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『逃げ上手の若君』×『天下鳴動』が奇跡のコラボ!「天下統一ボードゲーム!」でマンガ編集者とゲーム原作者が戦ってみた【ジャンプGIGA】

集英社オンライン / 2023年5月1日 9時1分

「週刊少年ジャンプ」で連載中、アニメ化も決まった『逃げ上手の若君』。南北朝を舞台にした歴史スペクタルマンガと、武将となって戦国を制する名作ボードゲーム『天下鳴動』のコラボレーションが実現。5月1日発売の「少年ジャンプGIGA」の付録となる「天下統一ボードゲーム!」で、担当集者とゲームの原作者がガチンコバトル! 特別コラボならではの特徴や見どころも交え、たっぷり魅力をお伝えする。

鎌倉と室町の歴史の狭間で、誰にも物語られたことのない逃げる英雄がいた――。その名は北条時行。足利高氏によって鎌倉幕府を打倒され、家族も地位も失った少年は、地の果てまで逃げ延び復讐を遂げられるか!

『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』の松井優征が描く『逃げ上手の若君』。2021年に連載が始まり最新10巻が発売中、2023年3月にはアニメ化も発表され、いままさに勢いに乗っている歴史スペクタルマンガだ。


そしてこちらの男性は「週刊少年ジャンプ」編集部の東さん。『逃げ上手の若君』の前担当編集をつとめていました。アニメ化も決まり、ご機嫌です。

そんな東編集が今ハマっているのが、こちらのボードゲーム『天下鳴動』。日本の戦国時代を舞台にした陣取り合戦のようなゲームで、各地の城をめぐって攻防するロールプレイも楽しく、編集部内でブームになっているそうです(現在品切れ中で、新版が発売される予定)。

共に日本の歴史を舞台にした『逃げ上手の若君』と『天下鳴動』。なんとこの度、マンガとボードゲームという垣根を超えた、夢のコラボレーションが実現しました。

それがこちらの「天下統一ボードゲーム !」! 5月1日発売の『少年ジャンプGIGA』の付録として、オリジナルの『天下鳴動』に『逃げ上手の若君』要素がミックスされた、ここでしか手に入らないスペシャルな作品です。

普段はデジタル版で読んでいる方や、ボードゲームファンの方にも是非この付録を手にとっていただきたい……!そんな思いで魅力を伝えるべく、集英社オンラインでは特別ゲストをお招きしました。

こちらの一見マジシャンのような風貌の方は、何を隠そう『天下鳴動』の原作者(ゲームデザイン)、77spiele の与儀新一さんです。本業の傍ら趣味で制作していた『天下鳴動』がゲームマーケット大賞2018で大賞を獲得。その後ホビージャパンから製品化され、今も定期的に新作ボードゲームを発表し続けています。

そんな原作者を相手に、東編集のこだわりがたっぷり詰まった「天下統一ボードゲーム!」で勝負させてもらうことに! ゲームのルールや原作版との違い、このバージョンならではの楽しみ方など、たっぷりお伝えしていきます。

ゲームの基本ルール

「天下統一ボードゲーム!」の基本的な流れは以下の通り(詳細は5月1日発売の「少年ジャンプGIGA」内に記載されています)。

① 戦いの舞台は2〜12までの得点が書かれた「国チップ」が置かれた11のエリア。
② プレイヤーはサイコロを3つ振り、出た目を組み合わせて兵コマを配置する。
③ 両プレイヤーが兵コマを使い切るまで②を繰り返す。
④ 「国チップ」の数字が小さい順に勝敗を判定していく。兵コマが多いプレイヤーが勝者となり「国チップ」を獲得。
⑤ 獲得した「国チップ」の合計点が多い方が勝ち!

シンプルなルールですが、②③で使えるさまざまな効果を持つカードや、④での戦いを大きく左右する「援軍」システムなどが組み合わさって、最後までどう転ぶかわからない遊びになっているんです。さらに、今回の付録版では『逃げ上手の若君』らしい工夫もたっぷり。では実際に遊びながら、その様子を見ていきましょう!

