1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

〈東京・湯島〉赤羽からやってきた中国人ぼったくりグループが台湾人を装い「マッサージあるよ…」スナックでは睡眠薬を盛られる被害も続出…「なぜあの人たちも真面目に働かない!?」と台湾人のママは激怒

集英社オンライン / 2023年6月21日 19時1分

アジア系外国人による接待を伴うバーやスナックが密集していることで知られる東京・湯島エリア。前編では日本で勢いを増すベトナム人たちの夜の姿をお届けしたが、今回は同じく湯島にはびこる“ぼったくり中国人客引き”の実態に迫る。

「湯島の“自称・台湾人”は、ぼったくり中国人」

金曜日の深夜2時。依然、盛り上がる繁華街で、客引きの勢いもとどまることを知らない。前編でお伝えしたように、そのなかにはベトナム人女性の姿も散見されるが、もうひとつ頻繁に目に入るのが30~40代くらいの中国人。

ガールズバーの従業員のようにお店の看板を持っているわけでもない。ポツンと路上に立ち尽くす彼女たちの目の前を通りすぎようとすると、「オニーサン、一緒に飲まない?」と声をかけてきた。



足を止めると、異常に顔を近づけながら「今日はもう帰るの? もう電車ないでしょ?」と畳みかけてくる。彼女は自らを台湾人と名乗り、近くの台湾パブで働いているという。提示された料金は飲み放題で30分1000円とかなり安い。

湯島の“ぼったくり”中国人客引きたち

考えるそぶりをしていると腕をガシッと掴まれて路地裏に連れていかれそうになる。危険を察知して断って立ち去るも、その女性はおよそ30メートルにもわたって付きまとい、耳元で「エッチなマッサージもあるよ……」などともつぶやいてきたのだった。

湯島でガールズバーの店主をする40代男性は「あいつらは中国人のぼったくり客引きだ」と断言する。

「湯島で自分のことを『台湾人です』と名乗る女は、まず間違いなく中国人客引きの一味だね。あいつらは夜中だけ借りているハコ(雑居ビルに入ったスナック)で、客を酩酊させて近くのATMに連れていき、大金を下ろさせる。
ウチに来たお客さんも過去に何人も引っかかってるし、本当にタチが悪いよ」

睡眠薬を入れられるも警察は「自己責任」

中国人のぼったくり客引きは、夜11時を回ると繁華街に現れて、酔っぱらった男性を路地裏のスナックに連れていくという。ガールズバー店主は、「あいつらのせいで湯島のブランドが下がったんだ!」と怒りをにじませる。

「今の湯島はぼったくりのイメージが強いけど、そんなやり方をしてるのは“あいつら”くらい。特にここ1年くらいはひどいね。
ちょうど1年前に赤羽の中国人客引きが捕まった事件があったでしょ。あいつらって23区の繁華街をグループで回っているから、ちょうどその時期から湯島にも流れてきたんだよ。今じゃここら辺だけでも、200人以上はいるんじゃないかな」

この店主が言う事件とは昨年6月、赤羽にて、中国籍の女13人を含む男女17人が酔った通行人を複数人で囲み、腕を掴むなど強引な客引きをしたとして風営法違反で逮捕された一件だ。
どうやらこれを機に、中国人客引きグループが赤羽から湯島に流れてきたようだ。

当初は店主も「中国人客引きに注意してください」と客に呼びかけていたようだが、その対策なのか、最近彼女たちは自らを台湾人と名乗るようになってぼったくりを続けているのだとか。

事実、この日も湯島エリアに面した大通りでは、中国人と思われる女性たちがズラリと獲物を物色している。すると、路地裏の雑居ビルからふたり組の女性と中年男性が出てきた。酔って足取りのおぼつかない中年男性は女性たちに抱えられるようにしてコンビニに入る。そしてATMへ向かい、耳元でささやく女性の指示に従いながら、男性は画面を操作していた。

なすがままにATMを操作させられる泥酔した中年男性

近くを通りかかったサラリーマングループに声をかけると、彼らも3年前にここでぼったくり被害に遭ったという。

「飲み会帰りに酔っぱらって歩いていたら、色っぽい中国人女性に『オニーサン、一緒に飲まない?』と誘われたんです。
路地裏の雑居ビルに入ったスナックで客引きしてきた女性とママらしき人と最初は楽しく飲んでたんです。でもトイレから戻ってグラスに口をつけると、今まで体験したことのない強烈な睡魔に襲われて……。そのとき両隣から『寝ても大丈夫だからね~』と聞こえてきたので、膝枕してもらったところで意識が飛びました。
起きたら路地裏に横たわっていて、財布に入っていた3万円がすっからかん。交番に駆け込みましたが、『それは自己責任だ』とまったく取り合ってくれない…。
あのときグラスには、確実に睡眠薬が盛られてましたよね」

先ほどの中年男性もお店で酩酊させられて店内で法外な値段を要求され、それを支払うためにATMに連れていかれたのはないだろうか。

本物の台湾人はぼったくり中国人に激怒

この状況を”本物の台湾人女性”はどう思っているのか?
湯島エリアで26年にわたり営業を続ける台湾スナックのママは、「絶対に許せない!」と怒りをあらわにする。

「そんなことされたら台湾人みんな嫌われちゃうよ。私たちは日本でずっと頑張ってきた。なぜあの人たちも真面目に働かない?
日本人はいい人ばかりだし、困ったら絶対に助けてくれる」

ママ自身も18才で来日した当時は、右も左も分からずに苦労したという。そんな彼女を救ったのが湯島のスナックだった。

「ここでアルバイト始めたおかげで、私は日本を好きになった。スナックだといろんな人たちの話を聞ける。恋愛の悩みとか、仕事の愚痴とかを聞いているうちに、『国は違ってもみんな同じ人間なんだ』と思えてラクになった。
そんな私の”大切な場所”を奪うようなことはやめてほしい」

一部のぼったくりのために、その国の人やその街全体のイメージが悪くなるのはやるせない。警察も「自己責任」で片づけるのではなく、浄化に本腰を入れてほしいものだ。



前編はこちら

※「集英社オンライン」では、湯島エリアの外国人事情について、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。


メールアドレス:
shueisha.online.news@gmail.com

Twitter
@shuon_news

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください