今回のインタビューの現場には“三上悠亜になる前”の「SKE」所属時代、鬼頭桃菜だった頃に元NEWSの手越祐也との関係をスクープした、元文春記者で現在は集英社オンラインニュース班のデスクである鈴木ひろあきが立ち会った。
「直撃取材を受けた時、キモいって言っちゃってごめんなさい」という三上さんに対し、「張り込みや直撃で怖い思いをさせてすいません」というデスクの謝罪合戦から始まり、当時から今に至るまでのインタビューが始まった。
【三上悠亜vs元・文春記者】「昨年の年収で世田谷に家が建つ」「母にはデビュー告知の15分前に連絡」最後の直撃インタビュー! 今だから語れる辛すぎて泣いた日
集英社オンライン / 2023年5月26日 18時1分
国民的アイドルグループ「SKE48」出身でセクシー女優に転身、アパレルブランド立ち上げでSNS総フォロワー数1000万超え、さらに起業と、セクシー女優としても実業家としても成功を果たした三上悠亜。そんな彼女が女優歴9年目にして“30歳”という節目で引退を発表。今後の行末を聞いた。
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互いに謝り合う三上さんと鈴木デスク
SKE卒業前から来ていたセクシー女優のオファー
――あの時、桃菜さんに限らず、SKEの子たちって裏でいろんな人と付き合ってましたよね、詳しくは書けませんけど。
桃菜じゃなくて三上です(笑)。その辺り本当にわからないんですよ。私はけっこうペチャクチャ喋っちゃってたんですけど、SKEってけっこう“恋愛禁止”をみんな守ってたから。慎ましく隠していたんだと思います、わからないけど。
――卒業公演はしたんでしたっけ?
させていただきました。でも本来、卒業の時って好きな衣装を着て好きな楽曲を歌って、というのを本人が決められるんです。でも私は文春報道の罰なのか、自分で決めさせてもらえなかった。
だからその時は「別になんでもいいし」「勝手に決めてどうぞ」って感じでちょっと拗ねてましたね。
――そういうムードに対して、メンバーたちの雰囲気はどんな感じだったのでしょう。
「かわいそう」って同情してくれる子が多かったですね。だから最後に歌った曲『仲間の歌』は感慨深いものがありました。運営に対しては少し拗ねてたけど、仲間には本当、感謝の気持ちでいっぱいで。
――SKEの公式コメントでは「自分のやりたいことをやって行こうかなと決断をして、卒業を決めました」と綴ってましたが、卒業前からセクシー女優へ転身は決めてたんですか?
確定とまではいかなかったですけど、話はしてました(笑)。
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――どの程度、話を進められていたんですか?
「辞めるんだったら相談してよ」と声をかけて下さっていた方がいて、卒業前にその方が紹介してくれた事務所の社長に、この業界の話を聞きました。「何回か話をしてもいいし」と優しく対応いただいて、結局はきっちり決めないまま卒業公演を迎えました。
――その後、どのくらい悩んで決断を?
一年くらい? どうにかして芸能界にしがみつきたい思いがありました。セクシー女優からのリスタートなら、それができるんじゃないかと。
――なぜ芸能界にこだわったのでしょう。
私は高校入学と同時にアイドルを始めちゃったから、バイトもしたことないし勉強にいたっては中学の時に諦めちゃってたから。ずっと勉強が必要ない仕事に就くだろうと思ってたので、いまさら一般社会ではやっていけないと思ったからです。
――でも最初の撮影現場ではやはり緊張しましたよね。
もちろん緊張はしました。でも撮影現場の雰囲気はスタッフさんや環境も含めて最大限のケアがあり、メンタル的にはそこまで辛いってことはなく、ただただ「アイドルなのにこんな姿を見せちゃっていいのかな」という、恥ずかしさや後ろめたさがありました。
AVデビュー告知15分前の母への電話
――撮影のことはお母さんには話せていたんですか?
いえ、作品がインターネット上で告知される30分前まで一切話しませんでした。友達にも親にも誰にも言わずに決めたことだし、進めていたから。
――じゃあ、名古屋から上京する時は?
