、買い物から店に戻った女性従業員(65)が、調理場で余嶋さんが倒れているところを発見し、119番通報したが、搬送先の病院で約1時間後死亡が確認された。余嶋さんは銃で頭部を撃たれたとみられている。警察は余嶋さんを暴力団員とみており、抗争の可能性も視野にいれて捜査を進めているという。

黒い軽ワゴンがラーメン店に突っ込んだ

「その日は自宅にいましたが、お昼前にサイレンの音がうるさいので、外を見ると救急車が行き来していました。救急車だけでなくパトカーも数台いたし、白バイも数台いてこれは事故ではなく何か事件があったんだと思いました。担架に乗せられた男性の周りで慌ただしく救急隊員の方が動いているのが見えましたが、まさか銃で撃たれるような恐ろしい事件だとは…」(近隣住民)


余嶋さんが殺害されたラーメン店現場 (共同通信より)

現場は地下鉄苅藻駅から東側に100メートルほどの住宅や事業所が多く建ち並ぶ地域で、白昼堂々行われたとみられる銃撃事件に近隣住民も恐怖を覚えていた。
社会部関係者が語る。

「被害者は指定暴力団山口組弘道会傘下組織『湊興業』の余嶋学組長だ。当初、弾丸が頭蓋骨を突き抜けず頭部に留まっていたため、目立った外傷がなく脳梗塞などの病死も疑われていた。しかし、CT検査で頭部に銃弾と見られる影が確認された。状況を鑑みると、口径の小さい銃を口の中に突っ込まれて発砲された可能性が高い。ラーメン店からは銃のようなものは見つかっておらず、現場から逃亡した人物が銃を持ち去った疑いがある。警察は暴力団同士の抗争の可能性もあるとみて、現在捜査を進めている」

日本最大規模の指定暴力団「山口組」の分裂騒動以降、兵庫県内では暴力団関係者を狙った銃撃事件が相次いでいた。2022年6月には神戸山口組の井上邦雄組長の自宅門扉に17発もの銃弾が撃ち込まれている。
今回の現場は一見すると人気ラーメン店にしか見えないが、実は以前から「暴力団関係者の店では?」と噂があったという。

近隣住民が語る。

「この辺って本当、下町って感じなんですわ。なので、新しい飲食店が入れば必ず近所に挨拶して回りますし、困ったことがあれば相談しあったりもします。ですが、あのラーメン屋の方だけは挨拶も来ないですし、自治会にも入っていません。店主の方も不愛想というか、挨拶しても会釈するだけで話そうとしない感じでした。ラーメン屋の入っていたビルの付近もヤクザ屋さんの関係のビルが多く、あのラーメン屋の前にもしょっちゅう黒塗りの高級車が停まっていたので、私らは冗談で『暴力団関係者なんじゃない?』と言ってたんです」

ネット上ではラーメン店としての評価も高く、店主は優しい方だったという書き込みが散見される。しかし、近隣住民らは余嶋さんから、一般のラーメン屋店主にはない“ただならぬ”空気を感じていた。

殺害された余嶋さん(本人SNSより)

「ある時、黒い軽ワゴンがラーメン店に突っ込んだんですよ。店の引き戸の横の壁に突っ込んで店内も色々と壊れていました。3車線の道路のすぐ近くだから絶対に事故がないとは言わないけど、ああいう突っ込み方をするのかなって私は思っていました。元ヤクザがラーメン屋をやっていて嫌がらせでも受けたんじゃないかって近所で噂になっていましたね。突っ込まれた直後に店の片付けをしている余嶋さんがいたので『大変ですね?』と声をかけたら『ああ』と一言いって顔を背けてしまいました。
土地柄、この辺りは“元ヤクザ”の方がお店をやったり商売をやるのは珍しくないので、そんな感じの方だとは思っていました。ただ、色々噂があるにしても、ラーメンはうまいと評判だったので、あくまで“元”だと思っていたんですけどね……」(近隣住民)

借金などの金銭トラブルもあった

余嶋さんのラーメン店は牛テールベースの本格ラーメンが美味いと評判で、自らも厨房に立って調理を行っていた。本人のSNSでも大半が他店のラーメンの投稿ばかりで、ラーメンに対して並々ならぬ思いがあったようだ。

余嶋さんの店のラーメン(本人SNSより)

捜査関係者が語る。

「人に任せるのではなく現役の組長が飲食店店主を務めるのはこれまでに聞いたことがない。警察でも余嶋組長がラーメン店で店主を務めているのは把握していて、なんらかの形で事件化できる材料がないか内偵をしたこともある。しかし、内偵に気付いたのか余嶋組長がラーメン店から一時、姿を消してしまい、結局材料が足りず事件化はできなかった。

暴力団同士の抗争が激化しつつあった2016年には、余嶋組長の『湊興業』の事務所の窓ガラスが割られて襲撃されたということもあった。組員は誰もいない事務所で、食器棚を倒され、食器が散乱し、事務所の外壁に取り付けられた防犯カメラのモニター4台も何らかの道具で突き壊されていた。
現在の『湊興業』は組としての実態はないというのが実情で、上納金も払えていなかったという話もある。暴力団同士の抗争だけでなく、被害者は借金など金銭トラブルが原因だった可能性もあり、両面で捜査している」

この事件が新たな対立抗争の呼び水となり、第二、第三の事件が起きぬよう、警察は警戒を強めている。

原付にまたがる余嶋さん(本人SNSより)

※「集英社オンライン」では、あなたの周りで起きたトラブル・事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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