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〈ジェンダーレストイレに非難殺到!?〉炎上中の歌舞伎町タワールポ「終電間近になるとビル前で嘔吐」「ゴミのポイ捨てがひどい」深夜帯にはステージ上で踊りだす酔っ払いも…

集英社オンライン / 2023年4月25日 19時39分

4月14日、新宿・歌舞伎町に複合型エンタメ施設「東急歌舞伎町タワー」がオープンした。SNS上では「トイレ周辺をウロつく男性が気持ち悪い」「怖くてトイレに行けない」など、話題の“ジェンダーレストイレ”への悪評が早くも目立っている。ニュース班は夕方から早朝にかけて、歌舞伎町タワーを取材したところ、トイレだけでない新たな”問題点”も見えてきた。

若い男性たちが観光みたいにトイレを出入りしている

4月14日、新宿・歌舞伎町にホテルやエンタメ施設からなる国内最大級の複合型エンタメ施設「東急歌舞伎町タワー」(以下、歌舞伎町タワー)がオープンした。初日は11時開店にも関わらず、入場待機列の最終的な人数はおよそ1000人に達したというが、SNS上には”ジェンダーレストイレ”に関する辛辣なカキコミも相次ぎ、のちにネットメディアや一部インフルエンサーにも取り上げられたことで、厳しい船出となった。


歌舞伎町タワー (撮影・集英社オンライン)

そもそもジェンダーレストイレとは、性別に関係なく利用できるトイレであり、実際、4月19日に歌舞伎町タワーの公式サイトにて掲載された文書でも、「国連の持続可能な開発目標(SDGs)の理念でもある『誰一人取り残さない』ことに配慮し、新宿歌舞伎町の多様性を容認する街づくりから、設置導入いたしました」と記載されている。

だが、そんなジェンダーレストイレに早速クレームが相次いでいる。

4月23日午後6時。この日は日曜日ということで、「歌舞伎横丁」なる飲食テナントが入った2階のメインホールは、多くの家族連れやカップル、外国人観光客で賑わっていた。

炎上した”ジェンダーレストイレ”がある2Fの入り口付近では、大学生ぐらいの男性グループから「ジェンダーレストイレ見た? 覗きにいこうぜ」「カワイイ女の子の後に入りたいよな」といった心無い発言が聞こえてきた。

ジェンダーレストイレは、”コの字型”に個室トイレが13コ並んでいて、「男子用」「女子用」「ジェンダーレス(性別不問)」「多目的用」に分かれており、男性の小便用トイレとジェンダーレストイレの分岐部分には警備員が立っている。

やはり女性たちは抵抗があるのか、女子用の個室トイレのみ、利用待ちで行列ができていた。また、このジェンダーレストイレを含む一帯は、西武新宿駅側(奥手)からも入ることができるのだが、そちら側には警備員も立っていないため、特に用事もないのに興味本位で通り抜けていく男性グループの姿が多く見られた。

実際にジェンダーレストイレを利用した客に話を聞いた。

「女子トイレに行列ができていて、仕方なくジェンダーレストイレを利用したんですけど、便座が上がってたんですよ。それだけで直前に男性が使っていたんだなって、わかるのも嫌だし、男性は立って用を足すから周りに尿が飛び散ったりしてるんですよ。これも女子トイレなら見ずに済むモノなので不快に感じました」(20歳女性・大学生)

ジェンダーストイレの注意書き(読者提供)

「個室トイレから出てきたら、その場にいる男性がチラっと見てくるんです。普通のトイレならありえない光景なので違和感もありますし、もし変な人がいたらどうしようという怖さもあるので、もう利用したくありません」(25才女性・会社員)

「若い男性たちが観光みたいにトイレを出入りしているのがすごく気になります。それに、女性トイレって赤ちゃんの授乳にも使うんですよ。わざわざ別の階に上がるのも子供がいると一苦労だし、女性のことを考えられていないと思いました」(34才女性・主婦)

また、男性からはこんな意見も出た。

「男子トイレは小便器しかないので、仕方なくジェンダーレストイレに来たんですけど、それって大便しにきたのがバレバレじゃないですか。場所柄、綺麗な女性も多いからすごく恥ずかしいんですよ。気にしてコソコソしちゃいます(笑)」(27才男性・会社員)

酔っ払いがジェンダーレストイレで吐いていて
マジで引きました

夜8時、2階の「歌舞伎横丁」は大盛況。屋台のように並べられた居酒屋のテーブル席には、若い男女たちが隙間なく座っていて、ホール全体に鳴り響くBGMに負けないくらい大きな笑い声が聞こえる。
が、ここでも「東急歌舞伎町タワー」に対する残念な意見が寄せられた。

歌舞伎横丁(読者提供)

「歌舞伎横丁って他のお客さんとの距離感が近いから、さっき、横の席に座っていた二人組の男性にナンパされたんですよ。見るからにホストって感じで、押しに負けて連絡先を交換したんですけど、案の定、営業ラインを送ってきたのでブロックしました(笑)。物珍しさと店内の煌びやかさ目当てで来たんですけど、うるさいしナンパされるし、また行くかはわからないですね」(20歳女性・大学生)

