私は以前、『50歳、おしゃれ元年。』(集英社刊)、『服を買うなら、捨てなさい』(宝島社刊)という本の中で、「自分を素敵に見せる服だけを残して、あとは捨ててください」とお伝えしてきました。
ですが還暦を越えて、その基準を更新するときが来た! と思っています。
いろいろなところにガタが来始めた私たち、年齢にあらがってもしょうがないし、頑張っても疲れるだけです。ですからそこは潔く受け入れ、「今の自分」がいちばんアガる服だけを着る。それが何より大事だと思うのです。
ただでさえ落ちがちな気持ちを、服の力で上げていく。還暦をすぎたら、今まで以上にその観点が必要だと思います。
そこでまずやるべきことはクロゼットの総点検です。私たちのクロゼットには、長い年月のうちに地層のように積み重なった服がたっぷり詰め込まれています。