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六本木のクラブに出かけて朝帰り、インタビュー中はソファで居眠り…でも憎めない。戸田奈津子が見たブルース・ウィリスの愛すべき素顔

集英社オンライン / 2023年5月13日 18時0分

彼女には賞賛しかないと戸田奈津子が絶賛。エリザベス1世を2度演じたオーストラリア出身の名優、ケイト・ブランシェット〉から続く

字幕翻訳の第一人者・戸田奈津子さんは、学生時代から熱心に劇場通いをしてきた生粋の映画好き。彼女が愛してきたスターや監督の見るべき1本を、長場雄さんの作品付きで紹介する。

インタビュー中にソファで寝ていた

ブルース・ウィリスの1本といえば『ダイ・ハード』(1988)でしょうね。シリーズがその後も作られたけど、やっぱり第1作目が一番面白かった。彼もすごく張り切って演じていたし、アクション映画として格別によくできていたと思います。

演じたジョン・マクレーンは、最初からスーパーヒーローじゃなく巻き込まれ型のヒーローなのもリアルでした。「なんで俺がこんな目に?」っていうぼやきがよかったわよね。



彼が映画のプロモーションで来日したときには、私もずいぶん会っていてね。ミュージシャンとしても活動していたから、いつもバンドを連れてきていました。そして夜になると当時有名だった六本木のナイトクラブに遊びに行っちゃうんです。

朝ヘトヘトになって帰ってくるもんだから、インタビュー中もソファで寝ちゃうことがありました。さすがに怒って帰った記者もいたわね。

ところが『シックス・センス』(1999)で来日記者会見をしたときには、子役のハーレイ・ジョエル・オスメントが隣でお利口に質問に答えるものだから、さすがにブルースもいい子になっちゃって(笑)。

見違えるほど真面目に質問に答えていて、「あのブルースが!?」って、みんなびっくりしていました。

若い頃はそんな問題もあった(?)けど、何をしても許されてしまうような無邪気で憎めない人だったし、褒めるとパーッと顔を赤くするような純真なところもありました。

一緒に歩いていると、後ろ姿が本当にカッコよくてね! 惚れ惚れと見惚れてしまうような、オーラのあるスターでした。

『ダイ・ハード』(1988) Die Hard 上映時間:2時間12分/アメリカ

クリスマスイブの夜、ロサンゼルスのハイテクビルを最新兵器で武装した謎のテロリスト集団が襲撃、いあわせた人々を人質にとった。別居中の妻に会うためにビルにいたニューヨーク市警の刑事ジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)は、外部との連絡が一切遮断される中、たったひとりでテロリスト集団に立ち向かうことになる。

ブルース・ウィリス

1955年3月19日生まれ、西ドイツ出身。1980年に俳優デビューし、ドラマ『こちらブルームーン探偵社』(1985〜1989)で人気を博す。『ダイ・ハード』(1988)の世界的ヒットによりスターの地位を確立。『ダイ・ハード2』(1990)『ダイ・ハード3』(1995)『ダイ・ハード4.0』(2007)『ダイ・ハード/ラスト・デイ』(2013)にも出演した。主な出演作は『パルプ・フィクション』(1994)『12モンキーズ』(1995)『フィフス・エレメント』(1995)『アルマゲドン』(1998)『シックス・センス』(1999)『エクスペンダブルズ』(2010)など。2022年3月に失語症のため俳優を引退することを発表。2023年2月には、家族より前頭側頭型認知症と診断されたことが明かされた。

語り/戸田奈津子 アートワーク/長場雄 文/松山梢

戸田奈津子が「吹き替えなんて許せない!」と言い切る真のスーパースター、ゲイリー・クーパー。西部劇というジャンルを確立させた立役者〉へ続く

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