「今日初めて来たんですけど、お店の着席システムがよくわからなくて、さっきまでずっとウロウロしてました。てっきり店員さんが案内してくれるもんだと思ってたんですけど、なにも言われないので、『あれ? ここの席座ってもいいのかな?』みたいな(笑)。初めて来る人はフツーに戸惑うと思います」(27歳女性・ガールズバー勤務)

歌舞伎横丁(読者提供)

歌舞伎町タワー前で客引きをしていたコンカフェ嬢(21才・女性)も、「歌舞伎横丁」の泥酔客には迷惑しているという。

「終電間近になると歌舞伎町タワーから、たくさん人が出てくるんですけど、そのまま路上で吐いてしまう人が多くて。たぶん、2階の『歌舞伎横丁』で飲みすぎたからだと思うんですけど、正直、路上で呼び込みする私たちにとってはいい迷惑ですよ。
あと、この前あそこ(歌舞伎横丁)で飲んだときは、ジェンダーレストイレで吐いてる人もいてマジで引きました。男子トイレじゃなく、わざわざこっち(ジェンダーレストイレ)で吐く理由もわからないし、その後にトイレを利用する私たち女性の気持ちも考えてほしいです」

深夜は“歌舞伎町の住人”が集まる歌舞伎横丁

夜の11時を超えると、家族連れやカップルの姿はめっきり減り、GUCCIやバーバリーといったハイブランドに身を包んだキャッチと思わしき男性グループや、ロングブーツにミニスカート姿の水商売風の女性が次々と来店。昼間の客層とはうって変わり、“歌舞伎町の住人”が多くみられた。

ここで2階のメインホールに設置されたDJステージに、酔っぱらった外国人男性が乱入。音楽に合わせて体を揺らし始めると、それを見ていた若い男性もステージに上がり踊りだす。まさに歌舞伎町ならではの”カオスな光景”が広がっている。
たまたま近くに居合わせた女性(24歳・キャバクラ勤務)曰く、このような状況は珍しくないという。

歌舞伎横丁(読者提供)

「歌舞伎町タワーがオープンして以降、いつも深夜の客層はこんな感じですよ。まぁ私も含めて、この時間にいるのは夜職の人ばかりで、サラリーマンや大学生みたいな人はいないから、周囲を気にせず気楽なんですけどね(笑)」

しかし頻繁に歌舞伎町タワーに通う彼女にも、一つだけクレームがあるという。

「歌舞伎町タワー正面の1階、スターバックスの前に階段があるんですけど、そこに空き缶やペットボトルがポイ捨てされてるんですよ。夜になると、そこでタバコを吸ったり宴会を始める人までいるので、正直、見ていていい気分はしないですね。もちろん歌舞伎町という土地柄、ある程度は仕方ないけど、せっかく新しくオープンした建物の前でポイ捨てされたゴミを見ると悲しくなります。ジェンダーレストイレを作るヒマがあるなら、階段に警備員を巡回させてほしいです」

ゴミをモチーフにしたモニュメント(読者提供)

深夜1時を回ったところで「歌舞伎横丁」以外のゲームセンターなどのアミューズメント施設の営業は終了した。歌舞伎横丁にあるトイレの利用も、「深夜帯はICカードをかざさないと利用できないので、『歌舞伎横丁』で飲食している方に限られます」と注意書きが書かれていた。

ちなみに、深夜帯に「トー横キッズ」らの未成年らしき客の姿は一切確認できなかった。キッズたちによると「立派すぎて近寄りがたい雰囲気」「なかで遊ぶ金がない」からだそうだ。

朝6時、歌舞伎町タワーは浄化された

東急歌舞伎町タワーは、午前5時から6時までの間、一度”施設全体”が閉店するという。あらためて朝の6時過ぎに訪れてみると、タワーの周辺には一度清掃が入ったのか、ポイ捨てされていたペットボトルや空き缶、コンビニの袋も綺麗さっぱり片付けられていた。

また、館内にいるのも警備員や清掃員といったスタッフのみ。あれほど賑わっていた「歌舞伎横丁」にも客は誰一人おらず、店内BGMだけが寂しく流れていた。

早朝の2Fフロアはガラガラだった(読者提供)

朝7時、館内のスターバックスがオープン。おそらく出勤前であろうスーツ姿のサラリーマンやОL、タワー上階のホテルの宿泊客と思わしき外国人が店内に流れてくる。他にも、トイレのみを利用しにくる人がいたが、みな足早に立ち去るため、仕事前に用を足しに立ち寄っただけの様子だった。

東急歌舞伎町タワーは閉店している1時間のうちに浄化され、ガラリと雰囲気が変わるようだ。そして昼過ぎ、歌舞伎町タワーは、再びたくさんの客で賑わっていた。

早朝の歌舞伎タワー

※「集英社オンライン」では、歌舞伎町にまつわるトラブル・事件について取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。

メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

Twitter
@shuon_news

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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