広げたマップに2〜12までの得点が書かれた「国チップ」を配置し、兵コマなど必要なアイテムを配ったら準備完了。マップやカードだけでなく、組み立て式のコマやサイコロもついているので、付録だけですぐに遊べるようになっています。

オリジナル版の『天下鳴動』は4人まで遊べますが、今回の「天下統一ボードゲーム!」では「北条軍」と「足利軍」の2陣営に分かれて戦います。東編集は「北条軍」の主人公・北条時行コマ、与儀さんは時行に立ちはだかる「足利軍」の足利尊氏コマを手に持ち、お互いやる気満々! いざ、サイコロを振ってプレイスタートです。

『天下鳴動』を『逃げ若』仕様にアレンジ

サイコロを3つ振り、好きな2つの出目を組み合わせた数字と同じ値の「国チップ」があるエリアに兵コマを置く。置ける兵コマの数は、残った1つのサイコロの出目によって1〜3枚に決まる

与儀さんは1と2のサイコロを足し合わせ、3のチップがあるエリアを選択。残りの出目に従って、鎌倉に3枚の足利軍兵コマが置かれた

出典:松井優征『逃げ上手の若君』第1巻|ⓒ松井優征/集英社

序盤から北条家の故郷である鎌倉に攻め込まれてしまった東編集。尊氏の裏切りによって鎌倉を追われた、時行たちの悪夢が脳裏をよぎっているのかもしれません。こちらも負けじとサイコロを振っていきます。

ターンが進むと、兵コマがさまざまなエリアに置かれていく。東編集は信濃から鎌倉を牽制する様子

出典:松井優征『逃げ上手の若君』第1巻|ⓒ松井優征/集英社

北条軍の兵コマが置かれたのは、時行が逃れた先である諏訪エリア。他にもマップには後醍醐天皇が控える京など、『逃げ上手の若君』にゆかりのある土地や、南北朝時代に要所となった地名がずらりと並んでいます。実はこのマップ、オリジナルの『天下鳴動』とは異なる形状をしており、エリアごとの名前も時代に即したものに変えられているんです。

左から順に、同人版、ホビージャパン版、今回の付録。いずれのマップも日本をベースにしているが、コマの置きやすさなどを配慮して大きさや形が工夫されている

「ゲームの最後には隣り合ったエリアに『援軍』を送る仕組みがあるので、エリアの配置をどうするかは、『天下鳴動』を作る時に相当悩みました。今回のマップでも形や名前はアレンジされていますが、隣り合う関係性だけは変えないようお願いしたんです」(与儀さん)

「東京大学の史学科の方にも助けてもらいながら、時代的に重要な地名を集めました。これから先、『逃げ上手の若君』の中でキーになるような場所も含まれているかもしれませんよ……!」(東編集)

そのアレンジ具合に、試合を見守っていたホビージャパンの宇藤慶彦さん(写真中央)もニンマリ

まさに原作再現! 勝敗を握るキャラクターの軍略

「ちょっとここで兵コマを節約しておくべきか」と、手が止まる与儀さん。

ゲームは中盤を迎え、盤面もじわじわと煮詰まってきました。こうした状況を変えるために活躍するのが、兵コマの位置を変える「軍略カード」。『天下鳴動』では全てのプレイヤーが共有していましたが、「天下統一ボードゲーム!」では北条軍・足利軍それぞれに3枚ずつ振り分けられるようアレンジされています。さらに、それぞれの効果に応じたキャラクターが添えられており……

「瘴奸(しょうかん)の『山越え』を使います!」

京から敦賀へと、足利軍の兵コマ2つを移動!

たとえば「山越え」のスキルを持つ瘴奸(しょうかん)を使えば、陸続きで隣り合うエリアに兵コマ2個を移動させることが可能。赤の北条軍が優勢だった敦賀に、京から青の足利軍が送られ、数が逆転しました。

出典:松井優征『逃げ上手の若君』第3巻|ⓒ松井優征/集英社

原作さながらの展開で嬉しいが、ゲーム的には不利に追い込まれた東編集

「うわぁ!ちょっとこれは手痛いですね。信濃から軍勢を回して鎌倉に踏み入ろうとしていたのに、山を越えて攻めこまれた原作通りの展開ですよ!」(東編集)

「瘴奸はマンガでも好きなキャラクターだったので、このカードを使えて嬉しいです(笑)」(与儀さん)

「軍略カード」は使い所に御用心!