「事務所に入る」とは伝えましたが、詳細は明かさなかったです。誰かに相談したら絶対に止められるし、その人に煩わしい思いをさせてしまうだけだと思ったので。
――実際にお母さんに報告した時は、どんな反応だったんですか。
その時私は海外で仕事をしていて、女性マネージャーさんと同じホテルの部屋にいて「じゃあ、電話するね」って母に電話したんです。「私、AVデビューするから。もう撮影しちゃって、あと15分後くらいに情報解禁されるから」って。
絶対に止められないって状況でしか言わないって決めてたんで。お母さんは「なんで?」「それ、やらなきゃいけないの?」って感じで絶句してました。私はもう「やらなきゃいけない、決めたから」みたいな感じでブチっと電話切っちゃって。
――そこから少し、お母さんとは疎遠になってしまったんですよね。
そうですね。それまでは毎日のようにLINEしてたけど、3ヶ月くらいは連絡しなかった。当時、母は介護士の仕事をしてて、周囲に「大丈夫?」とか聞かれたり、体面的なものからくるストレスが大きかったみたいです。
でもその後「認めはしないけど、とりあえず元気に生きて」みたいな感じで連絡が来て。そこから徐々に再びいい関係に戻った感じですね。
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――お母さんが三上さんの活動を認めてくれたのは、やはり三上さんが本気で取り組んで結果も残したことが大きいですよね。何か親孝行というか、プレゼントとかもしてるんですか?
めちゃくちゃ恩返ししたいと思ってるんですけど、母は意外と受け取らないんです。母を東京に呼び寄せて、近くで暮らしてもらうために家を用意すると言っても「それはできない」と。
唯一きちんと受け取ってくれたのが、去年、私が立ち上げた会社の代表を母名義にしたことくらいで。
――最初の作品の1本目のギャラはどのくらいだったんですか?
TV番組『じっくり聞いタロウ』でも言いましたが、世田谷区の中古の戸建てを買えるかなくらいの金額です(笑)。お金はいつもちょこちょこ使ってなくなっちゃうタイプだったから、何か残るものをと思って記念にハリー・ウィンストンの200万円くらいの時計を買いました。
――今でもそれは使っているんですか?
今でもつけますよ。買った当時はそれに見合う服もなかったし、もったいなくてつけられなかった。むしろ今の方がつけられるようになりましたね。
三上悠亜が現場で泣いた日
――今ってぶっちゃけ、収入はどのくらいなんですか?
昨年の年収は世田谷に新築戸建が建てられるくらいな感じでしょうか…? 今住んでる部屋の家賃も、たぶん地元の名古屋に住んでた時に比べたら10倍くらい? 計算が苦手なので、正確にはわからないですけど(笑)。
――そんな三上さんも引退を宣言。現役時代に最もきつかった現場はなんでしょう?
とある作品が、癖ありな感じの監督さんで、その方は“長回し”(カットを入れずカメラを回し続けること)にこだわりのある方だったんです。
ひとつのコーナーにつき1時間半くらい回すから、私も他の演者さんも中だるみみたいになっちゃって。それで撮影が深夜0時を超えて最後の演者さんとのシーンで、その方の準備が中々整わず、撮影が終わらなかったんです。
――なかなか辛そうな現場ですね。
そこで「明日の朝も早いし…」とか「いつになったら帰れるの…」「ちょっと無理かもしれない…」と追い詰められちゃって。
でもここで泣いちゃダメだと思ったから「一旦、控え室に行ってもいいですか?」と言って、控え室にいきました。そこでマネージャーの顔を見たら、一気に気が緩んで「もう嫌だあ!」って泣いちゃって。
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――共演者が高齢だったから嫌なわけじゃなくて、終わらないのが辛い?
そうです。もう、その日一日、長回しという不慣れな撮影を耐えたんですけど、最後の山場で気持ちが完全に折れちゃって。後にも先にも現場で泣いたのはあの時だけですね。
――アイドル時代は決して十分な評価を得られなかった三上さんが、セクシー女優になってここまで注目され、成功したのはなぜでしょう?
アイドル時代はグループ戦で、完全に環境に甘えてた。AKBグループがすでに人気で私たちもとんとん拍子にいろんなことが進むという。自分1人で努力はしなかったですね。
でも三上悠亜となれば個人戦。当初は、私のデビューで業界が動くなんて全然思ってなかったんですけど、挨拶回りするうちに周りからの期待も感じたし、注目の度合いも違った。三上悠亜という存在をきちんと守りながら育てていかなければいけないという自覚が芽生えたんです。
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アイドルからセクシー女優に“転落”と思われがちな世間一般的イメージを覆した女性、それが三上悠亜だろう。
後編では三上悠亜最大の強みである“女性ファンの多さ”の秘密や自身の恋愛観や結婚願望などのプライベートな一面を聞く。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 撮影/村上庄吾
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