81歳で業界デビューして以来、マイペースに作品に出演し続ける小笠原裕子さん。その異色すぎる人生はフランス国営放送がドキュメンタリー特集を組んでしまうほどだ。
人生の夕暮れにたどり着いた(迷い込んだ?)舞台を存分に楽しむ小笠原さんに、根掘り葉掘り聞いてみた。
〈世界最高齢セクシー女優〉小笠原裕子さん(88)はなぜ81歳でセクシー女優になったのか? 「夫からは58歳になるまで毎日求められ…」死別後はスナック遊び、大学生のツバメに1000万円使ったことも…
集英社オンライン / 2023年7月12日 11時1分
WHOによると、「性の健康は生殖年齢機に限らず、思春期から高齢期まで人の一生に関わるものである」らしい。この声明どおりの人生を送っているのが、世界最高齢セクシー女優の小笠原裕子さん、今年で88歳。どこまでも“元気”な小笠原さんはどんな人生と性生活を送ってきたのか。前編ではその前半生を追う。
戦争と転勤で引っ越しばかりの少女時代
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最高齢セクシー女優の小笠原裕子さん、今年で88歳
――小笠原さんのご両親はどんな方だったんですか?
小笠原裕子(以下、同) 父は山形県鶴岡市出身で、早稲田大学卒業後に東京の保険会社で営業していたころに母と出会ったのね。
母の実家は生糸の大きな工場を持っているような裕福な家庭だったから、最初は家柄の関係で結婚を猛反対されてたみたい。それで、駆け落ちして生まれたのが私。ドラマティックでしょ?
――戦前なのにすごいですね。
うちは私を含めて5人姉弟。父親も転勤で山形県の山形市や鶴岡市なんかに行ったりしてる忙しいなか、しかも戦争中なのに5人も生んでるんだから、よほど好きだったんだろうね。
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――戦争の記憶はありますか?
小学校2年のころに戦禍がひどくなって、山形市から4里歩いた農家に疎開したけど、そこではお風呂の代わりに牛も一緒に水浴びしてるような川に毎日入るような生活。
だからシラミじゃ、ノミじゃと大変だったの。みんな校庭に並ばされてDDT(殺虫剤)を頭からかけられて。
その次に父の親戚が多い鶴岡に行って。そこで天皇陛下の玉音放送を聞いたわ。その後も父の転勤のたびに静岡だ千葉だと引っ越したわ。
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少女時代と新婚時の小笠原さん。さらに赤紙の来た叔父を送り出す際の写真も。裕福だったこともあり、記念の際には写真を撮る習慣があったという。今でもこれらの写真は大切に持っている
新婚当初は1日4回が当たり前
――そんな学生時代での恋愛は?
片思いかわからないけど、中学のときに『あ、かっこいい男の子がいるな』ってことはあったわよ。でも、それくらいね。転勤族だったし、高校は女子校だったし。
中学の同窓会で「下駄箱にラブレターいっぱい入ってただろ?」って言われたことあったけど、全然覚えてない。高校まではそれくらい興味がなかったのね。
で、大学の卒業後に小西六写真工業(現・コニカミノルタ)を経て、父が亡くなったあとに、父と同じ保険会社に就職したんです。
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今でも2日で1箱を吸う愛煙家
――そこで“パパ(夫)”と出会うわけですね。
母親から「女は23歳になったら家を出なさい。それ以上になったら、売れ残りだから、23歳までにいい人を見つけて結婚しなさい」と言われてたんですよ。
私はね、若いときから、背が高くて、自分より頭が良くて、イケメンで、スポーツができる人がいいという理想があったの。あとは家から通ってるのは親が甘やかしてるから、寮生活か下宿の人がいいとか。母親は専業主婦をやらせてくれる人じゃないとダメって考えだったし、そうなるとなかなかいないもんね。
――そんな高い理想をかなえた男性が同い年のパパだったと。
会社で会ってすぐに「この人かっこいいな」って思ったの。部署は違ったけれど、同じ学年ということもあり、すぐにお互い気になる存在になったわね。
パパは、京都大学のアメフト選手だったから体格もいいし、この会社で働いているんだから、専業主婦もさせてもらえるだろうということで条件もぴったり。
それで私も好きだったけど相手のほうがもっとこちらのことを好きになっちゃった。彼は当時住んでいた浦和から私が住んでいた高円寺まで毎日送ってくれたんです。
食事のときにうちの母は「婚約もしてないうちは、お食事はご一緒させませんので、ここで待っててください」なんて言うの。だから、10月に出会って、その年の暮れには婚約して、翌年には結婚。スピード婚ね。
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夫婦の思い出のアルバム
――夫婦の営みのほうは?
