――そもそも、猫との出逢いは、いつから始まったのですか?
20年くらい前かな。真っ黒な猫で。捨てられたのか、親も野良猫だったのかはわからないんだけど、ガリガリの体でさ。とりあえず家に連れて帰って、ご飯を食べさせて、寝床を作ってやって…気がついたら、渡辺家の一員になっていた。それも、至極当然という顔でさ。もしかしたら、それがヤツの作戦だったのかのかもしれないと思わないでもないけど…もう、しょうがないよね(笑)。
――写真集に出てくる7匹の猫も、全部、野良猫なんですよね。
そう。冬の寒い日に拾ってきて。天気予報で、「明日は朝から雪がちらつくかもしれません」とか言われると、このまま、家から出したら、弱っちゃうんじゃないかって心配になるし、コンビニの入り口でウロウロしていて、あっちに行けとかって、邪険にされているのとかを見ちゃうと、もうだめだね。可哀想で、家に連れて帰っちゃう。
――猫の写真を撮るようになったのは、最近ですか?
昔から撮っていたんだけどね、面白いと思うようになったのは、ここ2、3年…コロナ禍で、外に出られなくなってからだね。写真を撮りたい、でも、外には出られない。そうだ! 猫を撮ろう!! と(笑)。
――全部、iPhoneで撮った写真なんですよね。
iPhone13シリーズ前は、シャッターを押したときの絵と、実際に撮れる絵のタイムラグがあって、結構、苦労したけど、最新の13シリーズは、そこがだいぶ改良されているので、撮りたいと思う写真が撮れるようになってきた。同じ写真は難しいけど…一応、僕はプロフェッショナルだから(笑)、でも、みんなが持っているスマホでも、これくらいは撮れちゃうはず。いっぱい撮って、写真を楽しんで欲しいな。