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「エアコン用カビ取りスプレーは逆に汚れが溜まるだけ!」「室外機も水で丸洗いすべき」 電気代節約にも! 自分でできるエアコン掃除の新常識【掃除のプロ直伝】

集英社オンライン / 2023年5月16日 17時1分

暖房の季節もとうに終わり、絶賛放置中な自宅のエアコン。溜まった汚れや埃をそのままにしていると冷房効率が下がって電気代も上がるし、身体にも悪そうだ。では、自力でどこまで掃除をしていいのか。エアコン掃除のプロにその正解を聞いた!

夏場は2週間に1度、フィルター掃除がマスト!

今回、話を聞いたのは、オリコン顧客満足度調査のハウスクリーニング部門で、4年連続1位を受賞し、全国に店舗展開をしている「おそうじ革命」のキレイクルー・安藤淳史氏。

「おそうじ革命」埼玉飯能店責任者・安藤淳史氏

「自分ですべきエアコンの手入れは、ずばりフィルターの掃除」(安藤氏、以下同)だという。そこにはこんな理由が。

「エアコンは室内機で部屋の空気を吸い込み、室外機を通して、冷たい風や温かい風を室内に送っています。フィルターは、空気が室内機に吸い込まれる時の入り口。ここが汚れていると、空気を吸い込みづらくなり、燃費がとても悪くなってしまいます」



電気代が高騰している昨今、節約にもなるならぜひ試したい。さっそく掃除の手順を教えてください!

「まず、エアコンの蓋を開けると、網目状のフィルターが入っているので、これを取り出します。このフィルターに埃や汚れが溜まっているので、表側からある程度の埃と汚れを掃除機で吸い取り、残りは毛先がやわらかいブラシで優しく拭き取ります」

エアコン内部の様子

フィルターは簡単に取り外すことができる

「水洗いもOKなので、裏側から水をかけてあげるとよりキレイになりますよ。水洗いをしたあとは陰干しでよく乾かしてください。濡れたままの使用はエアコン故障の原因となります」

また、「キッチンの近くやリビングに設置していると、油汚れもフィルターにつきやすい」とのこと。そのような取れにくい汚れはどうすればいいのだろうか?

「市販の中性洗剤などを使うのもよいでしょう。カビが生えている場合は、カビキラーなどの使用も可能です。ただし、フィルターの網目は破れやすいので、強い力はNG。格子状のそれぞれのブロックの中心から円を描くように優しくこすってください」

では、どれくらいの頻度でそうじをすべきなのか。

「埃や汚れはエアコン内部のカビの原因にもなります。夏場なら2週間に1回、冬場は1ヵ月に1回が目安です。冬場の方が少なくていいのは暖房機能によりエアコン内が乾燥しているので、カビが生えにくいからです」

シーズン毎ではなく、使用期間中にも定期的な掃除が必要というのは、耳が痛い情報でもある。

「エアコン用カビ取りスプレー」
「自動お掃除機能付きエアコン」の落とし穴

また、気になるのがエアコンを久しぶりに付けた時の嫌なカビ臭さ。これもフィルターを掃除すれば解消するのだろうか?

「カビ臭さの原因は、エアコン内部の送風ファン。こちらにカビが付着していると、放出する風に乗って臭いが部屋に充満します」

黒い筒状のものが送風ファン

エアコン用カビ取りスプレーなども販売されているが、それらを使えば、自分でも掃除できる?

「正直、スプレーを使ったとしても、エアコンを解体しない限り、逆に内部に汚れが溜まってしまうこともあり得ます。そして、エアコンも精密機器なので、自分で解体することはオススメしません。フィルター掃除から先の解体が必要な部分は、業者に頼ってほしいのが本音ですね」

フィルター以外の掃除のために解体した状態。精密機器の基盤がむき出しなので、水をかけてしまったり、組み立てを誤ったりすると故障の原因に

ところで最近は「自動お掃除機能付き」を謳うエアコンも存在している。その場合は掃除せずに放置で大丈夫なのだろうか?

「実は、通常のエアコンよりも掃除機能付きエアコンの方が、ご自身でのお手入れの手間がかかるんです! 掃除機能とは、あくまでフィルターの埃を自動で取ってくれるだけ。その埃はエアコン内のダストボックスに溜まります。つまり、ダストボックスから定期的に埃を取り出さなくてはなりません。さらにダストボックスが満杯だった場合、フィルターには埃が溜まりますよね? 結果的にダストボックスとフィルターの二重の手入れが必要なんです」

自動お掃除機能付きエアコンの蓋を開けると、下にダストボックスがある(グレーの部分)

「ダストボックスの取り外し方は機器ごとに異なりますが、基本的に本体に手順が記載してあります。埃を捨て、汚れが気になる場合は水拭きで取ってください」

簡単に取り外せるので、フィルターと一緒にこちらの手入れもお忘れなく

燃費向上のためには、室外機も掃除せよ!

ここまで、エアコンの室内機の掃除方法を聞いてきたが、室外機については自分でできることはないのだろうか。

「室外機も室内機と同じで、汚れている分、燃費が悪くなってしまいます。ご自身でも定期的に洗うことを推奨しています」

どうやって洗うのですか?

「室外機は雨ざらしになることを想定して作られているので、内部の精密機器には絶対に水が入らないようになっています。分解などはせずにそのまま全体にホースや高圧洗浄機で水をかけて洗って問題ありません」

この室外機の場合、ファンの横の部分に精密機器があり、水や汚れが入らないようになっている

また、室外機については他にも掃除すべき箇所が。

「室外機についている細い管、ドレンホースです。ここからエアコン作動時に発生した水分が排出されています。屋外にあるので、汚れやゴミなどが入りやすい箇所でもあります。そうなると室内での水漏れの原因にもなるので、詰まりなどないか確認してみてください」

再びフル稼働する夏前に、室内機・室外機ともに掃除をしておこう。


取材・文/菱山恵巳子 撮影/井上たろう

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