雫は「神力」で海を越え……(出典:松井優征『逃げ上手の若君』第6巻|ⓒ松井優征/集英社)

後醍醐天皇は「上洛」で京に兵を集める (出典:松井優征『逃げ上手の若君』第10巻|ⓒ松井優征/集英社)

12種類の「軍略カード」が持つ効果は、それぞれのキャラクターのイメージや能力ともぴったり。原作再現のようなロールプレイも、このコラボレーションならではの楽しみ方です。そうこうしているうちに、与儀さんは全ての兵コマを使い切り……

先に兵コマを使い切った証として「逃げチップ」を獲得!これには最終的に兵コマが同じ数だった場合、そのエリアでの勝利を収めるという大きなメリットがあります。戦場を生き延びる時行のように、素早く逃げきったことが評価されるシステムですね。

さらに不利に追い込まれた東編集。形成逆転を狙い、諏訪頼重のスキル「退却」で兵コマ3個を手元に戻そうとしますが……

ホビージャパン宇藤さん「逃げチップが取られた後なので、もう『軍略カード』は使えませんよ」

「そうだ、そうだったじゃん!」と本気でプレイミスを悔いる東編集

どちらかが兵コマを使い切り「逃げチップ」を獲得した時点で、軍略カードを使うことはできなくなるのでした。相手の兵コマの数も見ながら、使い所をしっかり見極めることが大事なようですね。

「悔しい〜!なんでこんなルールにしたんですか!」(東編集)

「『天下鳴動』でも同じなのですが、一人が兵コマを使い切った後は、プレイが詰将棋のように硬直しがちなんです。そこで軍略カードが使えてしまうと、考える時間が長引いてしまいますし、ゲームの処理としてもややこしくなるので、こういうルールにしています」(与儀さん)

「ゲームデザインとしてちゃんとしすぎて、言葉もありません……」(東編集)

1回のプレイで使える「軍略カード」は、両プレイヤー1枚ずつ。使い終わったら、自分の「時行コマ」か「尊氏コマ」を置いて目印にしておこう

「援軍」システムで最後まで変化する戦場。勝敗やいかに?

両プレイヤーが全ての兵コマを使い切った盤面。鎌倉に置かれた白い「援軍コマ」は、東編集がうっかり無くしてしまった足利軍の青い兵コマの代わりとのこと。「読者の皆さんも、どうか管理には気をつけてください。反省してます!」と東編集

20分ほどで全ての兵コマが配置され、プレイが終了。ここからは「合戦フェーズ」として、書かれた数字の小さい「国チップ」のエリアから、勝敗を判断していきます。

まずは4コマ対2コマで敦賀の国を抑えた北条軍が勝利。「国チップ」に書かれた2点を獲得です。そして、ここからが天下鳴動の醍醐味である「援軍」システム!

白い「援軍コマ」が、勝利したエリアから送られていく

勝利を収めた国に隣接するエリアに自軍の兵コマがあれば、そこに新たな「援軍コマ」が送られていきます。上の例では、2コマ対2コマで引き分けていた信濃が、「援軍コマ」が到着したことによって、赤の北条軍有利に変化していますね。このように「合戦フェーズ」では目まぐるしくフィールドの戦況が変化するので、最初は負けていた国でも逆転勝利、なんてことが起きるわけです。まさに天下鳴動!

その後、鎌倉と信濃は赤の北条軍が抑え、東編集が優勢な雰囲気

最高得点である12の「国チップ」が置かれた京は、3コマ対3コマの大混戦。兵コマが同数の場合は「逃げチップ」を持っている軍勢(今回は青の足利軍)が勝利となります

これには京の後醍醐天皇もニッコリ?

一進一退の攻防を続け、全ての「国チップ」を回収したら合計得点を計算。得点の高い方が勝者となります。

ひぃ、ふぅ、みぃ……

この点数、ということは……

ゲーム原作者、勝っちゃいました!

なんと足利軍が北条軍を下し、与儀さんが勝利! マンガの主人公である北条軍を勝たせられなかった東編集、苦悶の表情です。いやぁしかし、かなりの接戦となりました。

試合を見守っていたホビージャパンの宇藤さん曰く、「与儀さんのサイコロの出目も良かったですが、やはり東さんが軍略カードを使えなかったのは痛かったですね。でも、どう転ぶかわからない、いい勝負だったと思いますよ」とのこと。「軍略カード」や「援軍」システムによって、最後まで逆転の可能性があるのも大きな魅力ですね。

「アニメも始まるんです、このままでは終われないんです!」と再試合をねだる東編集

「国チップ」の配置や、使える「軍略カード」の組み合わせも毎回変わるため、何度遊んでも新鮮な勝負が楽しめます。『逃げ上手の若君』と『天下鳴動』の良いところをミックスした「天下統一ボードゲーム!」、是非みなさんも遊んでみてくださいね!

「ジャンプGIGA」の情報はこちらから。

後編では「天下統一ボードゲーム!」が生まれた経緯をインタビューで掘り下げます。

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