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彼女には賞賛しかないと戸田奈津子が絶賛。エリザベス1世を2度演じたオーストラリア出身の名優、ケイト・ブランシェット

集英社オンライン / 2023年4月30日 14時0分

日本のTV番組の収録で1時間半待たされるも、一切怒ることがなかった大スター。ハリウッドでも悪口を一切聞かないという、トム・ハンクスの素顔とは〉から続く

字幕翻訳の第一人者・戸田奈津子さんは、学生時代から熱心に劇場通いをしてきた生粋の映画好き。彼女が愛してきたスターや監督の見るべき1本を、長場雄さんの作品付きで紹介する。

女王さまから悪女、惨めな女まで

名優を多く輩出しているイギリスの王立演劇学校(RADA)はよく知られているけれど、イギリスの影響を強く受けているオーストラリアにも、オーストラリア国立演劇学院(NIDA)という演劇学校があります。

ケイト・ブランシェットは、NIDAの出身。私は現地で授業を見学させていただいたことがありますが、非常にしっかりしたカリキュラムの学校でした。校内にはメル・ギブソンをはじめ卒業生の大きな写真が飾ってあって、もちろん彼女の写真もありました。



ケイト・ブランシェットの出演作はバラエティ豊か。

『ロード・オブ・ザ・リング』(2001〜)シリーズや『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008)『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)のようないわゆる娯楽映画もあれば、『アイム・ノット・ゼア』(2007)や『ブルージャスミン』(2013)『キャロル』(2015)『ナイトメア・アリー』(2021)のようなアーティスティックな作品にも出演する。

『エリザベス』(1998)と『エリザベス:ゴールデン・エイジ』(2007)と、2度エリザベス1世を演じている。

個人的に好きなのは『ナイトメア・アリー』(2021)。相当な悪女を演じましたけど、キリッとした冷酷な顔が似合うし、彼女が演じると、どんな役もビリーバブルなのよね。

女王さまから悪女、さらには惨めな女までなんでもござれ。役柄の広さと存在感には驚かされます。もう、彼女には賞賛しか出ません(笑)。

また、最近作の『ター!』(2022)の熱演には圧倒されました。ほとんど全編、出ずっぱりで、しかも極度に知的で複雑なキャラクターを見事に演じきっている。彼女の存在なくしては成立しえない、と言い切っていい作品です。

『ナイトメア・アリー』(2021) Nightmare Alley 上映時間:2時間30分/アメリカ

舞台は大恐慌時代のアメリカ。ショービジネスでの成功を夢みる野心あふれるスタン(ブラッドリー・クーパー)がたどり着いたのは、怪しげなカーニバルの一座だった。そこで読唇術を身につけたスタンは、一座を抜け出し、天性のカリスマ性を武器にトップの興行師となる。そんな彼の前に、美しくエレガントな心理学者リリス・リッター博士(ケイト・ブランシェット)が現れる……。ギレルモ・デル・トロ監督が、ウィリアム・リンゼイ・グレシャムのノワール小説を映画化。

ケイト・ブランシェット

1969年5月14日生まれ、オーストラリア・メルボルン出身。オーストラリア国立演劇学院で演技を学び、舞台俳優としてキャリアをスタート。レイフ・ファインズと共演した『オスカーとルシンダ』(1997)で国際的に評価され、『エリザベス』(1998)でアカデミー主演女優賞にノミネート。『アビエイター』(2004)でアカデミー助演女優賞を受賞し、『ブルージャスミン』(2013)でアカデミー主演女優賞を受賞した。主な出演作は『ロード・オブ・ザ・リング』(2001〜)シリーズ、『アイム・ノット・ゼア』(2007)『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008)『キャロル』(2015)『ドント・ルック・アップ』(2021)『TAR/ター』(2022)など。

語り/戸田奈津子 アートワーク/長場雄 文/松山梢

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