––––「マーガレット」には、大学時代に投稿を始めたそうですね。
そうですね。実は、集英社の少女漫画をそれまでほとんど読んでいなかったんですよ。別の物語があって、その流れの中にラブロマンスが入ってくるような漫画は好きで読んでいたんですが、学校に通っている男の子と女の子の恋愛が中心の作品自体、ほぼ読んでいなくて。じゃあなぜ「マーガレット」に投稿したんだ?という話なんですが(笑)。
自分が描ける絵柄が少年誌向けのものではなかったのと、小学館の雑誌に投稿していた友だちに「理子ちゃんは集英社の雑誌……『マーガレット』に投稿ね」と決め打ちで言われまして(笑)。そこからマーガレットコミックスを借りて読みました。
––––読んでみて、どう思いましたか?
槇村さとる先生や岩舘真理子先生の名作を貸してもらったんですが、どれもすごくおもしろかったです。ただ自分が描けるかというと、そうは思えず。案の定、投稿では落ち続けました。
でも諦めかけたときに、当時あった「マーガット」と「別マ」の合同の賞に出してみたら、デビューさせてもらえた、という感じです。
––––そこからは順調に?
いえいえ。27〜8歳の頃、当時の編集長から「君の今までの絵柄とストーリーでは、これ以上連載枠はとれない」と言われまして…。
いろんな人に相談したのですが、「別の雑誌に移ったら」と言う人が多い中で、「もっと振り切って何かやってみたら?」と言ってくれる人がいて。振り切るってどういうことかな?と思いながら、先ほどの「理子ちゃんは集英社で」と言ってくれた友だちに話したら、「『少女コミック』ではエロが流行っているんだけど、『マーガレット』にはないから狙い目だと思うよ」と。
それでいろいろと研究をして、ちょいエロな『花になれっ!』という漫画を描きました。