その重量180kg。
何の重さかというと、芸人コンビ・ママタルトのボケ担当、大鶴肥満の体重である。
近年お笑い賞レースでも徐々に結果を出し始め、魔法の万能フレーズ「まーごめ」によりテレビ出演が増えてきている大鶴肥満。彼がテレビ界でさらなる人気者になることに備え、その規格外のサイズを検証していきたいというのが本稿のテーマである。
ご存じない方のために解説するが、大鶴肥満という芸名は「大鶴義丹に似ていて太っている」ところから来ており「肥満」のイントネーションは「義丹」と同じである。また「まーごめ」という決めフレーズは、さかのぼること約20年前、大鶴義丹がマルシアとの離婚騒動の際に発した「まーちゃん、ごめんね」を略したものである。
だが現在「まーごめ」は本来の意味を大きく離れ、どんな場面でも使ってよい魔法の言葉になっている。極端なことを言えば、首相が野党から厳しい質問を受けても、オリンピック選手が金メダルの感想を聞かれても「いやー『まーごめ』ですね」と言えばいい。そんな言葉である。いや元々はそんな言葉じゃないんだけど。
また、大鶴肥満は芸人仲間とルームシェアしていることでも知られる。オズワルドの伊藤(俊介)、森本サイダー、佐川ピン芸人が現在の同居人で、2022年1月までは佐川の代わりに蛙亭のイワクラが住んでいた。ちなみにプロフィールでは伊藤が体重53kg、森本が約74kg、佐川が56kg、3人合わせてほぼ大鶴肥満1人分の体重である。
伊藤は『M-1グランプリ』、イワクラは『キングオブコント』、森本サイダーは『R-1グランプリ』のそれぞれ決勝に進んだ縁起の良いこのシェアハウス。
あくまで予想ではあるが、今の勢いからすれば今年ママタルトも大きい賞レースで結果を残し、テレビなどでの露出がもっと増えることだろう。明治大学出身の大鶴肥満のこと、クイズ番組のオファーなんかも来るかもしれない。しかしその回答者席に大鶴肥満の巨体が収まるのか、今一度考えてみて欲しい。仮にタイムショックの特番に呼ばれたとしてトルネードスピンはできるのか。いやそもそもシートベルト的なやつは締まるのか。そんな事態になる前に、180kgの漫才師というのがいかに前例のない世界かということをここで見ていきたい。