23歳で結婚して、新婚時代は朝2回、夜2回で1日4回よ。
――1日4回!! 若いとはいえ、毎日はすごい。
小笠原 パパは毎日6時半に帰ってくる男だからね。土日もずっと家にいる。
お酒は外ではなく家で飲むし、会社の人を家に連れてきたこともない。徹底してたね。
新婚の熱がさめてもパパが病気になる57歳まで、毎日やってましたよ。生理中もね。
若い男に1000万円のお金をかけるも…
――本当にママ一筋。
そう。パパは家庭をすごく大事にするけれど、独占欲が強かった。
土日に買い物するのもいつも一緒で近所では有名。『僕たち鳥のつがいですから』なんて言ったら『金魚のフンだろ』ってお店の人から言われたりしてましたよ。
朝は誰より早く起きてパパのためにすぐに化粧して、チューしてパパが出かけて行ったら、いつ帰ってきてもいいように待ってる。さだまさしの『関白宣言』そのまんまよ。でも、男の人ってこういうもんだと思って生きてきちゃったからね。
――令和の夫婦では考えられなそうですね。
それを35年間やられてごらんなさい。自由な時間が全然なくて遊びに行くことすらできない。
私はどちらかというと、外に出るのが好きなタイプだから、59歳でパパが亡くなった途端に「は〜~~」って解放的になっちゃって。スナック遊びをするようになったの。
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――辛くはなかったんですか?
亡くなるまで入院していた1年2ヶ月の間、私も一緒に入院してずっと付き添って世話してきたの。看護婦さんは点滴したり、薬を取り換えに来るだけだから四六時中一緒にいたし、ベッドは別だけど一緒に寝てましたね。だから亡くなったときも、やり切った感があったわね。
――死別後はどのような生活を?
パパが残してくれた家とお金があるから、2年間毎日カラオケして飲み歩いたわね。
そのときに中央大学の馬術部だっていうイケメンと知り合って一緒に飲むようになったの。
彼はホストもやっていたから「そんなのロクなもんじゃないから辞めなさい」って言ったわけ。でも、服とか指輪とか全部リースしてたから辞めるのに190万円必要だっていうのよ。だから私が払ってやったわよ。
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カラオケを熱唱する小笠原さん
――太っ腹!
190万円だけじゃないわよ。彼を一人前にしてやろうと思って、留年した大学の学費も、競馬学校の調教師コースの費用も払ってやったわ。私のお金で旅行も行ったし、14年くらい付き合って全部で1000万円くらい使いましたよ。ツバメ(年上女性の愛人になっている若い男)状態ね。体の関係はなかったんだけどね。
――すごい……。
それなのに私が70歳くらいのときに「結婚するよ」って突然、携帯メールがきた。あれだけ世話してやったのに、誠意もない一方的な報告だから裁判してやろうかと思ったけど、ちゃんとした職業に就いているし、かわいそうだからやめました。
でもお歳暮のひとつくらい送りなさいよって話ね。
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※
後編では、いよいよ最高齢セクシー女優誕生秘話が語られる。
取材・文/中山美里 撮影/Soichiro Koriyama
集英社オンライン編集部ニュース班
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