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ショップスタッフの「大丈夫!」と「デニムに合いますよ」には要注意! 伝説のスタイリストが説く試着の鉄則

集英社オンライン / 2023年6月10日 10時1分

新しい服を買う時、サイズ選びで一番大事なことは、ちょっとした違和感に敏感になること。お店の人の「大丈夫ですよ」というセールストークに惑わされてはいけない。人気スタイリスト・地曳いく子氏が綴るOver60のおしゃれ論『60歳は人生の衣替え』より一部を抜粋、編集してお届けする。

店員さんの 「大丈夫!」 は大丈夫ではありません

以前拙著にも書きましたが、大切なことなのでもう一度言います。どんな形のパンツを買うときも、試着のときとにかく、しゃがんでみてください。もちろんデニムもそうです。

しゃがんだときにウエスト部分が浮いてこぶし一個入ったら、買わないでください。あなたの腰回りにパンツのパターンがフィットしていない証拠です。



そもそも、しゃがんだときに浮いてしまったウエスト部分から下着がのぞいていたら、もうおしゃれかどうかの話ではありませんから。

サイズ選びで一番大事なことは、ちょっとした違和感に敏感になること。

もし、試着室で何かの違和感があるなら、それはサイズが微妙にあなたの体に合っていないからかもしれません。

何よりお店の人の「大丈夫ですよ」というセールストークに惑わされてはいけません。「大丈夫」と言われたときは、だいたい大丈夫じゃないときです。

もしきれいに着られていれば「お似合いです」とか「きれいです」とか言うはずですものね。とにかく自分の違和感、直感を信じましょう。

サイズだけではありません。パンツの丈も大事です。パンツ丈は、0.5センチ違うだけで印象が変わるので、細心の注意を払ってください。

パンツ丈は、パンツの裾幅やくるぶしの位置や太さ、足首の細い場所の位置などで決まります。試着のときには普段よく履いている靴を履いて丈を決めましょう。靴とのバランスも大切だからです。

試着室によく置いてある、普段履かないようなミュールを履いてパンツ丈を決めると、のちのち後悔することになりかねないので、自分の靴で全体のバランスを確かめることをお忘れなく。

「デニムに合いますよ」には要注意

ニットやカットソーなど、トップスを試着するときは、必ず腕を上げてみましょう。

ジャケットもそうですが、止まっているときだけでなく、移動中や日常生活でする動作をしたときにその服が美しく見えるかどうかをチェックします。

腕を上げる(タクシーを拾うときやバスの吊り輪をつかむとき)、しゃがんでものを拾うなど、いつもするような動きを試着室でしてみてください。

余談ですが、数年前まで、某航空会社のCAの制服デザインを、海外有名デザイナーが担当していました。

まっすぐに立っていると美しい制服だったのですが、荷物を入れる上の棚のフタを閉める際に腕を上げた瞬間、ジャケットの脇下が醜く引きつりました。そんなCAさんの美しくない姿を見るのがつらすぎて、その航空会社を利用するのをしばらく遠慮していたくらいです。

今はまた新しい制服に変わったので利用していますが、人は動くものですから、本来、服は着て動いたときにも美しくなければいけないものだと思います。

あなたの日常を美しく見せてくれない服は必要ありません、レッドカーペットやランウェイを歩くための服を買いに行くのではないのですから。

話は変わりますが、どんなボトムスに合わせたらよいかわからないトップスをすすめられたとき、店員さんに「デニムに合わせると素敵ですよ」と言われたことはありませんか?

それはデニムくらいにしか合わない、難易度が高いトップスを無理やりすすめている危険信号! ワードローブの基本がデニムの方以外は、そんな難易度の高いトップスは避けたほうが無難でしょう。


文/地曳いく子 写真/shutterstock

60歳は人生の衣替え

地曳 いく子

5月10日発売

1540円(税込)

176ページ

ISBN:

978-4-08-781739-3

全ての中高年女性たちへのメッセージ『50歳、おしゃれ元年。』から10年。自身も還暦を越えた、人気スタイリストが語りつくす、Over60のおしゃれ論!

「季節が移り変わるように、人生も夏から秋、秋から冬と移り変わっていくのではないでしょうか。季節の移り変わりに逆らうことはできないように、いくら嘆いてみても人生の季節に逆らうことはできません。──中略──
季節が変わったら何をすればよいのでしょう? それは、衣替えです」(はじめにより)

【目次より】
第1章
「今」を生きるおしゃれをしよう
人生の衣替え4カ条
今こそクロゼット総点検。さよならすべき服はこれ!

第2章
昭和のおしゃれルールが抜けきらない人への処方箋
「盛る」よりも「抜く」のが令和流
かつての鉄板アイテム、白いTシャツとシャツにさよならを
バッグの詰め込みすぎには注意しましょう

第3章
おしゃれ心がダダ下がってしまった人への処方箋
ベーシックアイテムこそアップデートする
ワンシーズンに一つだけ、トレンド・リハビリアイテムを
Over60の出直しアイテム「進化系ジャケット」

第4章
Over60のおしゃれとお金を考える
おしゃれに使っていた財力は別のところに
「あったら便利」はなくていい
まとめ買い・2色買いも卒業しました

第5章
Over60の、持続可能な簡単おしゃれテクニック
パッと着っぱなしはご法度! ひと手間で見違えます
店員さんの「大丈夫!」は大丈夫ではありません
試着の鉄則「デニムに合いますよ」には要注意

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