――今回、「ジャンプTOON」という縦読みマンガへのチャレンジが発表されました。立ち上げの背景を教えてください。
浅田(以下、同)縦読みマンガの世界では現在、いろいろな種類のヒット作が生まれています。たとえばREDICE STUDIOが手がけた『俺だけレベルアップな件』のように、韓国のスタジオ発の作品もありますし、一方で集英社でも作家が一人で描いた『氷の城壁』(阿賀沢紅茶)が大ヒットになりました。また最近「少年ジャンプ+」でも読み切りの縦読みマンガ『大巨人』(原作:ト城、漫画:肥田野健太郎)が注目を集めるなど、いろいろなタイプの作家さんが現れてきています。
縦読みマンガは、スマホベースで読みやすいマンガの発表形態です。スマホに合わせるため縦にスクロールしていく読み方になり、紙の印刷を想定しないのでフルカラーになった。ここにビジネスモデルとして、アプリ「ピッコマ」などに代表される「待てば無料」の1話単位の課金形態が組み合わさっています。
「スマホで一番読みやすいマンガはどんなものなのか」という問いに対して、様々な立場の才能が答えを出そうとしている。その人たちと一緒にマンガを作りたいという希望から、縦読みマンガの事業に参入することを決めました。一言で言えば、「正しい時に、正しい場所にいよう」という思いです。