——作画は最初からデジタルツールでされていたのでしょうか。
はい。『氷の城壁』の1話を描いている途中で、板タブ(※手元のタブレットに専用のペンで描くと、パソコンのモニターにそれが映る仕様のデジタルツール。「液タブ」は直接モニターの上に専用のペンで描く仕様)が壊れてしまって、それ以降ずっとiPadです。
そのときは会社員で、趣味で描いているだけだったので「新しく板タブとか液タブを買っても、そんなに使うかなぁ」という迷いがあって。でもiPadなら絵を描かなくなっても使えるし、と思って買ったら、思った以上に気軽に使えてすごくよかったんですよ。
パソコンを起動するとなると「さぁ頑張るぞ!」と気合を入れる感じがありますが、iPadならそれもないし、板タブと違って画面に直接描けるのもいい。気に入らなかったら保存しなければいい、という気軽さもあります。
——『氷の城壁』はオールカラーですが、ご自分で色をつけていたのですか?
連載の半分以上は1人でやっていました。途中から色のパレットを渡して、人に頼むようになって。美麗イラスト!という感じのウェブトゥーンだと塗り方に作者の癖が出ると思いますが、私の場合はバケツ塗りが多いので。
——色の濃淡をつけずに単色を流し込む塗り方ですね。『正反対な君と僕』は白黒ですが、たまに色がついているコマがありますよね。その色味がとても今っぽくてかわいいです。
「『ジャンプ+』で連載できることなんてそうないだろうな」と思ったので、可能な遊びは全部やって帰ろう!と思っていろいろやってみています(笑)。
——シャボン玉などたくさんのおもちゃに色がついているコマを見たときに、すごくテンションが上がりました。カラーにするコマはどんなふうに決めるのですか?