人は誰しも、人前では決して着られない、微妙なTシャツを何枚かは持っているものだろう。
たとえば僕の場合、どこかの戦場で撮られたらしい黒焦げの焼死体写真がプリントされたGAUZEのTシャツや、思い切りバンド名が書いてある原爆オナニーズのTシャツ、バニーガール風の艶かしい肢体なのに顔は目玉親父なザ・レジデンツのTシャツ、「FUCK OFF」という文字やハーケンクロイツが派手にプリントされたナパーム・デスのTシャツなどは、もう何年も人前で着ていない。
年頃の娘もいるいい歳こいたおっさんがそんなTシャツを着ていたら、人をギョッとさせてしまうだろうと思うからだ。