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「人間じゃなくて猿に見えるよ」と当時のプロデューサーに言われたウィッキーさんは!?『ズームイン!!朝!』英会話コーナーのギャラとハプニング、サンコンさんに間違えられたことも…

集英社オンライン / 2023年5月3日 13時1分

かつての“朝の顔”としてお茶の間の人気者だったアントン・ウィッキーさん。前編では『ズームイン!!朝!』の名物コーナー「ウィッキーさんのワンポイント英会話」のリポーターの座を勝ち取るまでの話を聞いた。後編ではその番組の裏側で起こっていたドタバタ劇を回想してもらう。

当時のチーフプロデューサーに言われた問題発言

――念願かなってついに始まった「ウィッキーさんのワンポイント英会話」。開始当初から好評だったんですか?

ウィッキーさん(以下、同)
いいえ、最初は全然ダメ。始まって2週間で「終わりにします」と言われてしまいました……。

――なんと! 何がダメだったのでしょう。

当時のチーフプロデューサーに「テレビ向きじゃない」と言われてしまいました。「どうして⁉」と聞いたら「あんた、人間じゃなくて猿に見えるよ」と言われたんです。


現在のウィッキーさん

――また今なら大問題になりそうな発言……。

そうだよ、今なら弁護士連れての抗争ものです(笑)。とはいえチーフに見せられた私の映像を見て愕然としました。手がダラーンと垂れて歩くその様を見たら、本当に猿そのものだった! だからチーフに「なるほど、たしかに猿ですね」と認めたうえで「お願い、あと1週間ください!」と頼みこんだんです。

――しかし、どうやって1週間でチーフを納得させるんですか?

中継のない土日に自分なりにウォーキングを猛特訓! それで意気揚々と月曜のロケに挑んだけど、映像を見るとやはり猿だったの。「どうしたら……」と頭を抱えたけど、翌日の火曜だったか水曜だったかのロケで、初めてインカムから英会話コーナーのオープニングミュージックが耳に入ってきて。

それまで夢中で耳に入ってなかったんですね。それで音楽に合わせてノリノリな手振りをしてコーナーを迎えたらたら、チーフからは「ウィッキー、今日よかったよ! あの手の動きなら猿じゃなくて人間に見えるよ!」って。そこから15年間、コーナーが続くことになりました(笑)。

当時のギャラは?

――「人間に見えるよ」も十分問題発言ですね……(苦笑)。コーナーのギャラはおいくらだったんですか?

私は最初、ギャラが出てるって知らなかったんです。あの頃ってテレビ出演者へのギャラの支払いは会社を通してでないとダメな時代で、私はどこの事務所にも所属してなかったから。

ところが、澤田さんの奥さん名義の会社にちゃんと私のギャラが支払われていた。
確か1回につき2、3万円くらいだったと思います。そのうち3割ほど会社から引かれて私の月収50万円くらいかな。
私としては番組に出る前から英会話教室の講師をしてそこそこ稼げていたので、そこまで収入が多くなった気はしてませんでした。

――今振り返ってみて、思い出深いアクシデントはありますか?

いろいろありましたよ。六本木での中継ですごく仲の良い知り合いの社長さんを見つけたから駆け寄っていったら逃げちゃった。
ショックだったけどあとから話す機会があって事情を聞いたら「あの日、俺は北海道にいることになってたのに六本木にいることがウチの奴にバレたらマズイでしょ」と。
なるほど、確かに自分のことしか考えてなかった……と反省した出来事でした。

――長年やっていればそういうこともありますよね。

この場を借りて番組に出てくれた一般人の方で謝りたい人が2人います。
1人は有楽町で話しかけた方。
あの頃の朝7時の有楽町なんて誰もいないからスタッフから「あの人にはいっちゃダメだよ」って言われてたホームレスに話しかけちゃったの。そしたら「私は刑事だよ、映さないで」と。
でも実際はドアップで映ってしまっていて。重大な事件の張り込みだったらと思うととても申し訳ないです。

二日酔いでロケに行くことも

――笑い話ですんだのならいいですが。もう1人は?

青森でのロケですごく素敵な若いサラリーマンの方に「How long does it take to the airport?(ここから空港までどのぐらいかかりますか?)」と聞いたんです。
彼が答えようとした時に、ADが僕への指示で『あと30秒』というカンペを出したんです。
その方は何かを勘違いしてそれをそのまま読んでしまったんです。空港まで30秒なんてことはないのに。
僕が聞き返したら、またADが『あと15秒』とカンペを出して、またそれを彼が読んでしまった。

――15秒ほど短縮されていますね(苦笑)。

スタジオの(当時司会の)徳光(和夫)さんが「その人ちょっと変だから帰してあげて」って。
彼はきっと英語ができたのに恥をかかせてしまいました。ごめんなさい。

――ウィッキーさんは15年間、一度も休まなかったんですか?

実は胆石の手術をしたときに10日間ほど休んだことはあります。その時は慶応の医学部だった息子に代役として出てもらいました。

今でも「ウィッキーさん!」と声をかけられる

――息子さん、慶応の医学部とはスゴイですね!

慶応の幼稚舎から慶応大学で医師になって、今はハーバード大学で小児神経科の医師をしています。今もたまに日本に来るので、その際は連絡を取ってますよ。

――そのほかに出演中、体力的にキツかったことは?

当時は若かったし、仕事がすごく好きだったので苦ではなかったですね。
前日にすごくお酒を飲んで、もう二日酔いで頭がガンガンに痛くても、酸素ボンベを吸いながらロケ先に向かったこともありました(笑)。

――お酒が好きなんですね!

はい、大好きです。家で飲むことが多かったけど、六本木でもよく飲んでましたね。
私は(雑誌「PLAYBOY」発刊者の)ヒュー・ヘフナーが六本木につくった日本版の「プレイボーイ・クラブ東京」の会員だったので、よく行ってました。

ウィッキーさんの夜の顔は?

――朝の顔だったウィッキーさんですが、かなりモテた“夜の顔”もあったんじゃないですか?

ないない。全然モテなかったですよ。モテる暇もないですし。「プレイボーイ・クラブ東京」にはワイフをよく連れていきましたしね。
もちろん今でも「ウィッキーさん!」って声かけられますけど、それだけのこと。たまに「サンコンさん!」って間違えられることもあるし(笑)。

――ウィッキーさんは愛妻家なんですね。奥様とは喧嘩はしない?

ワイフには勝てないとわかってるからすぐに謝る。だから喧嘩までいくことはありませんね。
「ワンポイント英会話」のギャラでワイフと旅行に行ったし、誕生日ごとに宝石を買ってあげました。やっぱりワイフへの感謝は常にあります。

――若い頃は無茶な飲み方もされていたようですが、今は健康を気にしていますか?

2003年にくも膜下出血で倒れて2週間ほど意識がなかったから、一度死んだものと思ってます。
そのあと、まあなんとか健康でいられるのは、ワイフがすごい料理好きで美味しいものを作ってくれているからですかね。本当に幸せです。

――ステキですね。今後の目標を教えてください。

もちろんこれからも英会話教室は続けていきたいです。
死ぬまで「Good morning!」「Have a nice day!」と言い続けたいですね。

取材・文・撮影/河合桃子
集英社オンライン編集部ニュース班

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