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【漫画あり】「世界一のイケメンになったつもりで、読む人をエスコートしたい」––少女漫画界のカリスマ・種村有菜の描くラブシーンがとびきりロマンチックな理由

集英社オンライン / 2023年5月19日 10時1分

2011年に「マーガレット」で連載された『風男塾物語』が、電子版として新たにリリース。本作は少女漫画界のカリスマ・種村有菜氏が、唯一無二のアイドルグループ・風男塾の愛と絆を描いた奇跡のコラボレーション作品。インタビュー後編では、昨今の制作環境の変化や、「読みやすさ」やラブシーンへのこだわりについて聞いてみた。

ラブシーンを描くとき重要なのは「照れないこと」

Q.10 コマ割りをする際、特に気をつけていることを教えてください。以前「漫画は、わかればいいと思っているんですよ。絵柄よりも、とにかくコマ割りが大事」とおっしゃっていましたが、とても読みやすく感じます。

とにかく華やかさより読みやすいことが優先です。読んでもらわないと、どんなにいい作品でも、描いていないのと同じですから。読みやすい漫画って、開いたら読む気がなくても読んでしまうんですよね。それをずっと目指しています。



Q.11 種村先生の描く、色っぽくてロマンチックなラブシーンがとても素敵です。ラブシーンを描くうえで大事にされていることがあれば、教えてください。

『猫と私の金曜日』より

やっぱり照れないことかな…。描き手の照れが透けて見えちゃうと、ロマンチックなムードが台無しですからね。世界一のイケメンになったつもりで、そのシーンを読む方をエスコートしています。心からの言葉は、どんなものでも響くと信じているので。

Q.12 コマ1つ1つが華やかな美しさにあふれていますが、キャリアを重ねられるにつれ、「線」そのものの魅力、線自体がどんどん洗練されていくように見えます。線へのこだわりなどあれば教えてください。ほか、漫画の絵に関しての考え方の変化などがあれば、教えてください。

線に関してはいまだに理想的なものが引けたことがなくて…。今も試行錯誤でやっています。漫画の絵への考え方は、あまり変わってないかも…。上級者っぽく見せようとか、たとえば「ライブだからCDと違うアレンジで歌おう」みたいなこととか、そういう下心を出さないように、とにかく常に初心に戻って、下手なんだから丁寧に…を心がけています。画力はすぐにはどうしようもないけど、「丁寧」には価値が生まれます。

「人間の根底は変わらないですよ、多分100億年経っても」

Q.13 ここ数年で、漫画家さんの作画環境や読者の読書環境のデジタル化が進んだり、縦スクロールなど新しい形式のマンガが出てきたりと、漫画というメディアが大きく変わってきているように思います。そのような変化をどう感じていますか?

どんなに時代が変わっても、やっぱりいいものというのは普遍的なものがあると思っていて、それが、これから歳をとっていく自分が大切にしたいものでもあります。人間の根底は変わらないですよ、多分100億年経っても。

Q.14 作画は基本的にデジタルだそうですが、カラーイラストはこれからもアナログで描くこともある、とおっしゃっていました。種村先生のカラーイラストはいつも繊細で華やかでとても美しいですが、アナログでカラーを描くうえでのよい点、難しい点など教えてください。

『風男塾物語』より。アナログのカラーイラスト

アナログカラーのよい点は、とにかく早いこと!ですね。デジタルのイラストは際限なく時間をかけてしまいますが、アナログは取り返しがつかない代わりに、早く終わらせることができます。

デジタルをやってみて思ったのは、「どっちも手描きじゃん」ですね。模様とかストライプなどはデジタルでも手で描いていますから。

ただ、もし私がデジタルでも成功していると思われるなら、それは明らかに最初から「アナログでも描き続けていくつもりだったから」ですね。アナログの代わりにしようとすると、失敗するんじゃないかな…?

私の場合、アナログでも描き続けるつもりでデジタルを使い始めたので、アナログカラーの再現は目指してなかったんですよね。最初からデジタルだけにできることを模索していたので。そこが分岐だったような気がします。

ファンは「昔なじみ」みたいな存在

Q.15 ゲーム『アイドリッシュセブン』のキャラクター原案など、マンガ以外の創作に関わることで感じたことがあれば教えてください。

絵を描くって楽しいなと改めて思いました。自分の実力とやりたいことの差に泣くことは変わらないですが、やっぱり作ったものが形になって世界に飛び立つのを見るのはとても嬉しいことですね。

『アイドリッシュセブン』は自ら3作のコミカライズを手掛けた。『アイドリッシュセブン TRIGGER -before The Radiant Glory-』(キャラクター原案・漫画:種村有菜、小説原作:都志見文太、原作:バンダイナムコオンライン)(白泉社刊)

Q.16 子どものころからずっと種村先生の作品を読み続けて来た方など、熱狂的なファンの方たちがたくさんいらっしゃいます。先生にとってファン(読者)はどんな存在ですか?

友達だと思っているんですよね。昔なじみ、みたいな。ちょっと馴れ馴れしくても許してください。

Q.17 今、楽しくやっていること、また今後やってみたいことがあれば教えてください。
漫画制作についてでも、趣味やプライベートについてでも構いません。


今はやっぱり仕事が1番楽しいですね! 生きているなって実感します。漫画はまた描くかわかりませんが、『31☆アイドリーム』だけは必ず完結させますので、もう少しお待ちください…という気持ちです。

『風男塾物語』第2話を読む

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質問文作成/門倉紫麻

『風男塾物語』(集英社)

著者:種村有菜

2023年4月4日発売

660円 (税込)

ISBN:

-

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友情するように恋したり、恋するように友情したり、青春ど真ん中の少年達が新たな風を巻き起こす! 少女マンガ界のカリスマ、種村有菜と唯一無二のアイドルグループ、風男塾の愛と絆と奇跡のコラボレーション作品☆

『猫と私の金曜日』(集英社)

著者:種村有菜

2013年9月25日発売

418円 (税込)

ISBN:

-

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愛にとって金曜日は特別な日。図書室で、大好きな芹沢先輩に会える日。そして猫太くん(いとこの小5)の家庭教師の日。大好きな先輩に告白しようとしたら、猫太くんに邪魔をされ…さらに本気で告白された!? 小学生男子、高1のオトメ女子、高2の先輩のマジ恋三角関係がはじまる!

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