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〈漫画あり〉夫の不倫相手はママ友。愛妻家だった夫がなぜ…田舎の小さな町で起こったW不倫。その原因は嫁いびり、モラハラ夫のせいだった?

集英社オンライン / 2023年5月13日 20時1分

W不倫、嫁いびり、モラハラ夫など、地方の小さな町で暮らす2つの家族が抱えるさまざまな問題を緻密に描いた漫画『お宅の夫をもらえませんか?』。本作の原作を務めるいくたはな氏に制作の裏側から、 “ダメ夫”と“ダメな自分”との上手な向き合い方について聞いた。 ※配信にあたり、エピソードを一部抜粋・再構成して掲載

夫の言動に我慢ができず、
母親としてあるべき姿が全部はがれ落ちる瞬間…

――本作『お宅の夫をもらえませんか?』(作画・みこまる/原作・いくたはな)は、どのようなことから着想を得てストーリーを考えられたのでしょうか?

Instagramやネットの漫画広告を見ていると、明らかに「不倫」や「離婚」が注目の的になっていますよね。なので多くの人の気を引く作品が描けるのではと考え、テーマに選びました。けれど、単純に不倫をするだけじゃ独自性に欠けるので、不倫をする側にも何か理由があったほうがいいなと思って。



芸能人の不倫のニュースでも、私たちは一面的にしか事情を知ることができないのに、10:0でどちらかが悪いというふうに印象付けてしまう。「本当にそうなのかな?」ということを描きたくて、原作を執筆しました。

――いくたさんが、本作で特に共感した登場人物は誰ですか?

今までは自分の実体験をもとにしたコミックエッセイをよく描いていたのですが、本作は完全に創作ということもあり、そこまで深く感情移入した登場人物はいないかもしれません。でも、香織の夫と不倫をしてしまう「なな子」の境遇に同情はしつつも、いざ自分の夫がなな子のような人と不倫をした場合、はたしてそれを許すことができるのか? とは考えましたね。当事者だったらたまったもんじゃないよな、と。

登場人物たちのプロフィール

――なな子と夫が不倫をしていると知ったときの、香織の怒り方はとてもリアルでゾッとしました。

リアルに奥さんが怒ると、大体あんな感じじゃないですかね。夫の言動に我慢ができなくなり、母親としてあるべき姿が全部はがれ落ちる瞬間は、ちょっと過去の自分が反映されていると思います(笑)。

“ダメ妻”コンテンツはなぜ少ない?

――本作において、いくたさんが特にこだわって書いた部分について教えてください。

本作はエッセイではないので、あまり本当にあった話のようにしないほうがいいと思い、絵に描いたような古い体質の家庭を舞台にしました。モラハラ気味の夫や、意地悪な姑など、テンプレートのような厳しい嫁ぎ先ですよね。なな子の行動に賛否両論あってほしかったので、彼女はとことん可哀そうな人として描いています。

――そんな辛い環境の中で、娘の一花ちゃんはなな子にとって大きな心の支えになっていましたよね。

小学生であそこまでしっかりしている子ってなかなかいないですけどね(笑)。一花ちゃんはなな子にとって守るべき娘でありながら、なりたかった自分の姿でもあると思うんです。なな子にも頑張る理由がなくちゃいけないと思い、一花ちゃんをなな子の軸のような存在として描きました。

――本作にはタイプの違うダメ夫が2人登場しますが、いくたさんの考える、ダメ夫との適切な向き合い方について教えてください。

暴力を振るってくるとか、この人とはもう一緒に生きていきたくないとか、そういう相手ならすぐに離れて再スタートを切ったほうがお互いのためだと思うんです。「子どもがいるから」という話をよく聞くけれど、そんな相手と一緒に居続けることが本当に子どものためになるのかもわからないわけだし。

ただ、そこまで状況がこじれているわけではなく、お互いにやり直したいという気持ちがあるのであれば、まずは自分にも至らない点があったんじゃないかと考えてみたほうがいいかもしれませんね。

人間、誰しも自分が悪いとは思いたくないじゃないですか。しかも、“ダメ夫”は色んな媒体で取り上げられているけれど、“ダメ妻”に関するコンテンツって全然ないんですよね。きっと出した瞬間に叩かれてしまうから。私としては、相手側のカテゴリだけじゃなく、自分側のダメな行動についてももっと知りたいのですが。

――いくたさんは、どのように自分のダメな部分と向き合われたのですか?

私は過去に『夫にキレる私をとめられない』というコミックエッセイを描いたことがあって。やっぱり自分の怒りを最もぶつけやすい相手が夫で、それは夫に対する甘えでもあるんですよね。しんどい思いをしながらでも色々と考えて、コミックエッセイとして形にできたおかげで気付きを得られた部分は大きいと思います。

その不機嫌は、本当に全部夫のせい?

――自分との上手な向き合い方についてアドバイスをお願いします。

まずは、「自分の不機嫌は本当に全部夫のせいなのか?」と考えてみてほしいです。自分の許容範囲が狭すぎたり、人と一緒に暮らすことへの覚悟が足りていなかったり、周りの友達と自分の家庭を比較してしまっていたり。振り返ってみると、“夫のせい”以外にも色々と思い当たる節があるかもしれません。

鬱々とした向き合い方じゃなくて、健全に自分を知ることは大事だと思います。その上でもう一度ちゃんと相手と向き合い、建設的な話し合いができたらいいですよね。

――苦しい体験を乗り越えてきたいくたさんの言葉に、強い説得力を感じます。一方で、コミックエッセイの執筆には一旦区切りをつけられたとのことですが、2023年以降の展望について教えてください。

いつか、メディア化をしてもらえたら嬉しいなと思います。自分の好きなキャラクターを描いているので、喋ったり動いたりしてくれたら夢みたいですね。また、今は目も腕も健康なので細かい創作のイラストを描けますが、そうじゃなくなってきたときに、またコミックエッセイをやってみたいと思っています。
その頃にはもっと人生経験を重ねて、もしかしたら大病のひとつやふたつはしているかもしれませんし。何か人の役に立てるようなものが描けたら嬉しいですね。もちろん、病気はしたくないというのが本音ですが(笑)。

――最後に、家庭においてさまざまな悩みを持つ多くの方々にメッセージをお願いします。

まずは、しっかり睡眠をとってください。現代社会は情報に溢れていて、自分の価値基準が揺らいでしまうこともあるかと思います。そんなときはとりあえず寝て、頭をリセットするのが大切です。明日考えられることは、明日考えましょう。

不倫で人生が激変する2人の女の物語

【漫画】『お宅の夫をもらえませんか?』を読む(漫画を読むをクリック)

取材・文/渡辺ありさ

『お宅の夫をもらえませんか?』(KADOKAWA)

作画:みこまる 原作:いくた はな

2023/3/17

¥1,089(税込)

ISBN:

嫁ぎ先でいびられているなな子は、パートの職場だけが唯一の居場所だった。
ママ友の夫で、職場の上司である忍は愛妻家で有名で、羨ましく思うなな子だったが、ある事件をきっかけに、忍と一線を越えてしまう。

一方、忍の妻の香織は、最近 夫の様子がおかしいことに気がつく。
夫が不倫していたのは、娘のママ友で、夫の職場で働くパートの女――。
不倫をした夫とママ友のなな子に、香織の下した決断とは。
不倫で人生が激変する2人の女の物語。

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