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「美味しいものを食べる」「寝る90分前に入浴」…今日からできる、健康で元気な90歳を迎えるための睡眠力アップ習慣〈鎌田式〉

集英社オンライン / 2023年6月14日 8時1分

健康で元気に90歳の壁を越えていくためには、毎日の暮らし方がなにより大切だ。不眠、肥満、高血圧といった“老いる”ショックを、健康づくり運動に長年取り組んできた医師・鎌田實氏はどうやって乗り越えたのか。新著『教えて! 毎日ほぼ元気のコツ 図でわかる鎌田式 43のいい習慣』より一部抜粋・再構成してお届けする。

睡眠力を上げる10か条

Q 何をすれば、毎晩ぐっすり眠れますか?

今はまだ薬を飲むほどではないが、昼間にあくびが出る。あるいは、眠気のせいで仕事や家事の能率が悪くなったと感じている人にもこの10か条はおススメです。

薬に頼らずに質の高い睡眠を得るためにぼくが意識している生活習慣を10のポイントで説明します。これで薬がいらなくなりました。


①「脳腸相関」を利用する

脳と腸はつながっています。腸内環境をよくすることが脳によい刺激を与え、認知機能を高めたり感情を整えたりするだけでなく、よい睡眠への準備にもなります。チーズ、納豆、麹(甘酒)など多種多様の発酵食品をとりましょう。善玉菌を増やすために必要な食物繊維の多い食品として一日350グラムの野菜、海藻やキノコなども併せて食べましょう。

②「筋腸相関」を利用する

京都府立大学の青井 渉准教授の研究により、筋肉を動かすと腸内環境がよくなり、腸内環境がよくなれば運動のパフォーマンスが高まり〝若返り〟ホルモンと呼ばれるマイオカインが多く出ることがわかっています。この本で紹介している運動を毎日の習慣にしてください。

③「筋脳相関」を利用する

運動によって分泌された幸せホルモンのセロトニンが、夜になると睡眠を促すメラトニンに変わります。ぼくのつくった言葉ですが、脳と筋肉には、脳が動けと命令して筋肉が動き、筋肉が動くとホルモンが出て脳に刺激を与える「筋脳相関」があります。筋活が脳のストレスをとり睡眠力を高めることにつながります。

④おいしいものを食べるとよい睡眠につながる

幸せホルモンであるセロトニンの多くは腸でつくられます。材料は魚や肉、チーズ、バナナなどの「おいしい」もの。腸内細菌が働いてトリプトファンから、やがてセロトニンになります。セロトニンはメラトニンという物質に変化し、これが睡眠を誘導してくれます。

よい眠りが訪れると腸内環境が改善され、脳のストレスが軽減されて、さらによい睡眠になるというよいサイクルが回りだします。これが鎌田理論「おいしいものを食べた人の勝ち」なのです。脳と腸と睡眠と筋肉は見事につながっています。

⑤朝の太陽の光を浴びる

人の体内時計(24・5時間周期)と地球の自転(24時間周期)のズレを、朝の太陽の光がリセットしてくれます。

眠活「10か条」で睡眠力アップを!

⑥朝食を抜かない。夕食はできたら早く

食欲がなくても食べましょう。それによって体内時計がリセットされて代謝が動き出します。腸内環境をよくするためには、野菜や発酵食品を食べることが大事です。

サラリーマンはむずかしいでしょうが、自由業の人や定年退職をした方は、できれば夕食を早くとって、寝る時に胃での消化が終わっているようにするといいです。ちなみに今年で75歳のぼくは、17時半から18時に夕食をとるようにしています。前の晩、寝付きが悪かった時は、カプサイシンなど体の深部体温を1度上げる夕食をとり、上がった体温が下がっていくのを利用しながら睡眠薬なしで眠れるようにしていきました。

⑦昼寝は30分まで

昼寝の時間が長くなると、当然、夜眠れなくなります。どうしても昼間に眠くなった時は、昼寝前にコーヒーを飲んで、アラームをかけて30分以内に起きるようにします。

⑧副交感神経を刺激する

腹式呼吸や自然の中をウォーキングすることで副交感神経が優位になります。脳を活性化しながら穏やかにリラックスさせていきます。

⑨ホットタオルで目や首を温める

副交感神経を刺激するには目の周りや首の周りの血流をよくすることが大切です。ホットタオルを寝る前に目や首に当てるのはかなりおススメです。最近では、「蒸気でホットアイマスク」といった手軽に使える商品もあります。普段の就寝時はもちろん、新幹線や飛行機に乗るときにもぼくは愛用しています。30分程度のよい昼寝をすることができます。

⑩寝る90分前にお風呂に入る

「この時間に寝たいな」と思う90分前にお風呂に入って深部体温を上げておくと、下がりバナに眠気が催してきます。それでも眠りにつきにくいときは、寝る1時間前にホットミルクを飲むといいでしょう。深部体温が少し上がるので、その後じわっと下がってくるときに寝つきがよくなります。

強い睡眠薬を2種類飲んで、やっと眠れていたぼくが、この10か条で睡眠薬をまったく必要としなくなりました。睡眠の質がよくなったために、昼間のパフォーマンスが劇的に改善し、ひらめきもよくなり、新しい仕事や、子ども・子育て市民委員会など、新しい活動を精力的に行えるようになりました。

A 眠活「10か条」で睡眠力アップを!
腸内環境改善、筋活、腹式呼吸が僕には一番効いた。

文/鎌田實 写真/shutterstock

教えて! 毎日ほぼ元気のコツ 図でわかる鎌田式 43のいい習慣

鎌田 實

5月26日発売

1,540円

A5版 160ページ

ISBN:

978-4-08-781740-9

健康で元気に90歳の壁を越えていきたい。そのためには、毎日の暮らし方が大切です。不眠、肥満、高血圧などの“老いる”ショックをぼく自身がどうやって乗り越えてきたか、同じ悩みを抱える中高年に43の解決法を紹介します。

図解でなるほど!!
Q&A形式なので、どこから読んでも大丈夫!

<もくじより>
Q眠れないときは、睡眠薬に頼ってもいいでしょうか。
Q何をすれば、毎晩ぐっすり眠れますか?
Qやせなきゃと思いつつ「もったいない」とつい食べ過ぎ……。
Qコレステロール値が高いと言われました。薬を飲みたくないんですが……。
Q毎日“スッキリ”出ない……。理想のバナナうんちに近づくには?
Qポリープが見つかり、大腸がんが怖いです。がんを遠ざけるには?
Q老化は、どこから始まるのでしょう?

Etc.

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