「アンチコメントが原因で整形、拒食症へ」“マスク詐欺”女性YouTuberが警鐘を鳴らすルッキズムの危険なスパイラル…誹謗中傷するネット民は「自己肯定感が低い彼らも被害者」
集英社オンライン / 2023年5月14日 11時1分
“マスク詐欺動画”で400万再生超えのメガヒットを飛ばして、一躍ネット上で名を上げたYouTuber、momohaha(ももはは)さん。前編では、同動画にこめたアンチルッキズムへのメッセージを語ってくれた。後編ではそのルッキズムによる令和キッズたちの苦悩を代弁する。
コメント欄で思い詰めてしまうTikTokerたち
生配信の放送事故風動画を中心に、バズ動画を連発するYouTuber、momohahaさん。イマドキ令和女子的キャラクターでありながら、外見至上主義を始めとする現代社会に思うことを吐露したのが前編。後編ではそんな価値観に苦しむ若者と、アンチコメントをするネット民への率直な思いを聞いた。
――momohahaさんはネタ動画のほかに、美容やメイクのライフハック動画をYouTubeはじめ、SNSに投稿していますね。
![](https://assets.shueisha.online/image/-/2023/05/11050437957337/800/1.jpg)
momohaha(以下、同) 小中学時代は今より10キロくらい太っていたんですけど、スカートは長いし、みんなあまり体形や外見を気にしてなかったんです。
小学校のころなんて150センチくらいで57キロ、ウエストも88センチあったから卒業式で服のボタンがはじけ飛ぶほどで(笑)。
それが高校生になったら、まわりのギャルがガリガリになるまでダイエットしたり、きれいなメイクをするようになって。私も動画を見てくれる人が増えて外で声を掛けられことも多くなったのもあって、自分をよく見せたいという感情が芽生えてきました。その経験から美容やメイクに関する情報も発信していこうと。
――若い女の子から美へのアドバイスを求められることも?
ありますよ。「どうやったらかわいくなれますか?」「自己肯定感をどうやってあげたらいいですか?」みたいな相談してくる子が多いです。
![](https://assets.shueisha.online/image/-/2023/05/11050529631324/800/2.jpg)
TikTokにダンス動画を投稿してそれが多くの人に見られれば、一般の女の子なのに「右の子は細くてかわいい」とかコメント欄で比較が始まります。比べられた側は傷つくし、ときにそれを見た同級生からいじめにあうことだってあります。
そうすると「私はこのままじゃダメなんだ……」と思い悩んで摂食障害になる人もけっこういるんです。最初の投稿だと普通体形だったのに、どんどんガリガリになっていったりと。
そうすると今度は「なんでそんな体になったの?」「逆に気持ち悪いよ」ってコメントがついてしまう悪循環……。
TikTokは楽しいと同時に、使い方を間違えると自分の首を絞めかねないアプリだと感じます。
アンチコメントはまるで祭り会場のゴミ山
――momohahaさん自身も摂食障害で悩んだことがあるそうですね。どのような症状だったんですか?
ダイエットで極端に食べる量を減らした反動から過食になって、体重を増えるのを避けるために「過食嘔吐」に……という流れでした。
菓子パンを同時に8個くらい食べてお腹をパンパンにして吐けばストレスもたまらないし体重も増えない、みたいなことをやったり……。
――キツそうですね……。
吐いたあとは顔がむくむし「私、何やってんだろ……」ってなるんですけど、それと同時にめっちゃスッキリするんですよね。だから自分の中でのストレス解消法というか、一種の自傷行為に近いんじゃないかなって思います。
摂食障害の悩みを自身のYouTuberチャンネルで打ち明けた
――momohahaさんも心ないコメントにストレスをためて?
私はもともと変顔でのネタ動画メインでかわいい系で売ってないので、見た目に関して言われることはありません。
ただ、私の好きなYouTuberやインフルエンサーがテレビに出演したときに容姿で叩かれるとムカムカします。何気なく誹謗中傷してるのかもしれないけど、それで整形するほど追い詰められちゃう人もいるんだぞ、と。
コメントを書いてる人は「この人がアンチコメしてるから自分も書いちゃえ」って、まるで祭り会場のゴミ山みたいにみんな次から次へと便乗してごみを捨てていくみたいな感覚だと思うんです。でもその言葉は人の心をズタズタにする刃物になる。
“カフェみたいな動画”を目指して
――誹謗中傷する人をどう思いますか?
自己肯定感が低いんじゃないでしょうか。自分に劣等感があるから誰かを下げて自分を上げたい、安心したい。
アンチコメントを書いてる人も、もしかしたらルッキズムの被害者なのかも。
漫画の悪役だってきっかけがあってダークサイドに落ちるわけで、アンチコメントをする人も「誹謗中傷するな」と呼びかけるよりも、根本的な何かを解消してあげない限り止まないと思うんですよね。
一方で、私のネタ動画に対して「性格悪そう」「ブスすぎる」「イライラした」ってコメントがあると、動画に入り込んでくれたんだなって思って逆に嬉しくなります。
俳優さんのハマリ役を見た時の感覚に似てるかもしれないです。
![](https://assets.shueisha.online/image/-/2023/05/11050835212551/800/3.jpg)
――なりきった役に対する率直な感想なら、何を言われても構わないということですね。現在もたくさんのバズ動画を制作していますが、今後はどのような動画を制作していきますか?
目指すのは、見たあとにちょっと気持ちがラクになったと思える動画ですね。
芸人のぼる塾さんのライブをよく見に行くのですが、ライブ後はめっちゃ楽しい気持ちになって悩んでたことがすべて吹っ飛ぶんです。
そういう気持ちになれる動画をこれからも投稿していきたいです。例えるなら、ホッとひと息つきたいときに見る、“カフェみたいな動画”ですね!
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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